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文字起こし

【2026年版】Teamsで文字起こしする3つの方法|標準機能で足りる条件と対処法

teams会議で文字起こしをする方法

Teams会議が終わるたびに、議事録を書く時間が後ろへずれていく。そんな一日を過ごしている方は少なくないでしょう。Teamsには発言を文字にする機能が標準で備わっていますが、どのメニューから始めるのかは分かりにくい場所にあります。

ただ、いざ使おうとすると次のような疑問が出てきます。

  • トランスクリプションとライブキャプションは何が違い、どちらを使えばよいのか
  • そもそも自分のプランや権限で文字起こしが使えるのか
  • 自分が担当している会議は、Teamsの機能だけで足りるのか

そのためこの記事では、Teamsで文字起こしする3つの方法と使い分けを整理します。標準機能の開始手順、会議後の確認方法、利用条件、使えないときの対処法まで解説します。

Teamsの文字起こしは、専門用語の修正に時間がかかることも

Teamsには会議を文字起こしできる機能があります。ただ、検討中の方からは、社内の専門用語や商品名が正しく変換されず、結局、録音を聞き直して修正しているという声をうかがいます。

文字起こしをAIで要約したり、議事録にまとめたりする場合も、元の文章に誤変換が多いと、内容を確認する手間が残ります。これから文字起こしを始める方は、使えるかどうかに加えて、自社の用語をどれだけ正しく認識できるかも確かめておくと、使い始めてからの修正を減らせます。

Otolioは、会議データをAIの学習に利用せず、社内の専門用語や固有名詞の認識精度を高めます。自社の会議でどのように文字起こしできるか、14日間の無料トライアルでお試しください。

目次

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Teamsで文字起こしする3つの方法

Teams会議の内容を文字にする方法は3つあります。会議のあとに記録として残すなら「トランスクリプション」、会議中に字幕として読むだけなら「ライブキャプション」、Teams以外の会議や対面の会議もまとめて残すなら外部の文字起こしソフトです。

トランスクリプションとライブキャプションはいずれもTeamsの標準機能ですが、利用条件は異なります。トランスクリプションはTeams EssentialsやTeamsを含むMicrosoft 365の対応プランなどで利用でき、組織の設定にも左右されます。ライブキャプションはTeams無料版でも利用できます。

トランスクリプションを開始できるのはデスクトップ版のTeamsだけで、スマートフォンやタブレットのアプリからは始められません。一方、ライブキャプションはモバイルアプリでも利用できます。

3つ目の文字起こしソフトは、Teamsの外側から音声を取る手段です。Teams以外のWeb会議や対面の会議が混ざる場合の受け皿になります。

トランスクリプションとライブキャプションは何が違うのか

名前が似ている2つですが、主な違いは、会議が終わったあとに文字が記録として残るかどうかです。

項目 トランスクリプション ライブキャプション
リアルタイムで文字起こしできる ○ ○
文字起こしデータを保存できる ○ ×
モバイル版(スマホ・タブレット)で開始できる × ○
必要なライセンス Teams Essentials、Teamsを含むMicrosoft 365の法人向けプランなど Teamsを利用できるプランで利用可能。ただし、対応言語はプランによって異なる
こう選ぶ 会議後に議事録や振り返りの材料として使う 会議中に発言を目で追えれば足りる

トランスクリプションは、会議中の発言をその場で文字にしながら、終わったあとも確認・保存できる機能です。議事録の下書きに使ったり、決定事項をあとから拾い直したりする用途には、トランスクリプションを選びます。

一方のライブキャプションは、発言を字幕のようにその場に表示するだけの機能です。Microsoftの公式ドキュメントにも、Teamsはキャプションを保存しないと明記されています。音が聞き取りにくい環境や、聞き漏らしを減らしたい場面では便利ですが、会議後に残るものはありません。

端末の違いも見分ける材料になります。ライブ文字起こしを開始できるのはデスクトップ版のTeamsだけで、モバイルアプリからは開始できません。モバイルアプリでできるのは、会議が終わったあとのトランスクリプトの確認です。ライブキャプションのほうは、モバイルアプリの会議中メニューからもオンにできます。

参照:Teams 会議の文字起こしとキャプションを管理する(管理者向け)

Teamsの文字起こしだけで足りるのはどんな会議?

参加者が全員それぞれの端末からTeamsに入り、トランスクリプションを利用できるプラン・権限・管理者設定が整っている会議なら、標準機能だけで完結しやすくなります。

会議後は会議チャットや「まとめ」からトランスクリプトを確認でき、発言者名も一人ずつ紐づきます。操作自体は数ステップですが、事前に確認したいのは、会議後に記録へアクセスできるか、誰が開始できるか、誰の発言として残るかの3点です。この違いによって、Teamsの標準機能だけで完結する会議と、そうでない会議が分かれます。

ここを先に決めておくと、あとから議事録を書き直す作業が減ります。自分が担当している会議を思い浮かべながら読んでみてください。

分かれ目1|記録をどこから確認できるか

会議が終わると、トランスクリプトは会議チャットや「まとめ」から確認できます。誰が閲覧・ダウンロードできるかは、会議の種類や設定によって異なるため、記録を継続的に利用する場合は会議後のアクセス方法も確認しておきましょう。

この違いは、あとになって効いてきます。会議後の記録に誰がアクセスできるかは、会議の種類や組織の設定によって変わります。担当が異動したり退職したりしたとき、過去の会議の記録に誰がたどり着けるのかは、組織の設定次第で変わります。チームで継続的に使う記録を残したいなら、チャネル会議として開くほうが追いやすくなります。

ダウンロードの権限も同じ話です。既定でファイルをダウンロードできるのは主催者と共同主催者だけで、一般の参加者は入っていません。自分が記録係で主催者ではない場合、記録は残っても手元には来ない状態になりえます。参加者にも渡すなら、ファイルの共有設定を先に確認しておきましょう。

分かれ目2|誰が開始できるか

自分の操作で文字起こしを始められるとは限りません。開始できるかどうかは、会議ごとの設定に加えて、組織の管理者ポリシーや参加者の所属・ロールによって決まります。

主催者が会議ごとに選べるのは「主催者と共同主催者」「主催者・共同主催者・発表者」「誰も」の3つです。

自分が発表者なのに開始できない場合は、「録音および文字起こしできるユーザー」の設定に加えて、管理者ポリシーやCopilotの設定、自分の所属組織も確認してください。ただし、この選択肢そのものが主催者の画面に出てこない組織もあります。表示にはライセンスの条件があるためです。

BotがWeb会議に自動参加して録音するタイプの外部ツールでは、会議の設定によって入室承認が必要になる場合があります。その場合、承認依頼は会議の主催者に届くため、事前に承認を依頼しておきましょう。

自分が主催者でない会議では「時間になったら許可の通知が来るので承認してほしい」と事前に伝えておかないと、一番残したかった会議で記録が始まらないという事故が起きます。

つまり、自分が主催者かどうかで難易度が変わります。主催者でないなら、文字起こしを使う前に一声かけるところまでが準備です。

分かれ目3|会議室から1台でつなぐと、誰の発言か分かる?

参加の仕方で答えが変わります。参加者がそれぞれ自分のアカウントでオンライン参加していれば、発言者名がトランスクリプトに紐づきます。誰が何を言ったかが記録に残るため、議事録に書き写す作業はほとんど不要です。

分かれるのは、会議室に集まって1台の端末とマイクを共有する形です。環境によっては代表者のアカウント名や会議室名、「Speaker 1」といった表示になり、個々の発言者を正しく区別できません。全員の発言が1人の名前でまとまってしまうと、あとから責任の所在をたどれなくなります。

社外の方が入る会議も、同じ理由で注意が要ります。組織のアカウントでサインインせずにゲストとして参加した場合、記録に残る表示名は参加時に入力された名前です。社内の名簿と一致しないため、あとから照合する手間が生まれます。録音と文字起こしをすること自体を事前に伝えておく配慮も必要でしょう。

足りる会議・足りない会議の見分け方

次の5つに「はい」と答えられる会議なら、Teamsの標準機能だけで完結しやすくなります。

  • トランスクリプションを利用できるプランで、組織の管理者設定でも許可されている
  • 会議後の記録を会議チャットや「まとめ」から確認できる形でよい
  • 自分が主催者である、または主催者に開始の設定を頼める
  • 参加者は全員、自分の端末からTeamsに入る
  • 会議で飛び交う固有名詞は、多少誤変換されても読み替えられる範囲に収まる

1つでも「いいえ」が付く会議では、標準機能だけでは目的に合った記録を残しにくくなります。たとえば、会議室から代表者1台でつなぐ場合や、対面の打ち合わせ、Teams以外のWeb会議、録音済みの音源を扱いたい場合です。

会議室から代表者1台でつなぐ場合は発言者の区別が難しく、対面会議やTeams以外のWeb会議、録音済み音源はTeams標準のトランスクリプションだけでは扱えません。

業務で複数の会議形態がある場合、録音の入口が1つだけでは対応できない会議が残ります。会議の形が1つでない以上、記録の手段も1つには絞れません。

とはいえ、すべてを外部の道具に置き換える必要はありません。足りる会議はTeamsで完結させ、足りない会議だけ別の手段に渡すように使い分けると、手間を抑えやすくなります。

Teams標準の2機能で文字起こしする手順

ここからは操作の話です。トランスクリプションとライブキャプションの開始手順を順に見ていきます。トランスクリプションは、会議後の確認・ダウンロード方法まで解説します。どちらも会議中のメニューから始められます。

トランスクリプションで文字起こしをする

開始はデスクトップ版から、確認はモバイルからも可能です。それぞれ分けて見ていきましょう。

デスクトップ版で文字起こしを開始する手順

  1. 会議コントロールの「その他のアクション」をクリック
  2. 「レコーディングと文字起こし」を選択
  3. 「文字起こしの開始」をクリック
  4. 会議で話している言語を確認する
  5. 「確認」をクリック

会議を終えると、画面に出ていた文章はトランスクリプトとして自動で保存されます。会議後は会議チャットや「まとめ」から確認できます。

会議後に文字起こしファイルをダウンロードする手順

  1. Teamsの「チャット」を開く
  2. 過去の会議チャットを開く
  3. 「まとめ」を選択
  4. 「トランスクリプト」を選択
  5. ダウンロードアイコン横のメニューから「.docx」または「.vtt」を選択

.docx はWordで開ける文書形式で、議事録の下書きに使いやすい形です。.vtt は字幕用の形式で、発言の時刻情報が残ります。どちらを選ぶかは、あとで何に使うかで決めましょう。発言を時系列でたどり直したいなら .vtt、そのまま文章に整えたいなら .docx が向いています。

トランスクリプトをダウンロードできるのは、既定では主催者と共同主催者だけです。自分が記録係で主催者ではないなら、必要に応じて共有設定を確認してもらいましょう。

モバイルで会議後の文字起こしを確認する手順

  1. Teamsの「チャット」を開く
  2. 終了した会議のチャットを開く
  3. 「会議が終了しました」のメッセージから「トランスクリプト」をタップ

スマートフォンやタブレットのTeamsアプリでは、ライブ文字起こしを開始できません。Microsoftの公式ドキュメントでも、ライブ文字起こしはデスクトップ版のTeamsでのみ使用できると案内されています。移動中に会議へ参加する予定があるなら、開始役を別の人に頼んでおくか、録画と文字起こしが自動で始まる設定にしておきましょう。

文字起こしを自動で開始しておく方法

毎回同じメンバーで開く定例会議なら、会議オプションの「自動的にレコーディングして文字起こしする」をオンにしておく手もあります。設定できるのは主催者で、オンにすると会議の開始と同時に録画と文字起こしが開始されます。ボタンを押し忘れて、あとから記録が無いことに気づく事故を防げます。

参照:Microsoft Teams 会議でライブ トランスクリプトを開始、停止、ダウンロードする

ライブキャプションで文字起こしをする

こちらは、トランスクリプションより始めるまでが短くて済みます。管理者の設定が既定のままなら、主催者に頼まなくても参加者が自分の操作でオンにできるためです。

ライブキャプションをオンにする手順

  1. 「その他」メニューをクリック
  2. 「言語と音声」を選択
  3. 「ライブキャプションをオンにする」を押して、会議の言語を選択

スマートフォンやタブレットでもライブキャプションを利用できます。会議中の「その他のオプション」から「ライブキャプションをオンにする」を選択します。

ライブキャプションで気をつけること

表示された文字は、会議が終わると消えます。ダウンロードも保存もできないため、会議後に内容を振り返ったり議事録を作成したりする用途には向きません。記録を残したいなら、最初からトランスクリプションを選んでください。

音声認識を使っている点も押さえておきましょう。話者の発音やマイク環境、周囲のノイズによって、表示される文字の精度は変わります。ライブキャプションは、あくまで会議中の理解を助ける機能です。

Teamsで文字起こしができない・正しく表示されないときの原因と対処法

「文字起こしの開始」が表示されない、ボタンを押せない、または文字起こしの内容が正しく表示されない場合は、プランや会議設定、管理者設定、参加者の所属、音声言語などを確認します。上から順に当たっていけば、自分の環境で使えるかどうかがはっきりします。

利用しているプランが対応していない

Teamsのトランスクリプション機能は、すべてのプランで利用できるわけではありません。利用できるプランは複数あり、Teams EssentialsやTeamsを含むMicrosoft 365の法人向けプランなどが対象です。無料版のTeamsや、Teamsを含まないプランでは利用できません。

自分の契約が条件に当てはまるか分からないときは、Microsoft 365管理センターのトランスクリプトの診断ツールが使えます。会議のURLと対象ユーザーのメールアドレスを入れると、要件を満たしているかどうかが返ってきます。

Microsoft 365管理センターを利用できるのは管理者だけです。依頼するときは、会議のURLと対象ユーザーのメールアドレスを添えておくと確認が進みやすくなります。

ライセンスについて、ひとつ補足します。別の言語に訳したキャプションやトランスクリプトは、Teams PremiumやMicrosoft 365 Copilotの条件によって使えるかどうかが変わります。日本語の会議を日本語のまま文字にするだけなら、Teams Premiumは要りません。

参照:Microsoft Teams の料金とプランを比較する

会議オプションで開始権限が制限されている

プランの条件を満たしていても、会議ごとの設定で止まることがあります。効いてくるのは会議オプションの「記録および文字起こしできるユーザー」と、Copilotの設定の2つです。「Copilotを許可する」がオフになっていると、録画と文字起こしもまとめて使えなくなります。

この会議オプションが主催者の画面に出るのは、主催者がTeams PremiumかMicrosoft 365 Copilotのライセンスを持っている場合だけです。どちらも無い組織では、設定項目そのものが見当たりません。押せない理由が自分の側に見つからないときは、主催者に画面を確認してもらうのが早道です。

管理者設定で機能が制限されている

企業や組織でTeamsを利用している場合、管理者がトランスクリプション機能を無効にしていることがあります。情報管理やセキュリティの観点から設定されているケースです。この場合はユーザー側で設定を変更できないため、社内の管理者へ依頼しましょう。

使用権限をONにする方法

  1. Microsoft Teamsの管理センター にアクセスする(管理者のみアクセスができます)
  2. 左のメニューバーの「会議」→「会議ポリシー」をクリックする
  3. 「レコーディングとトランスクリプト」の「トランスクリプト」をオンにする
  4. 「保存」をクリックする

気をつけたいのは、このポリシーが主催者側と開始する人の両方で有効になっていないと動かないことです。片方だけオンにしても文字起こしは始まりません。依頼するときは、対象になる人をまとめて伝えると二度手間を防げます。

会議の音声言語が正しく設定されていない

ボタンは押せるものの、表示される文字が意味をなさない場合は、言語設定を確認してください。Teamsのトランスクリプションには対応言語があり、会議で実際に話している言語と設定が一致していないと精度が落ちます。日本語(日本)は対応言語に含まれます。

文字起こし言語の変更方法

  1. 会議中に「その他」→「録音と文字起こし」
  2. 「トランスクリプトを表示」を開く
  3. トランスクリプト画面の「言語設定」から会議で話されている言語を選択

ゲスト・外部ユーザーとして参加している

ゲストユーザーや会議の開催者とは異なる組織のユーザー、匿名ユーザーは、自分でトランスクリプションを開始できません。開催者と同じ組織の参加者に文字起こしを開始してもらい、会議後に共有してもらいましょう。

文字起こしのあとに残る手直しを減らす

文字起こしは、開始のボタンを押した時点では終わりません。時間を取られるのは、そのあとに残る手直しのほうです。具体的には、専門用語の修正、発言者の特定、音が拾えていない箇所の聞き直しが残ります。この3つを減らせれば、議事録にかかる時間も短縮できます。

専門用語の誤変換を減らす

Teams会議の文字起こしは、専門用語や社内用語の変換でつまずくことがあります。社内の定例で取引先の話をしていたとしましょう。社名や商品名が一般的な言葉でない場合、音の似た別の漢字に置き換わります。

1つや2つの誤変換なら、前後の文脈から読み取れるでしょう。ただ、これが頻発すると読み解くこと自体が難しくなり、結局その発言の音声を聞き直すことになります。会議をもう一度なぞる時間が生まれてしまうわけです。

この悩みは、製造業をはじめ専門用語の多い業種でとくに強く出ます。Otolioの商談でも「型番は本当に出ない」と、検討者ご自身がWeb会議ツールの文字起こしを試したうえで話される場面がありました。汎用のAIと専用ツールで専門用語の扱いがどう違うかは、GeminiとAI議事録ツールの違いを比較した記事で詳しく整理しています。

打ち手として実際の現場で定着しているのが、会議の前に材料を渡しておくやり方です。過去の議事録や用語集などを事前に参照できる製品では、材料を用意することで専門用語の文字起こし精度を初回から高めやすくなります。対応方法は製品ごとに異なるため、試用時には事前準備の方法も確認しましょう。

誰の発言か分かるようにする

困るのは、会議室に集まって1台の端末でつなぐ形の会議です。発言者を区別できないまま記録が残るため、あとから誰の発言かをたどる作業がまるごと残ります。

対応するTeams RoomsやBYOD(個人端末を会議室で使う形)の環境では、音声プロファイルによる話者認識を利用できます。ただし、Teams Rooms Proなどの対応ライセンスや管理者設定といった条件があるため、自社環境で利用できるか確認しましょう。

ただし、社内で使う前に確かめておきたい点がいくつかあるでしょう。仕組みと確認事項はTeamsの音声プロファイルについて整理した記事にまとめました。

外部の文字起こしソフトを使う手もあります。製品によってはAIが声質から話者を見分ける仕組みを備えており、アカウントの表示名に頼らず声の単位で振り分けられます。振り分けは完全ではないため、あとから直しやすい画面になっているかどうかもあわせて見ておくとよいでしょう。

マイクと会議室の整え方

文字起こしの精度は、AIの優劣だけでは決まりません。効いてくるのは、録音した時点の音の状態です。どれだけ高性能なソフトを使っても、録音時の音が悪ければ結果は伸びません。整え方は4つあります。

1. マイクと話者の距離を近づける

マイクから離れるほど声は小さくなり、周囲のノイズの影響を受けやすくなります。屋内向けマイクが声を拾える範囲は、手が届く距離が目安です。Web会議でイヤホンマイクを使うなら距離は自然と近くなりますが、対面の会議では机の配置によって声が届かないことがあります。大人数が集まる会議では、集音マイクを複数置いてどこからでも声を拾える状態にしましょう。

会議室から代表者1台のPCでつなぐときに発言者が混ざる問題は、機材の置き方と会議の進め方の両面から手を打てます。原因と打ち手は発言者が特定できないときの原因と解決手順の記事にまとめています。

2. マイクと話者が向き合うようにする

距離を近づけても精度が上がらないときは、話者がマイクのほうを向いているか確認してください。モニターやホワイトボードを見ながら話す会議では、顔がマイクと反対側を向いたままになりがちです。

見落としがちなのがPCの内蔵マイクです。機種によって配置や指向性が異なり、複数人の会議では参加者の位置によって声を拾いにくくなります。会議室で1台のPCを囲む形なら、外付けの集音マイクを足すだけで結果が変わることもあります。

3. 静かな環境で録音をする

窓際やエアコンの近くでの録音は、できるだけ避けましょう。カフェのように他の会話が聞こえる場所も、精度が下がる要因になります。ノイズキャンセリング付きの集音マイクを使っている場合でも、静かな部屋にはかないません。

4. 発言が重ならないように注意する

発言が重なると、音声認識も話者の振り分けも難しくなり、誤変換や発言の抜けが生じます。挙手してから話す、進行役が指名するといった方法で、発言が重ならないようにしましょう。

録音環境の整え方をさらに詳しく知りたい方は、文字起こしの精度を上げる4つの方法もあわせてご覧ください。

Teams以外の会議も残すなら文字起こしソフト

手直しを減らす工夫を見てきましたが、それでもTeamsの中だけでは扱いにくい場面があります。対面の打ち合わせやTeams以外のツールで開かれる会議、録音済みの音源などです。こうした場面の受け皿になるのが、Teamsの外側から音声を取得する文字起こしソフトです。

文字起こしソフトとは、AIを使って音声を自動で文字に変換するソフトを指します。Teams標準のトランスクリプションとは独立して音声を取得するタイプなら、Teams側のトランスクリプションが無効でも記録を残せる場合があります。要約や話者識別、タイムスタンプを備えた製品も多く、議事録づくりの後工程まで短くなるでしょう。

ZoomやGoogle Meetでの残し方はWeb会議ツールごとの文字起こしの自動化をまとめた記事で、標準機能でどこまでできるかをツール別に見比べられます。

文字起こしを議事録に仕上げるには

文字起こしのテキストが手に入っても、それはまだ議事録ではありません。要点や決定事項、議論の流れを拾い上げ、項目ごとにまとめ直す作業が残ります。5W1Hを明確にし、事実と主観を分け、時系列を整える必要があります。慣れていない方にとっては負担の大きな工程です。

ここを軽くする方法の1つが、文字起こしのテキストを生成AIに渡して議事録の形に整えてもらうやり方です。要約や要点の抽出、話し言葉から書き言葉への変換まで任せられるためです。実際にどんな指示を出せばよいかは、ChatGPTで議事録を作る手順の記事にプロンプトの例を載せています。

Microsoftには、Teamsを含むMicrosoft 365アプリでAIを利用できる「Microsoft 365 Copilot」もあります。会議中だけの利用なら、保存されるトランスクリプトを開始せずに一時的な音声テキスト変換データで動かせます。会議後もCopilotを使うなら、録画または文字起こしを有効にして記録を残しておきましょう。

必要なライセンスや動かないときの条件は、Copilotで文字起こしをするときの条件をまとめた記事で確認できます。

会議の目的別にそのまま貼って使えるプロンプトは、Microsoftが公式に公表している書き方をもとにまとめた資料「Copilotで議事録を作成するプロンプト集」(無料)でも紹介しています。目的別の4つに加えて、できた議事録にあとから足す応用を3つ掲載しています。

Teamsのトランスクリプトを起点に4つの方法を比べたい場合は、Teamsで議事録を自動作成する方法を比較した記事がそのまま判断材料になります。この記事は文字起こしまで、あちらは議事録の完成までが範囲です。

文字起こしソフトを選ぶときの3つのポイント

会議内容を外部のサービスに渡すことになるため、選び方には順番があります。次の3点を上から確認しましょう。

1. Teams会議と連携ができるか

Teams会議を使っているのに連携できなければ意味がありません。連携の方法は製品によって異なり、会議開始時に音声を取得するタイプと、事前にTeamsとの連携を設定するタイプがあります。事前設定が要らないほうが、使い始めるまでの手間は軽くなります。

ここで先ほどの分かれ目が戻ってきます。録音の入口が1つしかない製品は、Botを入れられない会議や対面の打ち合わせをカバーできません。Web会議への自動参加だけでなく、端末のマイクでの録音や録音済みファイルの取り込みまで対応しているかを確かめておくと、あとから手作業が残る会議を減らせます。

2. 文字起こし精度を高めるための機能が備わっているか

読みやすい文字起こしにはフィラー除去が役立ち、固有名詞の誤変換を減らすには辞書登録や専門用語への対応機能が効きます。ただし対応の方法は製品ごとに違います。用語を1つずつ事前登録する方式もあれば、過去のデータを参照して認識を整えていく方式もあります。運用の手間が大きく変わる部分なので、試用の段階で確認しておきましょう。

3. データが無断で利用されないか

音声データや文字起こし結果を、AIモデルの学習やサービス改善に利用する製品があります。重要な情報を扱う会議が多いなら、入力したデータがAIモデルの学習に利用されないサービスを選ぶと安心です。

社外秘の情報を含む会議を扱うなら、ここは見過ごせません。学習に使われるかどうかに加えて、保存先や処理環境、第三者への提供の有無まで確認しておくと安心です。

製品ごとの違いをまとめて見比べたい方は、会議業務で使える文字起こしソフトの比較記事もあわせてご覧ください。

Teams会議で文字起こしもできる「Otolio」

Otolio は、会議業務を丸ごと自動化するAIエージェントです。文字起こし専用のソフトではなく、録音から議事録の作成、次のアクションの整理までを1つの流れで引き受けます。大手企業や自治体を含む累計8,000社以上の利用実績があります。

この記事の読者にとって効いてくるのは、次の2点です。

1つは、Teams標準のトランスクリプションを有効にする設定変更が不要なことです。カレンダーに予定を入れておくと、OtolioのBotが会議に参加し、録音から文字起こしまでを自動で進めます。

組織の外部Bot設定によってはロビーでの参加承認が必要になるため、その場合は主催者に事前に承認を依頼しておきましょう。ZoomやGoogle Meetなどの他のWeb会議ツール、対面の会議でも同じように使えます。

もう1つは、機密情報をAIに学習させずに各社へ最適化する特許取得済の独自アルゴリズムです。音声データや登録データを機械学習には利用しないと案内しています。そのうえで、使い続けるほど社内の固有名詞の認識が整っていきます。

導入企業で起きた変化

文具やオフィス家具を手がけるコクヨ株式会社では、約2時間の会議に対して議事録の作成に4時間以上かかっていました。発言をそのまま口語で残し、話者も明記する方針だったため、音声を聞き直しながら全発言を書き起こしていました。

Web会議ツールの文字起こし機能を使い始めてからは、一から書き起こす手間はなくなりました。それでも作成には約3時間かかっていたといいます。修正作業として残っていたのは、社内の専門用語が正しく変換されないことと、全国の各拠点で1つのマイクを複数名が共有して参加するため、話者を振り分けられないことの2点です。

Otolioの導入後、同じ会議の議事録が約30分で仕上がるようになり、作業時間は90%削減されています。効いたのは専門用語の変換精度と話者識別の2点で、音声を聞き直す回数が大きく減ったことが時間短縮につながりました。要点やToDoには発言時刻が自動で付くため、確認したい箇所の音声だけをその場で聞き直せます。

参考記事:専門用語が多い会議の議事録作成時間を90%削減。Web会議ツールとOtolioの文字起こしの違いとは

まとめ|Teamsの文字起こしは、足りる会議と足りない会議を分けて使う

Teamsで文字起こしをする方法は3つあります。会議後に記録として残すならトランスクリプション、会議中に読むだけならライブキャプション、Teams以外の会議も含めて残すなら外部の文字起こしソフトです。

大事なのは、どれか1つに決めることではありません。自分が担当している会議を、会議後の記録へのアクセス方法・開始の権限・発言者の区別の3点で見て、Teamsで完結する会議とそうでない会議に分けることです。

全員が自分の端末から参加し、利用プランや開始権限、管理者設定にも問題がない社内会議なら、標準機能だけで十分に対応できます。会議室から1台でつなぐ会議や対面の打ち合わせが混ざるなら、そこだけ別の手段に渡せば手直しは減ります。

まずは次のTeams会議で、トランスクリプションを1度動かしてみましょう。その記録を会議後に確認できるか、誰の発言として残っているかを確かめるところから、自分の線引きが見えてきます。

ここまで読んで、確認することの多さを感じた方もいるのではないでしょうか。Teamsのトランスクリプションを使うには、対応プランや主催者の権限、管理者設定、言語設定を確認する必要があります。

利用できても、専門用語の修正や発言者の確認が残ることがあります。会議のたびにこの確認を繰り返すくらいなら、会議の条件に左右されない残し方を一度試してみるほうが早いかもしれません。

Teamsの文字起こしから、議事録を仕上げるまでの手間を減らしませんか?

Teamsで文字起こしができても、専門用語の修正や発言者の確認、決定事項・ToDoの整理に時間がかかっていませんか?

Otolioは、社内の専門用語に対応した文字起こしに加え、話者の識別や要点・ToDoの整理まで支援します。Teams以外のWeb会議や対面会議でも利用でき、日々の議事録作成を効率化できます。

コクヨ株式会社では、Web会議ツールの文字起こしを使っても約3時間かかっていた議事録が、導入後は約30分で仕上がるようになりました。

いつもの会議で、文字起こしの修正や議事録にまとめる手間をどれだけ減らせるか。14日間の無料トライアルで確かめてください。

この記事を書いた人
エピックベース株式会社|マーケティング部|青木喬平

2023年にエピックベースに入社し、累計利用社数8,000以上「Otolio」のマーケティングを担当。 本ブログでは、議事録・文字起こし・生成AI・AIエージェントに関するノウハウや、企業が業務効率化の実現・DXの推進に必要な情報を現場のリアルな視点からお届けしています。 ※ 本ブログはOtolio運営元であるエピックベース株式会社の社員が執筆・編集しています。

よくある質問とその回答

Q. Teamsの文字起こしは無料で使えますか?

Teams無料版でもライブキャプションは利用できます。一方、会議後に記録として残るトランスクリプションは、Teams EssentialsやTeamsを含むMicrosoft 365の対応プランなどが対象です。追加の料金なしで使えるかどうかは契約プランで決まり、組織の設定によっても変わります。

Q. Teamsの文字起こしデータは会議後にどこから確認できますか?

会議終了後は、会議チャットや「まとめ」から確認できます。誰が閲覧・ダウンロードできるかは会議の種類や設定によって異なります。書き出す場合は .docx または .vtt の形式を選べます。ダウンロードできるのは既定で主催者と共同主催者のため、参加者に渡すならファイルの共有設定を確認してください。

Q. スマートフォンからTeamsの文字起こしを開始できますか?

トランスクリプションは、スマートフォンやタブレットのTeamsアプリから開始できません。会議後のトランスクリプトの確認はモバイルでも可能です。一方、ライブキャプションはモバイルアプリでも会議中に利用できます。移動中の会議でも記録を残したいなら、主催者に会議オプションで録画と文字起こしの自動開始を入れてもらいましょう。

Q. 社外の人が参加する会議でも文字起こしや話者の識別はできますか?

文字起こし自体は動きますが、発言者の名前が期待どおりに残らないことがあります。組織のアカウントでサインインせずにゲストとして参加した場合、記録に残る表示名は参加時に入力された名前になるためです。社外の方が会議室から複数名で参加する場合は、代表者の名前や会議室名でまとまってしまうこともあります。録音と文字起こしをすることを事前に伝えたうえで、あとから照合する手間を見込んでおきましょう。

Q. Teamsで文字起こしができない・正しく表示されない原因は何ですか?

主な原因は次のとおりです。

  • トランスクリプションに対応していないプランを利用している
  • 会議オプションで開始権限が制限されている
  • 組織の管理者設定で機能が制限されている
  • ゲスト・別組織・匿名ユーザーとして参加している
  • 会議の音声言語が正しく設定されておらず、文字起こしが正しく表示されない

契約プラン、会議オプション、管理者設定、参加形態、音声言語を順に確認すると、原因を切り分けやすくなります。自分では判断がつかないときは、Microsoft 365管理センターのトランスクリプトの診断ツールで要件を満たしているかを確認してもらう方法もあります。

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