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Teams通話キューが自動録音に対応へ|自社で確かめる4点と保存先

Teams Phone(Teamsで会社の電話を受けられるようにする機能)で代表電話や問い合わせ窓口を受けている会社があります。その通話キューに、自動録音の機能が入る予定です。

ただ、自動録音の導入に向けて社内の運用方針を決めようとすると、次のような疑問や課題が出てきます。

  • 通話キューの自動録音と聞いたが、自社に何が起きるのか分からない
  • 録音が増えたとき、どこまで残して誰が聞ける状態にするのかを決めていない
  • 外から記録の提出を求められたときに出せるのか、確かめたことがない

そこでこの記事では、担当者が応答した着信が自動で録音され、SharePointに保存されるという仕組みから、保持と開示への備えまでを公式情報で整理します。なお、ここに書いた公式情報は2026年8月5日時点のものです。判断するときは自社の管理画面と公式ドキュメントで確かめてください。

記録が増えても、扱いを決めやすい形で残す

会議業務を丸ごと自動化するAIエージェント「Otolio」は、録音から議事録の作成までを自動で進めます。記録を見せる範囲はグループ単位で設定でき、アクセスの履歴を残す監査ログもオプションで用意しています。会議の音声やデータは機械学習に使わず、東京リージョンの国内データセンターで保管しています。14日間の無料トライアルで、普段の会議でそのまま試せます。

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Teams通話キューの自動録音とは

Microsoft Teamsの通話キューに、担当者が応答した着信を自動で録音し、文字起こしする機能が入ります。管理者がキュー単位で有効にすると録音が始まり、録音はSharePointに保存されて、Queuesアプリの通話履歴から確認できます。録音・文字起こし・担当者の閲覧は、いずれも既定では無効です。

先に対象をはっきりさせておきます。通話キューは、代表番号などにかかってきた電話を、あいさつと保留音を挟んで担当者に割り振る仕組みです。今回の自動録音がかかるのは、この電話だけになります。Teams会議の録音とは別の機能なので、会議のやり方が変わる話ではありません。

参照:Setup – Call Queue – Microsoft Teams

担当者が応答した受電を自動で録音する

録音は、担当者が電話に出た時点で始まります。通話が終わると止まります。管理者が有効にしたキューでは、担当者が応答した着信がすべて対象になるため、通話ごとに録音ボタンを押す運用は要りません。

有効にするかどうかはキュー単位で決められます。採用面接の窓口は外して、サポート窓口だけ残す、といった分け方ができます。逆にいえば、どのキューを対象にするかを誰かが決めなければ何も始まりません。

かけてきた相手には、録音中であることを伝えるアナウンスが流れます。用意されている既定の文面は英語のままなので、日本語で受ける窓口なら差し替えることになるでしょう。音声ファイルを用意する方法と、読み上げる文章を登録する方法の2つがあります。

録音することを相手にどう伝えるかは、電話でも会議でも同じ悩みになります。伝え方と社内ルールの作り方はAI議事録の録音の同意はどう取る?で整理しています。

参照:Plan – Recording for Teams Phone Agent, Auto Attendant, and Call Queue calls – Microsoft Teams

録音の保存先はSharePoint

録音された音声は、指定したSharePointサイトに置かれます。ここが今回のいちばん大事な事実です。録音は、普段の文書と同じファイル置き場に積み上がっていきます。

保存先のSharePointサイトは、録音の設定(公式では「テンプレート」と呼びます)を作る流れの中で用意する必要があります。手作業で先に作ったサイトは対象外で、アクセスの不具合につながると案内されています。設定を作った管理者が、そのSharePointサイトの管理者になる点も押さえておきたいところです。

そして、既定値がどうなっているかも確認しておきましょう。録音、文字起こし、担当者が録音を見られるかどうか。この3つはいずれも最初は無効で、管理者が有効にして初めて動きます。気づかないうちに録音が始まっている、という設計ではありません。

参照:Setup – Automatic Recording for Call Queue – Microsoft Teams

見るにはQueuesアプリとTeams Premium

録音や文字起こしを見るには、Queuesアプリが必要です。Queuesアプリは、通話キューの状況や履歴を扱うためのTeams向けアプリを指します。そして公式には、Queuesアプリの利用者は全員がTeams Premium(Teamsの有料の追加ライセンス)を必要とすると書かれています。

順番が大事です。ライセンスが要るのは、録音を見る人のほうになります。公式が条件として挙げているのは、あくまでQueuesアプリの利用者です。人数の見積もりも「録音を見る必要があるのは誰か」から始めることになります。

もうひとつ、そのキューで共有通話履歴(キューの着信履歴を関係者で見られるようにする設定)を有効にしておかないと、Queuesアプリから録音にたどり着けません。通話キューを動かすこと自体には、Teams Phoneのライセンスが最低1つ必要です。

参照:Reference – Technical Prerequisites and Licensing Requirements for Teams Phone Agent, Auto Attendant, and Call Queue – Microsoft Teams

いま使える範囲と提供の予定

この機能は、展開が始まった段階にあります。Microsoft 365 のロードマップに機能ID 565215として掲載されており、2026年8月5日に確認した時点では、状態は展開中(Rolling out)、公開されている提供時期は2026年8月でした。対象はデスクトップとMacで、一般提供と先行提供の両方が区分に挙がっています。

ただし、自社の環境でいつ使えるようになるかは、ここからは読み取れません。公式ドキュメントの日本語版には、2026年7月31日時点の「キューレコーディング プレビューに参加しているお客様のみが利用できます」という注記が今も残っています。英語版では、2026年8月4日の更新でこの注記がなくなりました。日本語版は英語版の機械翻訳で、反映が遅れて届きます。

設定の方法にも今の段階ならではの制約があります。公式ドキュメントでは、この機能は現時点でPowerShell(命令文を打ち込んで設定する仕組み)からのみ設定でき、Teams管理センターからの設定は近日提供と案内されています。ロードマップの説明文には管理センターからも設定できると書かれており、記載に幅があるため、自社で使えるようになった時点で管理画面を確かめるのが確実です。

参照:セットアップ – 通話キューの自動記録 – Microsoft Teams

参照:Microsoft 365 のロードマップ(検索画面で機能ID 565215を指定すると表示されます)

自動になるのは「録ること」だけ

自動化されたのは、録音ボタンを押す手間です。録った音声をいつまで持つのか、誰が聞けるのか、外から求められたときに出せるのか。この3つは機能の側では決まりません。録音がSharePointに置かれる以上、答えはSharePointの運用の側にあります。

録音はいつまで残る?

録音がいつまで残るかは、SharePointにどの保持ルールを当てているかで決まります。Microsoftの公式には、SharePointやOneDriveに保存されたファイルは、保持ポリシーまたは保持ラベルを適用することで保持できると書かれています。保持ポリシーは、対象の範囲と期間をまとめて指定する仕組みです。保持ラベルは、ファイル単位で扱いを指定する仕組みを指します。

保持の対象になったファイルには、消しても写しが残ります。利用者が削除しても、保持ライブラリと呼ばれる場所に元の内容が複製される設計です。逆に、削除の側にも段階があります。ごみ箱に入ってから93日が過ぎると、どこにあっても完全に削除されます。

つまり「いつ消えるか」は、録音の設定画面では分かりません。分かるのは、そのSharePointサイトにどの保持ルールが当たっているかを確認したときです。新しく作るサイトなら、当たっているルールがそもそも無い可能性もあります。

保管と廃棄のルールをこれから作る段階なら、会議録音の個人情報対策3ステップが同じ論点を扱っています。

参照:Learn about retention for SharePoint and OneDrive

誰が録音を聞ける?

録音を見られるのは、そのキューの設定を任された担当(公式でいう権限を持つ利用者)と、閲覧を許可された窓口の担当者です。ここで注意したいのが、担当者に許可を出したときの範囲になります。公式の設定項目は、担当者がそのキューの録音と文字起こしにアクセスできるかどうかを切り替える形になっています。範囲はキュー単位です。

自分が対応した通話だけ、という絞り方ではありません。担当者が10人いる窓口で1人に許可を出せば、その人は他の9人の通話も聞けます。折り返しの対応を回すには便利な設計ですが、評価や指導の材料として使える状態にもなります。開くかどうかは、窓口の性格を見て決めることになるでしょう。

会社がどのデータを持ち、誰に見せるかという線引きは、Teamsの他の機能でも問われています。声のデータをめぐる同じ構図はTeamsの音声プロファイルとは?で扱いました。

参照:Setup – Automatic Recording for Call Queue – Microsoft Teams

参照:セットアップ – 通話キューの自動記録 – Microsoft Teams

消えたものは開示請求で出せない

3つ目が、いちばん後回しにされやすい論点です。eDiscovery(電子情報開示)は、調査や訴訟で証拠として使える電子データを探し出して提出するための仕組みで、SharePointも対象に含まれます。案件ごとに対象の場所を指定して保全をかければ、調査の途中でデータが消えるのを防ぐ仕組みです。

ここに落とし穴があります。保持について定めた公式ページには、ごみ箱の中身は検索の対象にならないため、eDiscoveryの検索では見つからず、保全もかけられないと書かれています。消してしまったあとに求められても、そこからは取り戻せないということです。

反対に、保持ルールや保全がかかっているものは、完全削除が止まります。守りたいものを守る仕組みは用意されているわけです。使うかどうかを決めていないと効かない、という一点だけが残ります。

窓口の通話は、クレーム対応や契約内容のやり取りを含みます。あとから「あのときの説明を確認したい」と外部から求められる可能性は、社内会議より高いと考えたほうが安全です。

参照:Learn about eDiscovery

会議の記録にも同じ問いが出る

記録を残すこと自体が要件になる組織があります。Otolioへのご相談でも、議事録を作っている本当の理由は上場の準備だ、という話が出ました。大きな会議体の記録を残すことが準備項目に並ぶため、この立場の担当者は「残すかどうか」を選べません。そのため関心は、確実に残ることと、そこに手間をかけないことへ向かいます。

通話キューの自動録音とは別の仕組みですが、決めることは変わりません。いつまで持つのか。誰が聞けるのか。求められたときに出せるのか。記録の種類が増えるたびに、この3つを決め直す作業が発生します。

会議の側でも、記録の入り口が動いています。会議に自動で参加する外部のAI議事録botをTeamsが検知してロビーに留める動きは、Teamsが外部のAI議事録botを検知で扱いました。

録った後を決めるための材料

道具の側に何が用意されているかで、決めやすさは変わります。Otolioの場合、記録を見せる範囲はグループ単位で設定でき、アクセスの履歴を残す監査ログもオプションで用意しています。閲覧の範囲を後から絞りたくなったときに、機能の外側で運用を組み直さずに済みます。

見せる範囲の既定値は、道具ごとにばらばらです。契約プランによって自動メモの既定がオンとオフに分かれる例と、そのメモを誰が見られるのかは、Google Meetの自動メモ生成で整理しています。

預ける先の条件も確認の対象です。Otolioは会議の音声やデータを機械学習に使わず、東京リージョンの国内データセンターで保管しています。ISO/IEC 27001(情報セキュリティの国際規格)も取得済みです。この3つは、社内で説明を求められたときにそのまま材料になります。

確認すべき項目を一度ひととおり見ておきたい場合は、AI議事録のセキュリティで6つの観点にまとめています。

自社で確かめる4点

Otolioへのご相談では、「解約したらデータはどうなるのか」「取引先にはどう説明すればいいのか」という不安を向けられます。検討している担当者が探しているのは、社内や取引先に説明するための材料でした。次の4点は、その材料をそろえるための順番でもあります。

1. どのキューで録音を有効にするか

自社にいくつ通話キューがあり、それぞれ誰が応答しているかを一覧にします。録音を有効にするかはキュー単位で決められるので、全部を一律に扱う必要はありません。まず、録音する理由が説明できる窓口だけを選びます。

聞く相手はTeamsの管理者です。既定では録音も文字起こしも無効なので、有効にした覚えがなければ動いていません。

2. 録音と文字起こしを誰が見られるか

担当者に閲覧を許可すると、そのキューのすべての録音が見られる状態になります。この粒度で問題ないかは、窓口の責任者と確認したいところです。折り返しの引き継ぎに必要なら許可する理由がありますし、そうでなければ開かない判断もあります。

あわせて、Teams Premiumが必要になる人数もここで見えてきます。見る必要がある人が誰かを決めれば、ライセンスの見積もりはそこから出ます。

3. いつ消えるか

保存先のSharePointサイトに、どの保持ルールが当たっているかを確認します。新しく作るサイトなら、当たっていない可能性もあります。窓口の通話を何年残すのかは、社内の文書管理の規程とそろえる話になるため、総務や法務と一度すり合わせておくと後が楽です。

4. 求められたときに出せるか

外部から記録の提出を求められる場面を想定して、そのSharePointサイトがeDiscoveryの対象になっているかを確認します。eDiscoveryの設定は、Microsoft 365全体のコンプライアンスを見る担当が持っていることが多いため、そちらに確認します。削除して93日を過ぎたものは戻せません。残す必要があるものについては、消えない仕組みを先に当てておくことになります。

ここまでの4点は、録音を有効にする前に確かめられます。有効にしてから考えると、すでに積み上がった録音を後追いで整理することになります。

まとめ|自動で録れても、決めるのは会社

Teamsの通話キューに入る自動録音は、録音ボタンを押す手間をなくす機能です。録った音声をどう扱うかは、機能の外側に残ります。保存先がSharePointであるという一点が、その理由をよく表しています。

決める順番には向きがあります。最初に決めるのは、どの窓口の通話を残すかです。次に、その録音を誰が聞ける状態にするか。そして、いつ消えるか。開示を求められたときに出せるかは、この3つが決まって初めて答えが出ます。逆から入ると、機能は有効にできても運用が決まらない状態になります。

同じ順番は、会議の記録にもそのまま使えます。記録の種類が増えても、決めることは変わりません。増えるのは、決めていない記録の量だけです。

まずは自社の通話キューを一覧にして、録音する理由を説明できる窓口だけに印を付けてみてください。印が付いた窓口について、保存先と閲覧の範囲を先に決めておく。この順で進めてみてはいかがでしょうか。

この問いに答えられるかどうかは、道具を入れる前に読み比べても分かりません。実際に記録が残る状態を作ってみて、範囲を絞れるか、履歴を追えるかを見たほうが早い場面もあります。

「いつ消えるか」「誰が聞けるか」を先に決められるか

記録の扱いは、道具を選んだあとに考えると手戻りが出ます。会議業務を丸ごと自動化するAIエージェント「Otolio」は、記録を見せる範囲をグループ単位で設定でき、ISO/IEC 27001(ISMS)を取得した体制で運用しています。無料トライアルは14日間、10時間相当の会議とユーザー数の制限なしでお試しいただけます。自社の会議で、記録の扱いまで含めて確かめられます。

この記事を書いた人
エピックベース株式会社|マーケティング部|青木喬平

2023年にエピックベースに入社し、累計利用社数8,000以上「Otolio」のマーケティングを担当。 本ブログでは、議事録・文字起こし・生成AI・AIエージェントに関するノウハウや、企業が業務効率化の実現・DXの推進に必要な情報を現場のリアルな視点からお届けしています。 ※ 本ブログはOtolio運営元であるエピックベース株式会社の社員が執筆・編集しています。

よくある質問とその回答

Q. 通話キューの自動録音は、Teams会議の録音にも適用されますか?

通話キューの自動録音は、Teams会議には適用されません。対象は通話キューにかかってきた着信で、担当者が応答したときに録音が始まります。通話キューは代表番号などの電話を担当者に割り振る仕組みなので、会議の録音とは別の機能です。会議側の設定が今回の機能で変わることはありません。

Q. 通話キューの自動録音を使うには、Teams Premium が必要ですか?

Teams Premiumが必要になるのは、録音を見る人です。録音や文字起こしはQueuesアプリから確認する形になっており、公式にはQueuesアプリの利用者は全員がTeams Premiumライセンスを必要とすると記載されています。公式が条件として挙げているのはこのQueuesアプリの利用者で、録音を動かす側の条件は別に定められていません。通話キューを動かすには、別途Teams Phoneのライセンスが最低1つ必要です。

Q. 録音された通話は、いつまで保存されますか?

録音がいつまで保存されるかは、保存先のSharePointにどの保持ルールを当てているかで決まります。Microsoftの公式には、SharePointに保存されたファイルは保持ポリシーまたは保持ラベルを適用することで保持できると書かれています。保持の対象になったファイルは、利用者が削除しても写しが残る仕組みです。ごみ箱に入ってから93日が過ぎると、完全に削除されます。

Q. 通話キューの担当者は、自分が対応した通話の録音を見られますか?

担当者に閲覧を許可すると、自分が対応した通話だけでなく、そのキューの録音が見られる状態になります。公式の設定項目は、担当者がそのキューの録音と文字起こしにアクセスできるかどうかを切り替える形で、範囲はキュー単位です。担当者のアクセスは既定では無効なので、許可を出すかどうかは窓口の性格を見て判断することになります。

Q. 通話が録音されることは、かけてきた相手に伝わりますか?

かけてきた相手には、録音中であることを伝えるアナウンスが流れます。用意されている既定の文面は英語のままで、音声ファイルまたは読み上げる文章で差し替えられます。日本語で受ける窓口では、文面を用意しておくことになります。

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