【無料あり】Windowsで文字起こしする5つの方法|音声ファイル・リアルタイム別に解説
会議の録音が、Windowsのパソコンに溜まっていきます。再生しては止め、聞き取った言葉を打ち込んでいると、議事録が仕上がるころには会議そのものより長い時間が過ぎていることもあります。そんな進め方を続けている方もいるでしょう。
ただ、いざ文字起こしの方法を調べ始めると、手が止まります。
- 手元にある録音ファイルを、Windowsだけで文字にできるのか
- 無料の標準機能だけで、会議の議事録まで作れるのか
- メディアプレーヤーで再生している音声は、そのまま文字にできるのか
そのためこの記事では、Windowsで文字起こしする5つの方法を、録音済みの音声ファイル向けとその場の声向けに分けて、手順つきで解説します。「録音を聞き直しながら打ち込む時間を減らしたい」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
定例会議、役員会、商談。録った音声を取り込むだけで、Otolioが文字起こしから要点の整理までを自動で進めます。月あたりの分数を気にして、どの会議を文字にするか選ぶ必要はありません。累計8,000社以上のご利用実績があります。
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Windowsで使える機能で文字起こしはどこまでできる?
録音済みの音声ファイルを直接読み込める機能としては、Microsoft 365版Wordのトランスクリプト機能があります。対応形式は.wav・.mp4・.m4a・.mp3で、Microsoft 365サブスクリプションではアップロード音声を1か月あたり最大300分まで文字起こしできます。
なお、この記事で詳しく扱う5つの方法とは別に、Windows 11に含まれるMicrosoft Clipchampでも、音声・動画ファイルからトランスクリプトを生成し、SRT形式で保存できます。Windows標準の音声入力やライブキャプションは、ファイルを直接アップロードするのではなく、その場の音声を認識する機能です。
つまり、「Windowsで文字起こしできるか」だけでは方法を決められません。手元にあるものが録音ファイルか、これから話す声かによって、適した方法が変わります。
「録音済みのファイル」か「その場の声」かで道が分かれる
文字起こしの方法は、大きく2つの型に分かれます。ひとつは、すでに録り終えた音声ファイルを渡して文字にするアップロード型です。もうひとつは、いま流れている音をその場で文字にするリアルタイム型です。
この2つは、使い勝手が異なります。アップロード型は、ファイルを渡したあとに別の作業を進められる点が特徴です。ただし、処理時間はツールや通信環境によって異なり、Wordでは音声ファイルの長さ程度までかかる場合があります。一方、リアルタイム型は周囲の音や入力状態の影響を受け、オンライン処理を使う機能では通信状態も結果に影響します。
Windows標準の音声入力とライブキャプションは、録音ファイルを直接読み込む機能ではありません。録音済みのファイルを扱う場合は、Wordのトランスクリプト機能のほか、Windows 11のClipchampも候補になります。
5つの方法を一覧で比べる
この記事で扱う5つの方法を、録音ファイルを渡せるか、費用がかかるか、文字にしたものが残るかで並べました。
| 方法 | 録音ファイル | その場の声 | 費用 | 文字は残るか | 向いている場面 |
|---|---|---|---|---|---|
| 方法1 Wordのトランスクリプト機能 | ○ | △(その場で録音可・文字の表示は録音後) | Microsoft 365への加入が必要 | Word文書に残る | 録った会議をまとめて文字にする |
| 方法2 ステレオミキサーと音声入力 | △(再生しながら) | ○ | 無料 | 入力先の文書に残る | Microsoft 365に入っていないとき |
| 方法3 ライブキャプション | △(再生しながら) | ○ | 無料 | 残らない | 再生中の音をその場で読む |
| 方法4 Windows標準の音声入力 | × | ○ | 無料 | 入力先の文書に残る | 自分の声を短く書き取る |
| 方法5 文字起こしソフト | ○ | ○ | 有料のものが中心 | 文書として残り検索できる | 会議の議事録まで作る |
表の方法2と方法3に付けた「△」は、録音ファイルを直接読み込むのではなく、ファイルを再生しながら音声認識機能に拾わせる方法を指しています。再生時間と同じだけ待つ必要があります。
ここからは、手元に録音ファイルがある場合から順に見ていきます。
録音済みの音声ファイルを文字にする3つの方法
ICレコーダーやスマートフォンで録った会議の音声がパソコンに保存されている場合は、次の3つの方法を検討できます。
方法1|Wordのトランスクリプト機能にファイルを渡す
最初に条件を確かめてください。トランスクリプト機能を使うには、有効なMicrosoft 365のサブスクリプションが必要です。Microsoftの現行案内では、Windows版Word for Microsoft 365は商用テナントで利用でき、Web用Wordも対象です。新しいMicrosoft EdgeまたはChromeとインターネット接続が必要です。
条件が揃っていれば、手順は次のとおりです。
- Wordで文書を開き、「ホーム」タブの「ディクテーション」の下向き矢印を選ぶ
- 「文字起こし」を選び、右側に開いたウィンドウで「オーディオのアップロード」を押す
- 手元の音声ファイルを選ぶと、アップロードと文字起こしが始まる
- 出来上がったテキストを、そのままWord文書に差し込む
アップロードできる形式は.wav・.mp4・.m4a・.mp3の4つです。アップロード音声は、Microsoft 365のサブスクリプションでは1か月あたり最大300分、Microsoft Copilotのライセンスがある場合は最大30,000分まで文字起こしできます。80以上のロケールに対応しています。
この機能の強みは、会議の記録に必要なものが揃う点です。話した人ごとに「Speaker 1」「Speaker 2」とラベルが付いて区切られ、発言した時間も一緒に記録されます。気になる箇所の時間表示を選べば、その部分の音声をもう一度聞けます。
録音ファイルをアップロードする場合の制約は、Microsoft 365サブスクリプションでは1か月300分という上限です。1時間の会議なら5本で上限に達します。
週に何本も録音ファイルを処理する場合は、月の途中で上限に達する可能性があります。専門用語や社内の固有名詞が多い会議では、変換後の修正も必要です。
参照:レコーディングの文字起こし | Microsoft Support
方法2|ステレオミキサーで再生した音を拾わせる
Microsoft 365に加入していなくても、録音ファイルの再生音を別の音声認識機能に拾わせる方法があります。その際に使えるのが、ステレオミキサーです。
ステレオミキサーは、パソコンで再生している音を、マイクの代わりに録音の入力として扱うWindowsの設定です。これをオンにすると、音声ファイルを再生しながら、その音をリアルタイム型の機能に拾わせられます。
設定の手順は次のとおりです。
- 「設定」から「システム」→「サウンド」を開き、「サウンドの詳細設定」を選ぶ
- 「録音」タブを開き、何もないところを右クリックして「無効なデバイスの表示」にチェックを入れる
- 現れた「ステレオミキサー」を右クリックし、「有効」を選ぶ
- もう一度右クリックして「既定のデバイスとして設定」を選ぶ
あとは、ステレオミキサーを入力として利用できる音声認識機能を開き、録音ファイルを再生します。たとえば、Googleドキュメントの音声入力と組み合わせる方法があります。Windows標準の音声入力はスピーカーからの再生音を抑えるエコーキャンセルがあるため、ステレオミキサー経由の再生音を安定して文字にできるとは限りません。
ただし、注意点は多めです。パソコンやサウンドドライバーによっては「ステレオミキサー」の項目自体が表示されません。また、1時間の録音なら1時間待つ必要があります。その間に通知音や別の動画を再生すると、それらの音も入力に混ざる可能性があります。Googleドキュメントなどオンラインの音声認識機能と組み合わせる場合は、通信状態の影響も受けます。
ステレオミキサーは追加費用をかけずに試せる方法ですが、利用できるかどうかはパソコンやサウンドドライバー、組み合わせる音声認識機能に左右されます。録音ファイルを安定して処理したい場合は、Wordのトランスクリプト機能やClipchampなど、ファイルを直接読み込める方法も検討してください。
方法3|メディアプレーヤーの再生音は文字にできる?
先に結論をお伝えします。Windowsのメディアプレーヤーそのものには、文字起こしの機能はありません。再生画面のどこを探しても見つからないのは、そのためです。
では再生中の音声をあきらめるしかないかというと、そうではありません。Windows 11に入っているライブキャプション(画面に字幕を出す機能)を同時に使えば、再生している音がそのまま字幕になります。
- 「Windowsキー」+「Ctrl」+「L」を押す(「設定」→「アクセシビリティ」→「キャプション」からもオンにできる)
- 初回は、音声認識に使う言語ファイルのダウンロードを求められるので、画面の案内に従う
- メディアプレーヤーで音声ファイルを再生すると、画面上部に字幕が並んでいく
使えるのはWindows 11 バージョン22H2以降です。翻訳まで使いたい場合は、Windows 11 バージョン24H2以降のCopilot+ PC(AI処理向けの部品を積んだパソコン)が要ります。翻訳は40以上の言語から英語へ、27の言語から中国語(簡体字)へ対応しています。
ライブキャプションでは、音声認識と字幕生成の処理がすべてデバイス上で行われます。音声・音声データ・字幕はデバイスの外へ送信されません。マイクからの音を拾う設定は、初期状態ではオフになっています。
ただし、大きな制約があります。表示された字幕は、パソコンにもクラウドにも保存されません。画面を閉じれば消えます。議事録として残したいなら、字幕を見ながら自分で書き写すか、先に紹介したWordのトランスクリプト機能や文字起こしソフトに切り替える必要があります。
参照:ライブ キャプションを使用してオーディオへの理解を深める | Microsoft Support
その場の発言をリアルタイムで文字にする
ここまでは、すでに録り終えた音声を扱う方法でした。ここからは、これから話す声をその場で文字にする方法です。打ち合わせのメモや、思いついたことの書き取りに向いています。
方法4|Windows標準の音声入力を使う
メモ帳でもWordでも、文字を入力できる場所なら使えます。カーソルを置いて「Windowsキー」+「H」を押すだけで起動でき、インストールは不要です。
- 文字を入力したいアプリを開き、入力欄にカーソルを置く
- 「Windowsキー」+「H」でツールバーを出し、設定アイコンを選ぶ
- 「音声入力起動ツール」と「句読点の自動化」をオンにする
- マイクマークを押して話し始める
- 止めるときは、「聞き取りを停止する」などの音声入力コマンドを発声するか、マイクマークを押す
設定画面の「既定のマイクを選択」で、使いたい入力機器を指定できます。手元のヘッドセットを選んでおけば、自分の声を安定して拾えます。利用にはインターネット接続とマイクが必要です。
なお、この機能はWindows 10でも使えます。Windows 10の通常サポートは2025年10月14日に終了していますが、対象端末はESU(拡張セキュリティ更新プログラム)に登録することで、重要なセキュリティ更新を引き続き受け取れます。
音声入力には話者分離機能がないため、複数人の会議を「誰が何を言ったか」まで残す用途には向きません。声が重なる場面では正しく認識しにくくなることもあるため、長時間の会議では別の方法を検討したほうがよいでしょう。
文字起こしの精度は、ツールの性能だけで決まるものではありません。録音する場所の静かさ、マイクと話す人の距離、話し方も結果に影響します。機能を変えなくても改善できることがあるため、マイクの置き方や話し方などの工夫は、文字起こしの精度を上げる4つの方法|マイク距離・向き・環境音・話し方で確認できます。
参照:音声入力を使用して、PC 上でタイプをする代わりに話す | Microsoft Support
Wordのディクテーション機能との使い分け
Wordにも、話した言葉をその場で文字にする機能があります。ディクテーション機能です。「ホーム」タブのマイクマークから始められます。
Windows標準の音声入力はテキスト入力欄で広く使えるのに対し、WordのディクテーションはMicrosoft 365サブスクライバー向けの機能です。Word内でリアルタイムにテキストを入力できるため、書式を整えながら口述したいときに向いています。
対応するのはWord for Microsoft 365などのアプリで、Microsoftの案内にはWebアプリやモバイルアプリでは機能が異なる場合があると注記されています。ブラウザで使いたい場合は、手元の画面にマイクマークがあるかを先に確かめてください。
Wordには、ここで紹介したディクテーション機能と、先に紹介したトランスクリプト機能の2つがあります。Wordで文字起こしする3つの方法の記事に、2つの機能の使い分けが画像つきでまとまっています。
参照:Microsoft 365 でのディクテーション | Microsoft Support
Windowsで使える機能だけで会議の議事録は作れる?
Windows標準の無料機能だけでも、音声入力でテキストを残したり、ライブキャプションで再生音を字幕表示したりできます。ただし、音声入力には話者分離がなく、ライブキャプションの字幕は保存されません。
Windows 11のClipchampでは音声ファイルからトランスクリプトを生成してSRT形式で保存できます。Microsoft 365を利用している場合は、Wordのトランスクリプト機能で話者ごとに区切った文字起こしを保存できます。ここからは、どの方法が自分の会議に合うかを4つの条件で確認します。
Windowsで使える機能で足りるかを決める4つの条件
判断の材料は4つです。自分の会議を当てはめてみてください。
1. Microsoft 365に加入しているか
加入していれば、Wordのトランスクリプト機能に録音ファイルをそのままアップロードできます。加入していない場合でも、Windows 11のClipchampで音声ファイルからトランスクリプトを生成できます。ステレオミキサーを使う方法もありますが、パソコンや音声認識機能の仕様に左右されます。
2. 1か月にアップロードしたい音声が300分に収まるか
Microsoft 365サブスクリプションでは、アップロード音声を1か月あたり最大300分まで文字起こしできます。1時間の録音なら5本で上限に達します。週1回なら月4〜5回で240〜300分になるため、会議時間と回数を確認してください。
3. 誰の発言かを残す必要があるか
ここで紹介した機能のうち、話した人ごとに発言を区切って記録できるのはWordのトランスクリプト機能です。音声入力とライブキャプションには、話者ごとに発言を分けて記録する機能はありません。「誰が何を言ったか」を残す議事録では、この違いを確認してください。
4. 外部に出せない音声か
ライブキャプションは処理がパソコンの中で完結しますが、字幕は保存されません。Wordのトランスクリプト機能はインターネット接続が前提で、アップロードした音声はOneDriveに保存されます。
Clipchampの自動キャプションもAzure Cognitive Servicesを利用して音声を処理します。役員会や取引先との会話など、クラウド上での処理や保存に確認が必要な音声は、各機能のデータ処理方法を先に確かめてください。
この4点を確認すると、使える機能を絞れます。話者ごとの記録が必要ならWordのトランスクリプト機能が候補になり、音声をクラウドへアップロードできない場合は端末内で処理するライブキャプションが候補になります。ただし、ライブキャプションは字幕を保存できないため、議事録として残す方法は別に用意する必要があります。
コクヨ株式会社の例が分かりやすいかもしれません。同社ではWeb会議ツールに備わった文字起こしを使っていましたが、社内の専門用語がうまく変換されず、直しに時間がかかっていました。
全国の拠点から参加するため、拠点ごとに1本のマイクで複数名の声を拾う形になり、誰の発言かの振り分けもうまくいきませんでした。約2時間の会議に対して議事録の作成に4時間以上かかっていましたが、切り替え後は約30分になり、90%の削減につながっています。
参考記事:専門用語が多い会議の議事録作成時間を90%削減。Web会議ツールとOtolioの文字起こしの違いとは
音を拾う方法が1つだと記録が途切れる
Otolioが商談や導入の現場で受ける相談には、繰り返し出てくるものが2つあります。ひとつは、ICレコーダーで録った音声を後からまとめて取り込みたいという相談です。もうひとつは、相手に録音を意識させたくない対面の場があるという相談です。
会議は同じ形では起きません。Web会議もあれば、会議室に集まる打ち合わせもあり、外出先での商談もあります。音を拾う方法がひとつしか用意できていないと、そこから外れた会議はまるごと記録が残りません。標準機能でまかなおうとすると、ここが弱点になります。
Windows標準の音声入力とライブキャプションは、マイクや再生中の音声をその場で認識する機能です。一方、録音済みのファイルを直接扱う方法には、Microsoft 365版Wordのトランスクリプト機能やWindows 11のClipchampがあります。そのため、録音済みファイルを扱う場合は、ファイルを直接読み込めるかどうかも確認してください。
標準機能では届かない場所が見えてきたなら、次の一手を選ぶ前に、AIで文字起こしをする2つの方法を見渡しておくと、比べる軸を決めやすくなります。
方法5|文字起こしソフトで記録まで一気に行う
Microsoft 365の有無や、Wordにアップロードする音声の月300分という上限が合わない方、あるいは毎週の会議で同じ手間を繰り返したくない方には、文字起こしソフトが選択肢になります。録音ファイルの取り込みから、要点の整理までを一度に済ませられるためです。
文字起こしソフトを選ぶときの3つの観点
数は多く、得意な用途もばらばらです。次の3つで見比べると、使い始めてからのずれを減らせます。
1. 精度と専門用語への対応の仕方
標準機能で修正が残りやすいのは、社内の固有名詞や業界特有の言い回しです。文字起こしソフトを選ぶときは、専門用語に対応する仕組みがあるかを確認してください。事前に登録する方式のものもあれば、過去の文書を参照して精度を高める方式のものもあります。
あわせて、話した人を自動で見分けられるか、録音ファイルとその場の声の両方に対応するかも確かめてください。主要9本を対応会議・精度・セキュリティで比べた記事があるので、候補を絞るときに使えます。
2. コストとサポート
導入したあとも費用は続きます。無料のものもありますが、多くは文字数や音声の長さに制限があります。月額の安さだけで決めると、説明会や使い方の支援が別料金で、総額が膨らむこともあります。基本の料金にサポートが含まれるかを、見積もりの段階で確かめておくと安心です。
3. セキュリティ
会議には、経営や人事、取引に関する話が含まれます。入力した音声やテキストをAIの学習に使うか、データをどこに保管するか、部署や権限ごとのアクセス管理ができるかを確認してください。これらは、社内で導入を検討するときに確認されやすい項目です。確認すべき項目は導入前に見ておきたい6つのポイントにまとまっています。
会議業務をまとめて任せるAIエージェント
Otolioは、会議業務を丸ごと自動化するAIエージェントです。文字起こし専用のソフトではありませんが、録音した音声を文字にする用途にも使えます。この記事の読者にとって効いてくる点は3つです。
ひとつめは、録音ファイルの受け入れ幅です。mp3・mp4など主な音声・動画形式に対応し、1ファイルあたり4GBまで取り込めます。Wordのトランスクリプト機能は4形式に対応し、Microsoft 365サブスクリプションではアップロード音声が1か月300分までです。取り込んだあとは、録音した場合と同じく文字起こしと話者の振り分けが進み、要点やToDoまで自動で整理されます。
ふたつめは精度で、90%以上を実現しています。みっつめは、その精度をどう上げているかです。入力したデータをAIに学習させることなく精度を高める独自のアルゴリズムで、特許を取得しています。機密性の高い会議を扱う部署でも、学習利用の心配をせずに使えます。
会議の文字起こし方法を選ぶときの2つの注意点
会議の文字起こし方法を選ぶときは、精度や利用上限だけでなく、音声データの取り扱いと、記録を後から活用できるかも確認する必要があります。ここでは、見落とされやすい2つの点を整理します。
リスク1|機密情報の取り扱い
Otolioが実施した250件以上の導入企業アンケートでは、「会議音声の文字起こしを外部に委託していて、セキュリティと費用の両方が課題だった」という声が繰り返し挙がっています。「役員会や取締役会の議事録を外部に出すのは避けたい」という声もあります。外部委託では、費用とセキュリティの両方が検討課題になることがあります。
株式会社大和バルブでは、機密性の高い役員会の議事録を、役員自身が作成していました。記録の専任者を置く案もありましたが、機密性の高い会話が含まれるため、情報漏えいの観点から見送っています。無料のツールで文字起こしを試したこともありましたが、精度に限界があり断念しました。
会議の記録を選ぶときは、入力したデータを外部のAIの学習に使わない設計か、保管場所と権限の管理が社内の要件を満たすかを確かめてください。無料の文字起こしツールに音声を貼る前に確認したいことを整理した記事も参考になります。
リスク2|記録が後から使える形にならない
会議の記録は、作った時点では終わりません。半年後に「あのとき何を決めたか」をたどれるかどうかが、本当の価値になります。標準機能でその場のテキストを作れても、保存や検索の仕組みが弱ければ、判断の背景は残りません。担当者がまとめた議事録も、本人が重要だと判断した範囲に絞られた記録になりがちです。
大和バルブでは、社内で完結して使える形に切り替えたことで、議事録の作成時間を50%削減できました。ただ、同社が見ている効果はもうひとつあります。議事録を作らない会議でも文字の情報として残るため、部署をまたいで内容を共有しやすくなる点です。同社はここに「情報の見える化」という効果を見込んでいます。過去の会議の音声も会社の資産と捉え、順次テキストにしていきたいと語っています。
会議で交わされた会話は、組織の情報資産として活用できます。議事録づくりの時間を短くするだけでなく、後から探して確認できる形で残せるかも確認してください。ツールを比べるときは、ここまで含めて見ると選び直しを減らせます。
まとめ|Windowsの文字起こしは録音ファイルの扱いで選ぶ
Windowsで文字起こしする5つの方法を、手元にあるものから逆算して整理しました。
この記事で詳しく紹介した録音済みファイル向けの方法は、Wordのトランスクリプト機能、ステレオミキサーを使う方法、再生音をライブキャプションで字幕にする方法です。なお、Windows 11のClipchampでも音声ファイルからトランスクリプトを生成できます。これから話す声をその場で文字にしたい場合は、Windows標準の音声入力やWordのディクテーション機能が使えます。Windows標準の音声入力は無料ですが、話者分離機能はありません。
Microsoft 365への加入状況、アップロードする音声の量、話者ごとの記録の必要性、音声データの取り扱い条件を確認すると、使える方法を絞りやすくなります。要件を満たせない場合は、専用の文字起こしソフトも検討してみてください。
候補を絞ったあとは、手元の録音を1本使って実際に試すと、文字起こしの精度だけでなく、修正量や運用の手間まで確認できます。
会議の音声を取り込むと、文字起こしから要点や決まったことの整理までが自動で進みます。主な音声・動画の形式に対応し、1ファイル4GBまで。月あたりの分数を気にして、どの会議を文字にするか選ぶ必要はありません。14日間の無料トライアルで、いちばん直しに時間がかかっている会議の録音を渡してみてください。返ってきたテキストを見れば、手元に残る作業がどれだけ減るかが分かります。
よくある質問とその回答
Q. Windowsで無料で文字起こしできる方法はありますか
Windows標準の音声入力(Windowsキー+H)が無料で使えます。インストールは不要で、文字を入力できる場所なら起動できます。Windows 11なら、ライブキャプション(Windowsキー+Ctrl+L)で再生中の音声やWeb会議の相手の声も字幕にできます。ただし、音声入力には話者分離機能がなく、ライブキャプションの字幕は保存されないため、会議の議事録として残す用途には制約があります。
Q. 録音した音声ファイルをそのまま文字起こしできますか
Microsoft 365版Wordのトランスクリプト機能では、.wav・.mp4・.m4a・.mp3を直接アップロードできます。Microsoft 365サブスクリプションでは、アップロード音声は1か月あたり最大300分です。また、Windows 11のClipchampでも音声ファイルからトランスクリプトを生成できます。ステレオミキサーを使う方法もありますが、パソコンや音声認識機能の仕様に左右されるため、安定して処理したい場合はファイルを直接読み込める方法が向いています。
Q. メディアプレーヤーで再生している音声を文字にできますか
Windowsのメディアプレーヤー自体に文字起こしの機能はありません。再生音を文字にしたい場合は、Windows 11のライブキャプションを同時に使います。「Windowsキー」+「Ctrl」+「L」でオンにすると、再生中の音声が画面に字幕として表示されます。ただし表示された字幕は保存されないため、記録として残したい場合は別の方法を選んでください。
Q. Windows標準の音声入力で会議の議事録は作れますか
短いメモには使えますが、複数人の会議を議事録として残す用途には向いていません。Windows標準の音声入力には話者分離機能がないため、誰が何を話したかを区別できないからです。会議の議事録に使う場合は、話者ごとに発言を分けられ、要点の整理までできる方法を検討するとよいでしょう。
Q. 機密性の高い会議の文字起こしは、どう選べばいいですか
まず、入力した音声やテキストを外部のAIの学習に使わない設計かどうかを確かめてください。あわせて、データの保管場所と、部署や権限ごとのアクセス管理が社内の要件を満たすかも見ておきましょう。標準機能のうちライブキャプションは処理がパソコンの中で完結しますが、字幕が保存されないため記録には使えません。値段や手軽さは、いったん脇に置いてください。社内の要件を満たせるかを軸に選ぶことをおすすめします。