Teamsの文字起こしと専用のAI議事録ツールは何が違う?|場面ごとに見る使い分け
Teamsで開いた会議は、標準の機能で文字起こしを残せます。議事録の道具を決める立場にいる人ほど、まず手元のTeamsで試してみたのではないでしょうか。
ただ、使い続けると次のような迷いが出てきます。
- 文字起こしは残るものの、直しに時間がかかって議事録には使いにくい
- 自分以外はほとんど使っておらず、記録が残る会議と残らない会議がある
- AI議事録ツールを入れるべきか、Copilotを足せば済むのか、決める材料がない
そのためこの記事では、Teamsと、Teamsとは別に契約する専用のAI議事録ツール(以下、AI議事録ツール)の違いを9つの観点で比べ、会議の場面ごとの向き不向きと、自社がどちらに当たるかを確かめる表まで整理します。
会議業務を丸ごと自動化するAIエージェント「Otolio」は、予定表に入った会議にボットが自動で参加して録音し、要点とToDoまでAIがまとめます。会議ツールはTeamsに限らず、対面の打ち合わせはマイクで録れます。いまのTeamsの運用と並べて、14日間の無料トライアルで自社の会議を使って確かめられます。
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TeamsとAI議事録ツールの違いを一覧で比較
Teamsと専用のAI議事録ツールには、文字起こしの精度のほかにも、比べるべき観点が多くあります。Copilotを足した場合も含めて、とくに差が出やすいのは、対面の会議と社外の相手が主催する会議を記録できるか、何人分の契約が要るか、録音を自動で始められるかの4点です。
各行の詳しい根拠は、このあとの見出しで観点ごとに説明しています。
| 観点 | Teams | AI議事録ツール |
|---|---|---|
| 導入の手間と必要な契約 | 文字起こしは今の契約の範囲で使える。AIの要約には追加の契約が要る | 新しく契約し、使う人にアカウントを配るところから始まる |
| 対面の会議の録音 | 会議室の機器や追加の契約がなければ、Teams会議として開いた会議だけが対象 | Web会議に加えて、対面の会議も録音できるものが多い |
| 誰が話したかの区別 | 全員が自分のアカウントで参加すれば名前が付く。会議室の人を分けるには、会議室の機器と本人の声の登録が要る | 分け方はツールによって違う |
| 文字起こしの精度と専門用語 | 社内の用語を登録できる。ただし登録できるのは管理者だけで、Copilotの契約がある人が主催する会議に限られる | 用語の登録や過去の記録の参照など、精度を上げる工夫がツールごとに違う |
| 社外の相手が主催する会議の記録 | 自社側から文字起こしを始められず、Copilotも動かない | 会議ツールを問わず参加できるものが多い。ただし相手の主催者の許可が要ることがある |
| 記録の保存先 | Microsoft 365 の中(OneDriveとSharePoint)に保存される | ツールの会社の保管場所に置かれるため、新しく社内のセキュリティ審査が要る |
| 議事録の共有と連携 | Microsoft 365 の中で見返し、共有する | 顧客管理やチャットなど、ほかのツールとつなげられるものが多い |
| 録音の始め方 | 会議ごとに、社内のだれかが文字起こしを始める。主催者が会議ごとに自動録画をオンにする方法もある | 予定表とつなぐと、予定に入った会議に自動で参加して録音するものが多い |
| 料金の決まり方 | 追加の契約は、使う人ごとに結ぶ | 使う人の数、使った量、端末と時間の組み合わせなど、ツールによって違う |
9つの観点で見るTeamsとAI議事録ツールの違い
ここからは、早見表の各行をMicrosoftの公式情報とAI議事録ツールの公開情報で確かめていきます。Microsoftの情報は2026年10月19日時点のものです。自社の設定や契約は、管理画面と公式ページで確かめてください。
前提となるAI議事録ツールの3つの録音方法
このあとの観点の多くは、AI議事録ツールがどの録音方法を持っているかで答えが変わります。対面の会議を録れるか、社外の相手が主催する会議に入れるか、録音を自動で始められるかは、どれも録音方法しだいです。
AI議事録ツールは、会議の音をどこから拾うかで、大きく3つの録音方法に分かれます。
- 会議にボットが参加する方法:予定表や会議のURLをもとに、録音用の参加者(ボット)が会議に入って録音する
- パソコンの音を録音する方法:自分のパソコンで流れる会議の音と、マイクで拾った声を録音する。ボットは会議に入らない
- スマートフォンやレコーダーで録音する方法:手元の端末で、その場の声を録音する。対面の会議に向く
1つのツールが複数の方法を持っていることもよくあります。Web会議はボット、対面はスマートフォン、と会議に合わせて録音方法を替えられるツールなら、記録できる会議の範囲が広がります。
導入の手間と必要な契約
Teamsの文字起こしは、今の契約の範囲で使えます。追加の契約が要るのはAIの要約からで、AI議事録ツールの場合は新しい契約とアカウントの配布が出発点です。
Teamsの文字起こしと録画は、Teams PremiumやMicrosoft 365 Copilotを足さなくても使える機能で、使えるかどうかは会議ポリシー(会議で使える機能を会社としてまとめて決める設定)で決まります。管理者が「文字起こし」をオンにしている必要があり、新しく作るポリシーでは最初からオンになっています。主催者と、文字起こしを始める人の両方の設定がオンでないと、文字起こしは残りません。
参照:管理者 - Teams 会議の文字起こしとキャプションを管理する - Microsoft Teams
Microsoft 365 には、Teamsを含まない契約もあります。まず自社の契約にTeamsが入っているかを確かめておくと、話が早く進みます。
参照:Microsoft 365 セキュリティの一般法人向け価格
AIの要約になると事情が変わります。会議の要点やタスクをAIがまとめる「インテリジェント要約」は、Teams Premium か Microsoft 365 Copilot の契約に含まれる機能です。Teams Premium の機能には、契約した利用者本人にだけ効くものがあります。主催者が契約すれば参加者全員がAIのまとめを見られるとは限らないため、誰の分を契約するかを先に決めておく必要があります。契約の段階ごとに使える範囲の違いは、Teams会議の要約に必要なライセンスと費用で詳しく整理しました。
参照:Microsoft Teams の要約
参照:Microsoft Teams Premium ライセンス - Microsoft Teams
AI議事録ツールでは、契約とアカウントの配布に加えて、使い方を社内に伝える準備も要ります。始めるまでの手間は、Teamsより大きくなります。
対面の会議を録音できるか
Teamsで記録できるのは、基本的にTeams会議として開いた会議で、対面の会議には会議室用の機器かCopilotの契約が要ります。AI議事録ツールには、スマートフォンやマイク、専用のレコーダーで対面の会議も録音できるものが多くあります。
Teamsで対面の会議を記録する方法は、大きく2つあります。1つは、会議室にTeams用の機器(Teams Rooms)を置き、会議室ごとTeams会議に参加する方法です。もう1つは Microsoft 365 Copilot の契約がある人だけが使える方法で、スマートフォンのTeamsで対面の会議のメモを話者を区別して取る機能(Facilitator)と、Copilotのアプリで対面の会話を録音する機能があります。Copilotのアプリの録音機能は、公式のページに対応する言語が書かれていません。日本語の会議で使う前に、自社の環境で一度試しておくと確実です。
参照:Microsoft Teams 会議のファシリテーター
参照:Microsoft Copilot での記録の概要
会議の半分が対面という職場なら、録音できる会議の違いが、そのまま「記録が残る会議の数」の違いになります。
Copilotを対面の会議で使うときにぶつかる壁は、対面会議でCopilotの議事録は使えるのかで詳しく扱っています。
誰が話したかを区別できるか
全員が自分のアカウントでオンライン参加していれば、Teamsの文字起こしには発言者の名前と時刻が付きます。迷うのは会議室や対面の参加者で、Teamsでは会議室の機器と本人の声の登録で決まり、AI議事録ツールでは話者を分ける方式によって変わります。
会議室の参加者を名前で分ける条件
Teamsで会議室の中の人を名前で分けるには、会議室用の機器(Teams Rooms)と、本人の声の登録(音声プロファイル)の両方が要ります。会議室用の機器から参加した人は、声を登録していなければ「Speaker 1(会議室名)」のように、会議室の名前でまとめて表示されます。
参照:Microsoft Teams Rooms を使用して、会議の文字起こしで会議室参加者を特定する
声の登録は、本人が自分で選んで始めるものです。会社の設定としては、最初から登録を受け付ける状態になっています。登録した声のデータを会社としてどう扱うかは、Teamsの音声プロファイルとは?で整理しました。
参照:音声と顔の登録の概要と構成 - Microsoft Teams
会議室の機器がない対面の会議
会議室の機器がない対面の会議では、話者を分けるのがさらに難しくなります。Otolioが商談の場で伺う相談でも、対面の会議をWeb会議ツールの録音で残したところ全員が同じ話者として記録され、誰が何を言ったかが残らなかったという声があります。
AI議事録ツールの3つの分け方
AI議事録ツールの話者の分け方は、大きく分けて次の3つです。
- 事前に声を登録しておき、声で話者を当てる方式
- AIがその場で声の違いから話者を分け、あとから名前を付ける方式
- ボットで会議に参加したとき、Web会議のアカウントの情報で分ける方式
1つのツールが複数の方式を組み合わせていることもあるため、会議室に集まって参加する人が多い会社なら、どの方式で分けるのかを先に確かめておくと、導入してからの食い違いを防げます。
文字起こしの精度と専門用語
文字起こしの精度は、TeamsかAI議事録ツールかという種類では決まりません。どちらも土台のAIの上に「補正」を重ねており、差が出るのは補正の中身と録音の条件です。
精度を左右する補正とは
補正は、文字起こしの結果を議事録に使える形に近づける処理のことです。専門用語や社内の言葉を正しい表記に寄せる、「えー」「あの」などを除く、話者を分ける、句読点を整える、といった処理がこれに当たります。土台のAIは音声を文字にする部分で、精度はこの2段で考えると比べやすくなります。
Teamsのカスタム辞書
Teamsでは、管理者が社内の用語を「カスタム辞書」に登録して、補正を自社に合わせられます。使えるのは Microsoft 365 Copilot の契約がある人が主催する会議で、その会議の文字起こしに反映されます。登録できるのは管理者だけで、利用者が自分で言葉を足すことはできません。辞書は会社全体で1つの言語につき1つで、1つの辞書に入るのは1,000語までです。日本語にも対応しています。
参照:Microsoft Teams の会議とイベントのカスタム辞書を管理する - Microsoft Teams
AI議事録ツールの補正
AI議事録ツールも同じ2段で動いており、違うのは補正の中身です。用語を登録して表記を寄せるツールもあれば、登録しなくても過去の記録から表記を寄せていくツールもあります。
たとえば、会議業務を丸ごと自動化するAIエージェントのOtolioは、議事録の作成も自動で行い、その手前の文字起こしに次のような補正を重ねています。
- 過去に作った議事録の文字をAIが参照し、用語を登録しなくても社内の言葉を認識しやすくなる(特許を取得した仕組みで、データをAIの学習に使わずに精度を上げる)
- 「えー」「あー」などを自動で除く
- 発言者を自動で分ける
Otolioが商談で伺う製造業の検討者からは、Web会議ツールに付いた文字起こしを試したうえで「型番は本当に出ない」という声が出ています。型番のような社内の言葉を正しく書けるかどうかは、ツールが持つ補正の中身しだいです。自社の会議の音声を両方に通してみると、その差がはっきり見えます。
両方に通すときに見ておきたいのは、次の4点です。
- 用語を登録できるか。登録できるなら、誰が登録するのか
- 登録しなくても、使ううちに社内の言葉の表記が合っていくか
- 会議室から参加した人を、どの方式で分けるか
- 「えー」などの言葉をどこまで除くか
補正より前に、録音の条件も結果を大きく動かします。マイクとの距離や部屋の広さが合っていない音声は、どのAIに渡しても結果が伸びにくくなります。長く使うなら、導入した時点の精度よりも、補正を見直し続ける仕組みがあるかを確かめておきたいところです。
社外の相手が主催する会議の記録
取引先や、取引前の打ち合わせの相手など、社外の相手が主催するTeams会議に招かれたとき、自社側からは文字起こしを始められず、Copilotも動きません。AI議事録ツールには会議ツールを問わずボットで参加できるものが多くありますが、相手の主催者の許可が要ることがあります。
相手が主催するTeams会議では、自社のTeamsの機能で文字起こしを止めることもできません。会議中に流れる文字起こしは見られますが、会議のあとに見返すことや保存はできません。
参照:Microsoft Teams 会議でライブ トランスクリプトを開始、停止、ダウンロードする
Microsoft 365 Copilot も、自分の組織の外で主催された会議では動かないと公式に書かれています。スマートフォンのFacilitatorも、社外の会議には対応していません。
参照:Teams で Microsoft Copilot を使用して会議に追いつく
参照:Microsoft Teams でファシリテーターを設定する - Microsoft Teams
Zoomなど別の会議ツールで開いた会議の記録を、Teamsの文字起こしで残すという使い方は、Microsoftの公式の説明にはありません。Teamsの文字起こしとCopilotの会議の機能は、Teams会議を対象に説明されています。
Teams・Zoom・Google Meet・Webexのどれで開かれた会議にもボットが参加できるツールなら、相手がどの会議ツールを指定しても記録できます。相手の主催者の許可が要るかどうかは、社外の相手との会議が多い会社ほど先に確かめておきたいところです。
記録の保存先とセキュリティ審査
Teamsの記録は、すでに使っている Microsoft 365 の中に保存されるため、記録のために保管先を審査し直す必要はありません。AI議事録ツールの記録はツールの会社の保管場所に置かれるので、新しく社内のセキュリティ審査を通すことになります。
Teamsの録画と文字起こしの保存先は、OneDriveとSharePointです。どちらも、すでに社内で使うと決めている場所です。
参照:Microsoft Teams で会議の記録を開始、停止、検索する
AI議事録ツールの審査で確かめる点は、保管する国、会議のデータをAIの学習に使うかどうか、取得している認証、社内での見られる範囲の設定などです。
審査では、技術的に安全かどうかとは別の問いが出ることもあります。Otolioが商談で伺った例では、取引先との会議の音声を他社のサービスに預けてよいのか、取引先にどう説明するのかを一つずつ確かめる担当者がいました。社外の会議を記録するなら、相手への伝え方まで含めて準備しておくと審査が進みやすくなります。
議事録の共有とほかのツールへの連携
議事録を会議のあとどこで使いたいかで、合う道具が分かれます。Microsoft 365 の中で見返して共有できれば足りるならTeams、顧客管理などほかのツールに流したいならAI議事録ツールが合いやすくなります。
Teamsの文字起こしは録画と一緒に保存され、会議の振り返りの画面から録画や共有されたファイルとあわせて見返せます。共有も Microsoft 365 の中で完結するのが利点です。AIが作るメモとタスクを使うには、Teams Premium か Microsoft 365 Copilot の契約が要ります。
AI議事録ツールの多くは、顧客管理(Salesforceなど)やチャット(Slackなど)といった、ほかのツールとつなげられる作りです。会議で決まったことを、営業の記録や部署のチャットへそのまま流せます。
録音を自動で始められるか
追加の契約がないTeamsでは、会議の中で社内のだれかが文字起こしを始めるか、主催者が会議ごとに自動録画をオンにします。AI議事録ツールには、予定表とつなぐと、予定に入った会議にボットが自動で参加して録音を始めるものが多くあります。
文字起こしは、録画を始めると一緒に始まります。録画を自動で始める設定もあるものの、通常の会議では最初はオフです。主催者が会議ごとにオンにする必要があり、管理者はこの設定そのものを使えなくすることもできます。Teams Premium の会議テンプレート(あらかじめ設定を決めておく会議の型)を使えば、だれも操作しなくても録画と文字起こしが始まります。
参照:Teams 会議の自動記録を管理する - Microsoft Teams
毎回だれかが開始の操作をしないと記録が残らない仕組みでは、記録が残るかどうかが、操作する人に左右されるのが弱点です。社内で使われていない理由がここにあるかどうかは会社によって違いますが、比べる観点の1つにはなります。Otolioが商談や導入事例で伺う声でも、設定や保存場所を意識せずに記録が取れるかどうかが、使い続けられるかの分かれ目として繰り返し挙がります。
料金は人数で決まるか、使った量で決まるか
TeamsのAIの機能は、使う人の数で料金が決まります。AI議事録ツールは、人数、使った量、端末と時間の組み合わせなど、ツールによって決まり方が違います。
料金の金額は変わりやすく、比べる前提もそろいにくいため、ここでは料金の決まり方の型で見ていきましょう。
- 使う人の数で決まる型:Teams Premium と Microsoft 365 Copilot はこの型で、使う人ごとに契約します。AI議事録ツールにもこの型のものがあります
- 使った量で決まる型:組織で使う量に応じて料金が決まり、使う人が増えても料金は変わりません
- 端末を買い、文字起こしの時間に応じて月額を払う型:専用のレコーダーで録音する製品に見られます
全員に配りたいなら、人数で決まる型は人数が増えるほど高くなります。要約を使う人が限られているなら、その人数分だけ契約する形でも十分です。
Otolioは、使った量で決まる型です。初期費用と、使った分だけ減る月ごとの利用枠(AIクレジット)の組み合わせで、人数では料金が決まりません。月に使う量を契約時に決め、その量に合わせて見積もります。
どの型でも、使い方の説明会や問い合わせへの対応が料金に含まれるかは確かめておきたい点です。こうした支援が別料金のツールでは、月額が安く見えても、使う人が多い会社ほど総額が大きくなります。
場面別に見るTeamsとAI議事録ツールの使い分け
同じ会社の中でも、会議の場面によって答えは変わります。よくある5つの場面で、Teamsで足りるか、AI議事録ツールが要るかを見ていきます。
全員オンラインの社内会議
Teamsで足りやすい場面です。全員が自分のアカウントで参加するため、話者も名前で分かれます。残る課題は2つで、AIの要約を使う人の分だけ追加の契約が要ることと、会議ごとにだれかが文字起こしを始める必要があることです。
会議室とオンラインが混ざる会議
会議室にいる人が、会議室の名前でまとめて記録されやすい場面です。Teamsで1人ずつ分けるには、会議室のTeams Roomsの機器と、本人の声の登録が要ります。AI議事録ツールの場合は、どの方式で話者を分けるかによって結果が変わるため、実際の会議室で試して確かめるのが確実です。
対面だけの会議
追加の契約がないTeamsでは記録しにくい場面で、AI議事録ツールの出番です。スマートフォンやマイク、レコーダーで録音できるツールなら、会議室でパソコンを開かなくても記録が残ります。Microsoft 365 Copilot の契約がある人に限れば、スマートフォンのTeamsやCopilotのアプリで記録する方法もあります。
社外の相手との会議
相手が主催するTeams会議では、自社のTeamsの機能で文字起こしを残せません。相手がZoomなど別の会議ツールを指定してきた場合も、Teamsの文字起こしは使えません。AI議事録ツールなら会議ツールを問わず参加できますが、相手の主催者の許可が要ることがあり、事前に一声かけておく段取りが欠かせません。
専門用語の多い会議
TeamsもAI議事録ツールも、補正が自社の言葉に効くかを、自社の会議の音声で確かめる場面です。Teamsのカスタム辞書は、Microsoft 365 Copilot の契約がある人の会議で使えます。
コクヨ株式会社のグローバルステーショナリー事業本部では、約2時間の会議の議事録づくりに4時間以上かかっていました。Web会議ツールの文字起こしを使い始めてからも、約3時間はかかっていたといいます。社内の専門用語が正しく変換されず、全国の拠点からそれぞれ1つのマイクで参加するため、話者の振り分けもうまくいかなかったためです。担当者は「Web会議ツールの文字起こしを活用しても、時間を削減することができますが、どうしても文字起こし精度に限界があると思っています」と話しています。Otolioを導入したあとは、議事録づくりが約30分になり、時間を約90%減らしました。
参考記事:専門用語が多い会議の議事録作成時間を90%削減。Web会議ツールとOtolioの文字起こしの違いとは
AI議事録ツールを導入する前の注意点
AI議事録ツールを足せば、すべて片付くわけではありません。入れる前に知っておきたい注意点が3つあります。
管理するツールと契約が1つ増える
Teamsとは別に、使い方を覚える画面、契約、アカウントの管理が1つずつ増えます。社内の問い合わせ窓口も、Teamsとは別に用意することになります。記録がTeamsとAI議事録ツールの2か所に分かれると、あとで探すときにどちらを見るか迷う人も出てきます。
新しくセキュリティ審査を通す必要がある
記録がツールの会社の保管場所に置かれるため、Teamsでは要らなかった審査を通す必要があります。保管する国、学習に使うかどうか、認証、見られる範囲の設定など、審査の担当者が確かめる点をそろえておくと、話が止まりにくくなります。
Teams会議にボットが入れないことがある
Teamsには、会議に自動で参加する外部のボットを見分けて、主催者が許可するまで待機の場所(ロビー)に留める仕組みがあります。会社としての設定は2つから選べ、最初の設定は「見分けたら、参加の前に許可を求める」です。Microsoft自身も、見分けられないボットがあることや、人をボットと間違えることがあると書いています。
参照:外部ボットと、organizationでホストされている会議へのアクセスを管理する - Microsoft Teams
入室の許可を求める通知は、会議の主催者に届きます。Otolioが商談で伺った例でも、担当者が録音を予約した重要な会議の主催者が本人ではなく、主催者に許可を頼んでおく段取りが要ると分かったことがありました。自分が主催しない会議を記録するなら、事前の一声が欠かせません。
ボットが入れない会議では、パソコンやマイクで録るなど、録音のしかたを替える方法があります。設定の詳しい中身と代わりの録り方は、Teamsが外部のAI議事録botを検知で整理しています。
Teamsで足りる会社・AI議事録ツールが合う会社
自社の会議を思い浮かべながら、行ごとに左右どちらに近いかを見てください。
| 観点 | Teamsのままで足りる | AI議事録ツールを検討したほうがいい |
|---|---|---|
| 会議の開き方 | 会議はほぼすべてTeams会議で開いている | 対面の会議や、Zoomなど別の会議ツールの会議が多い |
| 参加のしかた | ほぼ全員が自分のパソコンからオンラインで参加している | 会議室に集まって参加する人が多い |
| 社外の相手との会議 | 社外の相手との会議は少ないか、自社が主催している | 社外の相手が主催する会議も記録したい |
| AIの要約を使う人 | 限られた人だけで、その人数分の追加の契約を払える | 部署や会社の全員に配りたい |
| 専門用語 | 少なく、直しにあまり時間がかからない | 多く、直しに時間がかかっている |
| 記録の保存先 | Microsoft 365 の外に会議の記録を置きたくない | 新しいツールの審査を通す準備ができる |
| 録音の始め方 | 主催者が毎回文字起こしを始める運用が回っている | 始める人が決まらず、記録が残らない会議がある |
右の列に当てはまる行が多いほど、AI議事録ツールを比べる意味が大きくなります。左右に分かれるなら、社内のTeams会議はTeams、対面や社外の会議はAI議事録ツールと、場面で使い分ける形もあります。
まとめ|違いは会議の場所と録音の始め方で決まる
Teamsと専用のAI議事録ツールのどちらが合うかは、精度の一言では決まりません。自社の会議がどこで開かれ、誰が主催し、誰が録音を始めるのか。この3つで、Teamsで足りる範囲と、AI議事録ツールが要る範囲が分かれます。
精度については、どちらも土台のAIに補正を重ねる仕組みです。差が出るのは補正の中身と録音の条件なので、種類で決めつけず、自社の会議の音声で確かめるのが近道です。
判断に迷ったら、先月の会議を場面ごとに数えるところから始めてみてはいかがでしょうか。対面と社外の会議が何割あるかが分かれば、比べるべき範囲がはっきりします。
表に当ててみて、右の列にいくつか当てはまったとしても、それだけで乗り換えを決める必要はありません。気になるのは、自社の会議の音声で本当に違いが出るのかという点でしょう。
比べ続けるより、いちばん記録に困っている会議を1つ選び、Teamsの文字起こしと並べて試したほうが早く答えが出ます。
Otolioは、予定表とつなぐと、予定に入った会議にボットが参加して録音し、文字起こしから要点とToDoまでをAIがまとめます。会議ごとに録音を始める操作は要りません。対面の会議はマイクで録れます。14日間の無料トライアルで、いちばん困っている会議を1つ選び、Teamsの文字起こしと並べて比べてみてください。手元に残るのは、自社の会議で確かめた違いです。
よくある質問とその回答
Q. Copilotを契約していれば、AI議事録ツールは要りませんか?
Microsoft 365 Copilot を契約していても、AI議事録ツールが要るかどうかは会議の場面で決まります。Teams会議が中心で、全員がオンラインで参加し、要約を使う人の分だけ契約できるなら、Copilotで足りる可能性があります。相手が主催する会議や対面の会議が多い場合や、全員に配りたい場合は、AI議事録ツールも比べておく価値があるでしょう。Otolioが商談で伺うDX担当者からも「CopilotやGeminiでできるよね、と社内で絶対言われる」という声が出ており、社内で説明する材料として場面の違いを押さえておくと役に立ちます。組織の標準として決めるときの考え方は、Copilotで議事録は十分かで整理しています。
Q. Teamsの文字起こしだけで議事録は作れますか?
Teamsの文字起こしだけでも、発言者と時刻の付いた会議の記録は残せます。ただ、文字起こしは話した言葉をそのまま並べたものなので、議事録にするには要点や決まったことをまとめる作業が別に必要です。その作業をAIに任せるには、Teams Premium か Microsoft 365 Copilot の契約が要ります。文字起こしから議事録を作る方法の違いは、Teamsで議事録を自動作成する方法4選で比べています。
Q. TeamsとAI議事録ツールは併用できますか?
TeamsとAI議事録ツールは、場面で分けて併用できます。たとえば、社内のTeams会議はTeamsの文字起こし、対面や社外の会議はAI議事録ツールという分け方です。両方使うときは記録が2か所に分かれるため、あとで探すときにどちらを見るかを社内で決めておくと迷いません。
Q. AI議事録ツールは会議の内容をAIの学習に使いますか?
会議の内容をAIの学習に使うかどうかは、AI議事録ツールごとに違います。多くの場合、利用規約やセキュリティの資料に書かれているので、契約の前に確かめてください。たとえばOtolioは、顧客のデータと音声をAIの学習に使わず、東京リージョンの国内データセンターに保管しています。情報セキュリティの国際規格であるISO27001の認証も取得しています。

