Zoomで議事録を自動作成できる?文字起こしや字幕表示の方法もまとめて解説

みなさんは、Zoom会議の議事録をどのように作成していますか?
この議事録は、大きく分けると一言一句記録する発言録型とまとめ型がありますが、どちらにせよ、作成は骨の折れる業務。
「Web会議の内容から自動で議事録を作成できたら」というニーズもありますよね。
今回は、そんなお困りを抱える方に、Zoom会議で議事録を作成する方法には、どのようなものがあるか、また議事録作成ツールを選ぶポイント・活用時の注意点などを解説します。
1.Zoomの標準機能だけで議事録の自動作成はできる?
Zoomにはリアルタイムで会議内容を文字起こしして字幕を表示してくれる機能があり、その情報をテキストファイルとして出力することができます。
これまでは英語のみの対応でしたが、2022年8月より日本語はもちろんのこと、中国語・スペイン語・フランス語など11の言語にも対応できるようになりました。
まずは、Zoomだけでできる「ライブ文字起こし機能」についてご紹介します。
出典:https://support.zoom.us/hc/ja/articles/8011735510669
Zoom標準搭載の「ライブ文字起こし機能」
この機能は、無料のアカウントでも利用可能で、当該会議を開始後Zoom上で①「字幕を表示」機能をオンにし、②録画しておけば、Zoom終了とともに字幕表示された内容をテキストファイルに変換・出力してくれ、簡易的な文字起こし機能として利用できます。
ただし、本機能の本来の目的は、会議参加者の発言をリアルタイムで文字にして表示することなので、聴覚に障がいのある方や、音声を聞きとりづらい環境などでの情報共有を円滑にするために開発された機能。そのため、実際にテキストファイルをダウンロードしてみると、字幕表示のリアルタイム性が重視されているのか、誤変換が少々目立ち、キータッチ音なども音声として拾ってしまっていました。議事録としてビジネスシーンで共有するためには編集が必要そうです。
結局は録画を見返す必要があったり、「あー」「えー」といったフィラー音の削除・誤変換の修正に手間がかかってしまい、大きな工数削減には繋がらない印象でした。
とはいえ、発言録を作成するための材料として活用でき、手軽に会話内容をメモしたい時には便利な機能ですね!

2.Zoom×ほかのツールの組み合わせで議事録を自動作成できる?どんなツールが有効?
Zoom「ライブ文字起こし機能」を使った方法やその特徴などをご理解いただけたと思いますが、やはりZoomの機能のみで議事録作成業務を楽にするのは、少々役不足かも。
Zoomにツールをプラスして、議事録作成を楽にできる方法もご紹介していきたいと思います。
Zoom ×Googleドキュメント
無料でも使えてリアルタイム共有もできるGoogleドキュメントは、今や多くのビジネスパーソンが利用するツールです。
このGoogleドキュメントで文字起こしができることはご存知の方も多いかもしれませんが、使ったことのある方はまだ少ないのでは?
Googleドキュメントのメニューバーから「ツール」を選択すると、その中に「音声入力」という機能があります。この機能も豊富な言語に対応しているので、英語以外での商談や打ち合わせの場で使えるのもメリットです。

利用する際は、①Google ChromeでGoogleドキュメントを開き、②音声入力機能を選択。③言語を選択してマイクのマークを押すと、PCのマイクで拾った音声を自動で文字起こししてくれます。しかし、Zoom会議に参加している自分以外の人の音声(PCから聞こえる音)を認識することができません。
そのため、参加者全員の会話内容を文字起こししたい場合は、少し工夫が必要です。
社内の打ち合わせやインタビューなどの2~3名程度のZoom会議であれば、参加者全員でGoogleドキュメントを共有し、話者がそれぞれの手元で音声入力をオンにして話すことで、文字起こしが可能です。
人数の多い会議などでは、ICレコーダーやZoomの録画機能で録音した音声を会議後に再生し、Googleドキュメントで音声入力することで文字起こしができます。
しかし、どちらのやり方も手間がかかり、録音音源を使う場合は精度が落ちる難点もありそうです。
Zoom×議事録作成ツール
最近では、手軽に会議内容を文字起こししてくれるサービスが複数あります。そういったものを使ってみると、より議事録作成を効率化してくれるはず。
ツールによって文字起こしの方法は異なり、リアル開催の会議でも使えるICレコーダーと一体型になっているものや、Zoom会議にそのサービスのアカウントを参加させることで録音しているもの、PC1台で会議参加者に気付かれることなく録音も文字起こしも完結するものなど、さまざまです。また、会議中にリアルタイムで文字起こしするものもあれば、録音した音声を後から文字起こししてくれるものもあります。
このように、議事録作成するシーンや用途にあわせて利用できるのは専用ツールならでは。 ビジネスにおいて、議事録作成は大変ではありますが、証跡や情報共有のために大切なもの。文字起こしニーズが高い発言録形式の議事録作成が必須の会議での利用や、会社・部署単位で利用する場合に、業務の生産性向上に一役買ってくれることでしょう。
3.議事録作成ツールは何が違う?チェックすべきポイントは?

ここまででZoomの「ライブ文字起こし機能」とGoogleドキュメントの「音声入力」機能、議事録作成ツールについて紹介しました。
これを読んでいるあなたは、「それぞれ何が違うの?」「どれを選べばいいの?」という疑問が浮かんでいるのではないでしょうか?
ここでは、それぞれの特徴などについて簡単にまとめて比較してみたいと思います。
文字起こし精度
文字起こしの精度は、ツールによっても性能が異なりますが、会議中の録音環境にも大きく左右されます。最も精度が高くなるのは、全員が一人ずつPCを開いた状態でZoom会議に参加している状態です。これは、PCのマイクが発話者の近くにあり音声を綺麗に拾いやすいため。さらに、イヤホンマイクなどを使ってマイクを口元に近づけてあげると、精度がより向上します。
リアル開催の場合や、リアルとZoom会議のハイブリット開催の場合は、リアル会場内の録音環境に気を付ける必要があります。席の配置や、発言者の前に集音マイクをセットしてICレコーダーやPCに接続するなどの工夫で、文字起こしの精度を向上させることができます。
そのうえで、各方法の文字起こし精度について比較してみましょう。
Zoom「ライブ文字起こし機能」
Zoomの参加者が発話した内容をリアルタイムに字幕で表示する機能です。そのため先述のとおり、フィラー音が入ってしまったり、誤変換が多いなど、文字起こしの精度が高いとはいえません。また、リアル会場の音声は、マイクを使うなどの工夫がないと十分な文字起こし結果が得られない傾向にあります。
Googleドキュメント「音声入力」機能
発話者の目の前にあるPCで音声認識するため一定の精度が出るでしょうが、「PCのマイクで拾った音声のみしか文字起こしできない」という仕様の影響で、会議全体の文字起こしに複数人の操作が必要です。そのため、顧客との商談などで利用が難しく、マイナスポイントです。
文字起こしツール
その名のとおり文字起こしに特化したツールのため、精度が高い傾向があります。これはツールによっても差があることもあるので、トライアルなどで実際に使ってみて、精度の違いを確かめてみましょう。
文字起こしだけではなく議事録作成までできるか
会議の効率化という観点では、文字起こしだけができても不十分です。会議の要点をまとめたり、誰の発話内容かなどの情報を付加して議事録を作成する必要があります。
そういった観点では、Zoomの「ライブ文字起こし機能」やGoogleドキュメントの「音声入力」のみでは作成できません。また、文字起こしツールでも要点のまとめ機能や話者を識別する機能がないものも多いです。
効率化したい会議がまとめ型の議事録なのか、それとも発言録形式のものなのかをチェックし、より利用シーンにあった使い勝手の良いものを選びましょう。
セキュリティ面も要チェック
意外と見落としがちなのが、セキュリティ面。
ビジネスの場における会話では、経営情報や商談状況、取引先情報など、たくさんの機密情報を扱います。それらが流出したとなっては、企業の信用を著しく損ねてしまいます。
無料ツールの場合は、録音音源がAIの精度向上などのために利用されたり、第三者に供与されるということもあり得ます。
利用規約などで、情報の取り扱いについてやセキュリティ面の不安がないか確認しましょう。

4.どのような基準で議事録作成ツールを選ぶべきか
ここまで、それぞれの特徴を比較し解説してきましたが、「ポイントが多すぎてどれを選べばいいのかわからない!」という疑問がそろそろ浮かんでいるのではないでしょうか?
まずは、現状や課題を整理してみましょう。
効率化したい会議や議事録はどのようなものか
会議の特徴によっても、使いやすいツールは変わってきます。
- 会議の参加者は誰か?
- 会議の開催形式は?
- 議事録の形式は発言録型?それともまとめ型?
- 議事録の作成者は誰か?
商談や顧客との打ち合わせで利用するシーンなど、録音していることを顧客に知られたくないケースもありますよね。また、リアル開催の会議でも利用したい場合は、Zoomの機能やGoogleドキュメントは使えません。さらに、発言録形式の議事録を作成する場合は、誰が発言したのかまで文字起こしテキスト上でわかると、確認の手間が大きく削減できるでしょう。
会議・議事録作成のどこに課題を感じているのか
前章で挙げた観点を整理すると、会議や議事録作成における課題が見えてきたのではないでしょうか?
課題の本質は、議事録作成にかかる工数負荷だったり、会議で決まったことのまとめ作業や情報共有における負荷である場合がほとんどです。そのポイントがわかれば、自ずとツールの選定もしやすくなるはず。

5.【まとめ】Zoomでの議事録作成をするなら
Zoom会議での議事録作成では、Zoomに搭載された標準機能やGoogleドキュメントの音声入力機能だけでは、ビジネスでの使用に耐えられません。また、個社の課題によって、文字起こしだけでは、議事録の効率化には繋がらないことがお分かりいただけたでしょうか。
「スマート書記」は、ここに挙げたチェックポイント全てクリアしているだけでなく、単なる文字起こしツールに止まらない会議中のメモ・議事録の社内共有・管理まで一元化できるツールです。
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