Copilotで議事録は十分か|個人利用と組織標準化で変わる選び方
Microsoft Copilotの普及で、Teams会議の議事録をAIが自動でまとめてくれるようになりました。
しかしながら、
- 導入したのに、使いこなせる人とそうでない人で差が出てしまう
- Teams以外の対面会議や商談では、思うように使えない
- 文字起こしの精度が会議によってばらつき、結局手直しが必要になる
といったもやもやを感じている方も少なくないでしょう。
そのためこの記事では、Copilotで議事録作成がどこまでできるのかを整理したうえで、個人で使う場合と組織全体で標準化する場合で、ツールの選び方がどう変わるのかを解説します。
Copilotがあるのに、なぜ別の議事録ツールを検討する企業があるのでしょうか。鍵は、個人の会議を効率化することと、組織全体で議事録の品質を揃えることが、まったく別の課題だという点にあります。Copilotは前者に強いツール。後者には、AI議事録ツールならではの仕組みが要ります。どちらが優れているかという優劣の話ではありません。この記事を読むことで、自社はCopilotで十分なのか、AI議事録ツールを足すべきなのか、判断できるようになります。
「使える人と使えない人で差が出る」「対面会議では精度が出ない」という悩みは、資料を読むだけでは解消しません。誰が担当しても同じ品質の議事録が残るか、対面の会議でも精度が出るかを、自社の実際の会議で確かめるのが近道です。Otolioは14日間の無料トライアルで、その差をそのまま体験できます。
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Copilotで議事録作成はどこまでできるのか
Teamsの自動要約(intelligent recap)でできること
現在のMicrosoft Copilotは、Teams会議の議事録を自動で要約します。会議の文字起こしをオンにしておけば、誰が何を話したか、決まったこと、次にやるべきことを、プロンプトを入力しなくてもまとめてくれます。
この自動要約は「intelligent recap(インテリジェント会議概要)」と呼ばれます。発言者ごとの要約や経営層向けのレポートといった定型のテンプレートも選べるようになり、会議が終わった直後に要点を把握したい個人には、十分に実用的な機能です。また、書式を自由に指定できるカスタムテンプレートも用意されていますが、こちらはMicrosoft 365 Copilotのライセンス限定で、提供開始当初は英語が中心です。日本語で誰でも同じ書式を使えるかどうかは、組織で標準化する際に見落としやすいポイントになります。
参照:Microsoft Teams での会議の要約(Recap)
利用には有償ライセンスが前提になる
便利な機能ですが、誰でもすぐ使えるわけではありません。intelligent recapを使うには、Teams Premium または Microsoft 365 Copilot の有償ライセンスが必要です。
また、要約のもとになる文字起こしを会議ごとにオンにしておく必要があります。ライセンスを持つ人と持たない人が社内に混在すると、「あの人の会議は自動でまとまるのに、こちらはまとまらない」という差が生まれます。組織全体に行きわたらせるには、ライセンスの配布計画とコストの設計が前提になります。
参照:Teams 通話、会議、イベントのインテリジェント会議概要
個人利用ならCopilotで十分なケース
以下の4つの使い方なら、Copilotで十分に間に合います。AI議事録ツールをわざわざ足す必要はありません。
- 会議がTeamsで完結している:社内のほとんどの打ち合わせがTeams上で行なわれている
- すでにライセンスを持っている:Microsoft 365 CopilotやTeams Premiumを契約済みで、追加コストがかからない
- 個人の振り返りが目的:自分が出た会議の要点を後から確認できれば十分で、全社で品質を揃える必要はない
- AIを使いこなせる:自動要約で足りない部分を、自分でプロンプトを工夫して補えるだけのAI活用リテラシーがある
Microsoftの環境のなかで、AIを使いこなせる個人が会議を振り返る。この用途なら、Copilotはとても合理的な選択です。自動要約で物足りないときも、プロンプトを工夫すれば自分の使い方に寄せられます。つまずくのは、これを「組織全体で、誰が担当しても同じ品質で」運用しようとしたときです。社内の全員が同じようにプロンプトを工夫できるとは限りません。ここから先が、AI議事録ツールとの分かれ目です。
それでも組織でAI議事録ツールが選ばれる3つの分岐点
CopilotがあってもAI議事録ツールを入れる企業には、共通する判断軸があります。一人ひとりの便利さとは別に、組織全体で見たときに引っかかる点が3つあります。
1. 適用範囲|Teams以外の会議をカバーできるか
Copilotの会議要約は、Teams上の会議を前提にしています。裏を返すと、Teams以外の場ではそのままでは力を発揮しにくくなります。
実際の業務には、Teamsに収まらない会議がたくさんあります。
- 対面の会議:会議室に集まって行なう定例や経営会議
- 他社との商談:先方が指定するZoomやWebexを使う、あるいは対面で行なう
- 面接やインタビュー:採用面接、ヒアリング、現場での打ち合わせ
会議の半分が対面や他ツールで行なわれている組織では、Copilotだけでは効率化の範囲が限られます。Teamsの中だけ自動化が進み、それ以外は手作業のまま残るという状態になりがちです。
2. 文字起こし精度|AIエンジンより録音環境と用語の扱いで差がつく
組織で使うほど、文字起こしの精度が成果を左右します。企業で利用しようとすると、どうしても専門用語や社内固有の名前が多くなり、誤変換される確率が上がります。
文字起こしの精度は、AIエンジンの優劣だけでは決まりません。重要なのは録音環境で、集音マイクで離れた席の声を拾えば、エンジンの性能以前に、音そのものが崩れてしまいます。当社の独自の検証でも、エンジン同士の差より、録音方法による差のほうがはっきり大きく出ました。各自がマイクを使うWeb会議なら、精度は素直に上がります。
つまり文字起こしの精度は、「どのAIエンジンを使うか」よりも「どう録音するか」で差がつきます。Web会議ツール付属の文字起こしは、録音環境のサポートの仕組みまでは踏み込みません。対面会議の集音や現場ごとの録音方法に課題があるなら、AIエンジンの性能を比べるだけでは精度は安定しないのです。
会議の録音音声が聞き取れずに困った経験がある方は、原因の切り分け方を別の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
参考記事:【解決】議事録作成時に会議の録音音声が聞き取れない原因と対処法
3. 標準化|リテラシーの差を組織として吸収できるか
個人で使う分には、操作に慣れた人がうまく活用すれば済みます。しかし組織全体となると、活用度が人によってばらつくこと自体が課題になります。
Otolioが実施したアンケートでも、商談の場で直接伺う声でも、「担当者によって議事録の品質にばらつきがある」「特定の人しか作れない」という属人化の悩みは繰り返し挙がります。この属人化は、ツールを配るだけでは解消しません。むしろ、使いこなせる人だけが恩恵を受け、組織内の差がそのまま残ることもあります。
組織で求められるのは、リテラシーの高い一部の人に依存しない仕組みです。誰が担当しても、同じフォーマットで、同じ水準の議事録が残ること。この「標準化」をツール側が支えてくれるかどうかが、個人利用との大きな違いになります。
「個人の効率化」と「組織の標準化」は別問題
3つの分岐点の根っこには、共通する考え方があります。一人の作業が速くなることと、組織全体で品質が揃うことは、別の目標だということです。
個人最適がそのまま組織最適にならない理由
Copilotは、個人の生産性を上げるツールとしてとても有効です。自分の会議を振り返り、要点をすばやくつかめます。
ただ、それを全社に広げると話が変わります。ライセンスを持つ人と持たない人、使いこなせる人とそうでない人、Teamsの会議が多い部署とそうでない部署。条件がばらばらな集団に同じツールを渡しても、出てくる議事録の品質はそろいません。一人ひとりの最適を足し合わせても、組織の最適にはならないのです。そのため個人の使い勝手だけでなく、組織全体で品質を揃えられるかという視点が要ります。
共通テンプレート・運用を維持するコスト
社内で議事録のフォーマットや運用ルールを決めている企業は多いはずです。AIを使う場合も、「この形式でまとめる」というルールを共有します。
ところが、ツールのAIモデルや機能が更新されると、出力の傾向が変わることがあります。これまで通りの指示で同じ結果が出るとは限りません。社内で共有していたプロンプトやテンプレートを、更新のたびに見直す必要が出てきます。個人なら自分の分だけ直せば済みますが、全社で共有している運用を差し替えるのは、想像以上に手間がかかります。
DX推進・情シスが負う見えない運用負荷
この差し替えの負担を担うのは、たいていDX推進や情シスの担当者です。モデルが変わるたびに動作を確認し、社内マニュアルを更新し、問い合わせに対応する。表には出にくい作業ですが、組織が大きいほど積み重なります。
加えて、各部署が個別にツールを契約している状態だと、ガバナンスの面でも頭を抱えることになります。Otolioのアンケートでも、「部署ごとにばらばらに契約していて、全社で統一できる標準ツールを定めたい」というIT・DX部門の声は珍しくありません。組織で使う以上、効率化の裏側にある運用負荷まで含めて考える必要があります。
Otolioが組織の観点で提供できること
ここまでの3つの分岐点に、Otolioはどう応えるのか。Copilotの代わりというより、組織で標準化したいときに手薄になる部分を埋める存在です。
多様な会議形態への対応と文字起こし精度
Otolioは、特定のWeb会議ツールに縛られません。Zoom、Microsoft Teams、Google Meet、Cisco Webexなど主要なWeb会議ツールに対応し、対面会議も集音マイクで記録できます。スマートフォンの専用アプリもあるため、現場での打ち合わせやインタビューにも使えます。
録音方法も、Bot参加だけに限りません。会議に応じて録音方法を選べるため、Botを入れにくい対面や商談でも記録を残せます。Teamsの中だけでなく、組織で行なわれるさまざまな会議をひととおりカバーできることが、適用範囲の広さにつながります。
AIに学習させず各社最適化する特許取得のアルゴリズム
Otolioは多様な録音方法に対応しています。また過去の議事録を参照して専門用語や固有名詞の認識を高める独自アルゴリズムも採用しており、文字起こしで90%以上の精度を実現しています。
この独自のアルゴリズムは過去に作成した議事録のテキストをAIが参照することで、用語登録をしなくても認識精度が上がっていきます。しかも、お客様のデータをAIに学習させることなく精度を高める仕組みのため、セキュリティ面でも安心して使えます。
モデルの乗り換え負荷についても、考え方が異なります。Otolioでは、セキュリティ基準を満たすAIを定期的に検証し、より精度の高いものへ随時切り替えています。利用する企業がそのたびに調査やチューニングをする必要はありません。「最新のAIを追いかける負担」を、提供側が引き受ける設計になっています。
議事録にとどまらず会議の前後まで自動化
一般的なAI議事録は、会議後の議事録作成が中心です。Otolioは、会議の前の準備から、会議中の記録、会議後のメール作成やCRM入力まで、会議業務全体を自動化の対象にしています。
たとえば、カレンダーに予定を入れておくだけで、好きなフォーマットの議事録が自動で仕上がります。2026年4月に追加されたカスタムテンプレート機能を使えば、誰が担当しても同じ品質の議事録が残ります。標準化という観点では、この「担当者が変わっても品質が揃う」仕組みが効いてきます。
組織全体での運用も想定されています。ID課金ではなくAIクレジットを消費する料金体系のため、コストを抑えながら全社員にアカウントを配布できます。権限設定や監査ログ、IPアドレス制限といった管理機能も備わっており、全社展開とガバナンスの両立を支えます。
議事録を全社で共有し、共通認識をつくる取り組みについては、別の記事でも紹介しています。
参考記事:【生産性向上】議事録で「共通認識」を生み出す!AI議事録ツールの活用
自社はどちらを選ぶべきか|導入判断チェックリスト
自社の会議の実態に照らして判断できるよう、条件を整理します。問うべきは、どちらが優れているかではありません。どちらが自社に合うか、です。
Copilotで十分な組織の条件
次の条件にあてはまるなら、Copilotの会議要約で間に合う可能性が高いと言えます。
- ほとんどの会議がTeams上で完結している
- Microsoft 365 CopilotやTeams Premiumのライセンスを、必要な人がすでに持っている
- 議事録は個人の振り返りが主目的で、全社で品質を揃える必要は薄い
- 対面会議や他社とのWeb会議は、議事録化の対象に含めなくてよい
この条件がそろっているなら、すでにある環境を活かすのが合理的です。
AI議事録ツールを検討すべき組織の条件
一方、次のような状況なら、AI議事録ツールを足すことを検討する価値があります。
- 対面会議や、Teams以外のWeb会議、商談が業務に多く含まれる
- 担当者によって議事録の品質がばらつき、属人化を解消したい
- 全社で議事録のフォーマットや運用を標準化したい
- 部署ごとに個別契約が散在しており、ガバナンスを効かせたい
- 専門用語や固有名詞の誤変換が多く、文字起こしの精度に課題がある
これらは、個人の効率化ではなく組織の標準化に関わる課題です。当てはまる項目が多いほど、Copilotだけでは届きにくい領域だと言えます。
なお、どちらか一方に絞る必要はありません。むしろ現実的なのは併用です。Teamsの社内会議はこれまでどおりCopilotに任せ、そこからはみ出す会議、例えば対面、商談、他社とのWeb会議、そして全社で品質を揃えたい場面だけをAI議事録ツールで補う。この分担なら、すでに持っているCopilot資産を捨てずに、組織として手薄になりがちな領域だけを埋められます。「Copilotで十分」な部分はそのまま活かしながら、足りないところにAI議事録ツールを足す。これが、多くの組織にとって無理のない現実解です。Teamsでの議事録作成の方法そのものを詳しく知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。
参考記事:Teamsで議事録を自動作成する方法4選|トランスクリプト・Copilot・ChatGPT・AIツール比較
まとめ|CopilotとAI議事録ツールは「対立」ではなく「使い分け」
Copilotで議事録を自動でまとめられる今も、AI議事録ツールを選ぶ企業は少なくありません。背景にあるのは、品質の優劣ではなく役割の違いです。個人の効率化と、組織全体での標準化。この2つは、そもそも狙う場所が違います。
判断の軸は3つに整理できます。Teams以外の会議までカバーできるか(適用範囲)、AIエンジンだけでなく録音環境と用語の扱いで精度を出せるか(文字起こし精度)、リテラシーの差を組織として吸収できるか(標準化)です。個人で使うならCopilotで十分な場面も多く、全社で品質を揃えたいならAI議事録ツールが選択肢に入ります。
自社の会議がどんな構成で、何を揃えたいのか。そこを見極めることが、最適な選び方につながります。そして多くの場合、答えは「どちらか一方」ではありません。Teamsの会議はCopilotのまま、はみ出す会議と全社標準が必要な場面だけをAI議事録ツールで補う併用が、もっとも無理のない落としどころになります。
迷ったときは、資料を読み比べるより、実際の会議で試したほうが早く判断できます。誰が担当しても同じ品質の議事録が残るか、対面の会議でも精度が出るかは、使ってみればすぐに分かるからです。
Copilotとの違いを、機能表で比べ続けるのは大変です。対面会議でも精度が出るか、担当者が変わっても同じ品質で残るか、全社で運用に乗るか。気になっている点を、まずは自社の実際の会議で確かめてみてください。Otolioは14日間、無料で試せます。
よくある質問とその回答
CopilotとOtolioは併用できますか
はい、併用できます。Teams会議は使い慣れたCopilotで振り返り、対面会議や商談、全社標準化が必要な場面はOtolioで、と使い分けられます。会議の種類や目的に応じて、組み合わせて使う企業もあります。
すでにCopilotを使っています。Otolioを足すと移行の手間はかかりますか
大きな入れ替えは必要ありません。Teamsの会議はCopilotのまま使い続け、対面会議や商談など、これまで議事録化できていなかった会議からOtolioを足していく形が現実的です。カレンダーに予定を入れておくだけで議事録が仕上がるため、既存の運用を止めずに少しずつ広げられます。
全社にOtolioを配ると、費用は利用人数分かさみますか
Otolioは1人ごとのID課金ではなく、利用量に応じてAIクレジットを消費する料金体系です。そのため、使う人数が増えても費用がそのまま人数分膨らむわけではなく、全社員にアカウントを配りやすい設計になっています。具体的な料金は利用状況によって変わるため、見積もりは個別にご相談ください。
データをAIに学習させずに精度を上げるとは、どういう仕組みですか
一般的なAIは、入力されたデータを学習に使って精度を上げます。Otolioは特許を取得した独自アルゴリズムにより、お客様の音声やテキストをAIの学習には使わず、過去に作成した議事録を参照して固有名詞や専門用語の認識精度を高めます。データを外部の学習に回さないため、セキュリティ面の不安を抑えながら精度を上げられます。
対面会議やBotを入れにくい商談では、どうやって記録するのですか
Otolioは録音方法を会議に応じて選べます。会議室での対面会議は集音マイクやスマートフォン・タブレットの専用アプリで記録でき、相手にBotを入れにくい商談でも対応できます。Web会議ではTeamsやZoom、Google Meet、Webexなど主要なツールに対応しています。