議事録フォーマットの作り方|コピペで使える会議別テンプレ3種と運用のコツ
議事録は、会議の決定事項やタスクを社内に行き渡らせ、次の業務をスムーズに進めるための土台になる文書です。
しかし、実際には次のような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
- 会議ごとに書き方がバラバラで、後から読み返しにくい
- 担当者によって粒度が違い、決定事項が抜け落ちることがある
- フォーマットを整えてもなお、議事録作成に時間がかかる
そこでこの記事では、議事録フォーマットの必須項目と、定例会議・役員会議・商談で使えるコピペ可能なテンプレート3種、読みやすい議事録を書く7つのコツ、そしてフォーマットだけでは解決しない作成負担の解消方法まで解説します。
会議のたびにテンプレートを開き直す日々から抜けたい方は、本文に入る前に、もうひとつ確認しておきたい点があります。フォーマットを揃えただけでは「聞き取り・要約・記録」の同時実行は減らせません。仕組みごと整える選択肢から先に見ておきます。
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議事録フォーマットに必要な6つの基本項目
ここでは、どの会議でも共通して押さえておきたい議事録フォーマットの基本項目を、6つに整理して解説します。会議の種類で重点項目は変わりますが、土台になる構成は共通です。
1. 会議情報(タイトル・日時・参加者)
会議情報は、議事録の冒頭で「誰が・いつ・どこで・何について会議をしたのか」を一目で示す項目です。
記載する内容は以下です。
- 会議名
- 開催日時
- 開催場所(オンラインの場合はツール名と会議URL)
- 参加者
- 欠席者
- 議事録作成者
会議名は「定例会議」とだけ書くのではなく、目的が伝わる具体的な名称にしておくと後から検索しやすくなります。たとえば「2026年6月度 営業定例会議」「新機能リリース判断会議」のように、月度や目的を補うと検索性が上がります。
2. 会議の目的・議題
会議の目的・議題は、議事録の前提を共有するブロックです。
記載する内容は以下です。
- 会議の目的
- 会議の背景
- 本日の議題
- 達成したいゴール
「進捗確認」とだけ書くと、議事録を読んだ人が会議のゴールを把握できません。「新機能リリースに向けて、開発進捗・残課題・リリース可否判断に必要な情報を確認する」のように、ゴールを具体化しておくと、議論の流れも追いやすくなります。
3. 議論の内容と決定事項
議論の内容と決定事項は、議事録の中心です。
記載する内容は以下です。
- 議論の要点
- 決定事項
- 確認事項
- 未解決事項
- 保留事項
発言をすべて書き起こす必要はありません。重要なのは「会議で何が話し合われ、最終的に何が決まったか」が明確に分かることです。
たとえば、「新機能について話し合った」では情報量が足りません。「新機能Aは6月末リリースを目標に進行する。リリース前に営業部向け説明会を実施する」のように、決定の中身まで残します。
4. タスク・ネクストアクション
タスク・ネクストアクションは、会議を業務に接続するブロックです。
記載する内容は以下です。
- アクション内容
- 担当者
- 期限
- 優先度
- 必要な確認事項
タスクは「誰が」「何を」「いつまでに」を必ずセットで書きます。たとえば「営業資料の修正版を作成する:田中さん ― 6月25日まで」のように、担当者名と期限を明示すると、会議後に放置されにくくなります。
5. 次回会議の予定
次回会議の予定は、次の会議に向けた準備事項を明確にする項目です。
記載する内容は以下です。
- 次回開催日時
- 開催場所
- 次回議題
- 事前準備が必要な資料
- 次回までに確認すべき事項
保留事項を次回議題に紐づけておくと、検討が宙に浮きません。次回参加者が事前に何を準備すべきかも、議事録のここに集約します。
6. 参考資料・添付ファイル
参考資料・添付ファイルは、議事録単体で議論の文脈に戻れるようにするブロックです。
記載する内容は以下です。
- 配布資料
- プレゼン資料のリンク
- 会議で使用したスライド
- 参考URL
- 添付ファイル名
資料をもとに議論した会議では、議事録だけでは議論の前提を十分に再現できないことがあります。資料リンクをセットで残しておくと、後から見返した人が議論の前提に戻れます。
議事録フォーマットの汎用テンプレート
ここからは、コピペしてそのまま使える議事録テンプレートを紹介します。まずは会議種別を問わず使える汎用テンプレートです。
■ 会議概要
会議日時:yyyy年mm月dd日 開始時間○○:○○ 終了時間△△:△△
会議場所:○○○○(URL:https://aaaaaaa)
参加者:○○、△△、□□、▽▽
欠席者:○○
議事録作成者:○○■ 会議の目的
~~~~
~~~~■ 本日の議題
1. ~~~~
2. ~~~~
3. ~~~~■ 会議の要点
・~~~~
・~~~~
・~~~~■ 決定事項
・~~~~
・~~~~■ 確認事項
・~~~~
・~~~~■ 保留事項
・~~~~
・~~~~■ 会議後のタスク
・[アクション内容]:[担当者]―[期限]
・[アクション内容]:[担当者]―[期限]■ 次回会議の予定
会議日時:yyyy年mm月dd日 開始時間○○:○○ 終了時間△△:△△
会議場所:○○○○(URL:https://aaaaaaa)
次回議題:~~~~■ 付記事項・参考資料
・参考資料:[リンクや資料名]
・添付ファイル:[ファイル名]
汎用テンプレートで意識すべきは、決定事項と議論の要点を別ブロックに分けることです。両者を混ぜると、会議後に「結局何が決まったのか」を抽出するのに時間がかかります。
会議別の議事録テンプレート3種類|コピペで即使える
会議の種類によって、議事録で重視すべき項目は変わります。ここでは、現場で頻度の高い「定例会議」「役員会議」「商談」の3種類のテンプレートを紹介します。
| 会議タイプ | 重視すべき項目 | 向いている議事録の形式 |
|---|---|---|
| 定例会議 | 進捗・課題・タスク・次回アクション | 箇条書き型・タスク管理型 |
| 役員会議 | 決議事項・承認内容・経営判断 | 決議記録型 |
| 商談 | 顧客課題・提案内容・合意事項 | ヒアリング記録型 |
1. 定例会議のテンプレート
定例会議では、進捗確認・課題共有・次回までのタスク整理が中心になります。前回の宿題や保留事項を引き継げる構成にしておくと、継続的な進行管理に使えます。
【定例】会議名(第〇回)
■ 会議概要
会議日時:yyyy年mm月dd日 開始時間○○:○○ 終了時間△△:△△
会議場所:○○○○(URL:https://aaaaaaa)
参加者:○○、△△、□□、▽▽
議事録作成者:○○■ 会議の目的
・進捗状況を共有し、遅延や課題を早めに把握する
・直近で意思決定が必要な事項を整理する■ 前回の宿題・保留事項の確認
・[前回のタスクA]:完了
・[継続課題B]:本日議題にて協議■ 定常報告事項
・全体進捗:[順調/遅延あり]
・主要KPI:[数値、進捗率など]■ 本日の議題
1. ~~~~
2. ~~~~
3. ~~~~■ 会議の要点
・~~~~
・~~~~■ 決定事項
・~~~~
■ 確認事項
・~~~~
■ 保留事項
・~~~~
■ 会議後のタスク
・~~~~:[担当:〇〇]―[期限:mm/dd]
・~~~~:[担当:△△]―[期限:mm/dd]■ 次回会議の予定
会議日時:yyyy年mm月dd日 開始時間○○:○○ 終了時間△△:△△
次回議題:~~~~■ 付記事項・参考資料
・参考資料:[リンクや資料名]
・添付ファイル:[ファイル名]
定例会議の議事録で大事なのは、前回からの変化が追えることです。「前回の宿題」「今回の決定」「次回までのタスク」の3点を分けると、進捗管理の道具として機能します。
2. 役員会議のテンプレート
役員会議では、経営判断や決議事項を正確に残すことが最優先になります。誰がどの判断をしたか、どの議案が承認されたかが、後から見て一目で分かる構成にします。
【役員会議】yyyy年度 第〇回 定例役員会
■ 会議概要
日時:yyyy年mm月dd日 開始時間○○:○○ 終了時間△△:△△
場所:○○○○(URL:https://aaaaaaa)
出席者:(敬称略)
[議長]代表取締役 ○○
[出席役員]△△、□□、▽▽
[事務局/記録]◇◇■ 会議の目的
・各部門の月次業績と予実を確認する
・経営上重要な案件について審議し、必要な決議を行なう■ 報告事項
1. 全社業績報告
・売上高:~~~~
・営業利益:~~~~
・主要KPI:~~~~2. 各管掌部門からの進捗報告
・[部門名A]:~~~~
・[部門名B]:~~~~■ 決議事項
第1号議案:~~~~
結論:承認
内容:~~~~第2号議案:~~~~
結論:継続審議
内容:~~~~■ 会議の要点・重要コメント
・経営判断のポイント:~~~~
・指摘事項:~~~~■ 残課題・保留事項
・~~~~(担当:△△役員、期限:mm/dd)
■ 執行指示事項
・~~~~:[担当:〇〇]―[期限:mm/dd]
■ 次回会議の予定
日時:yyyy年mm月dd日 開始時間○○:○○ 終了時間△△:△△
議題案:~~~~■ 添付資料
・資料1:~~~~
・資料2:~~~~
役員会議では、議論の過程よりも結論を先に残します。「承認」「否決」「継続審議」のステータスを各議案の冒頭に置くと、検索性が上がります。
3. 商談・打ち合わせのテンプレート
商談の議事録は、社内の関係者が後から状況を把握できる粒度で書きます。営業担当だけでなく、提案資料を作るチームや上長が読むことを想定します。
【商談】〇〇株式会社様 導入検討打ち合わせ(第〇回)
■ 商談概要
商談日時:yyyy年mm月dd日 開始時間○○:○○ 終了時間△△:△△
場所:○○○○(URL:https://aaaaaaa)
参加者:(敬称略)
[先方]〇〇部長、△△様(現場責任者)
[自社]営業担当:□□、エンジニア:▽▽
議事録作成者:□□■ 商談の目的
・先方の現状課題を確認する
・導入検討に必要な要件を整理する
・次回提案に向けた確認事項を明確にする■ ヒアリング事項
現状:~~~~
課題:~~~~
要望:~~~~
導入時期:~~~~
予算感:~~~~
決裁フロー:~~~~■ 提案内容と先方の反応
提案ポイント:~~~~
先方の反応:~~~~
懸念点:~~~~
追加確認事項:~~~~■ 決定事項・合意事項
合意点:~~~~
契約条件:~~~~
次回までの確認事項:~~~~■ 次回までの宿題
[自社]~~~~ ― [担当:▽▽]―[期限:mm/dd]
[先方]~~~~ ― [担当:△△様]―[期限:mm/dd]■ 次回会議の予定
日時:yyyy年mm月dd日 開始時間○○:○○ 終了時間△△:△△
議題案:~~~~
商談議事録では、先方の発言ニュアンスをそのまま残せると、提案精度が上がります。とくに懸念点・温度感は、テキスト要約だけだと抜け落ちやすい部分です。
議事録フォーマットを選ぶ3つの判断軸
ここまで複数のテンプレートを紹介しましたが、現場では「結局どれを使うべきか」で迷う場面が多いです。そこで、フォーマットを選ぶときの3つの判断軸を整理します。
1. 詳細記録か要点記録か
同じ社内でも、議事録に求める粒度は会議の性質で大きく分かれます。
- 詳細派:役員会議/取締役会/法務・コンプラ部門/公的機関協議/訴訟リスクのある会議
- 要点派:営業の商談記録/日常MTG/採用面談/プロジェクト定例
詳細派の会議では、認識の食い違いや後日の確認漏れを防ぐため発言レベルの記録が求められます。要点派の会議では、決定事項とToDoだけが残れば実務は回ります。これを統一フォーマットで運用しようとすると、詳細派からは「情報が足りない」、要点派からは「冗長で読まれない」とどちらの用途にも合わず、運用が定着しにくくなります。
会話形式で詳細を残したいケースの作り方は、別記事でくわしく扱っています。発言録に近い構造をテンプレ化するときに使えます。
参考記事:【例文付き】会話形式の議事録の書き方|テンプレート・要約形式との違い・読みやすくまとめるコツ
2. WordかExcelかオンラインドキュメントか
フォーマットを載せるツールによっても、向き不向きがあります。
- Word:報告書として体裁を整えたい・取締役会など公式記録
- Excel:複数の議題やタスクを一覧で管理したい・進捗トラッキング併用
- Googleドキュメント/Notion:リアルタイム共同編集・複数人でメモを取り合う
公式記録性が高い会議はWordや所定の様式に寄せ、進捗管理を兼ねるならExcel、共同編集が必要ならクラウド系を選ぶのが基本です。
3. 1種類で統一せず用途別に複数用意する
フォーマットを社内で「1種類だけ」に絞ろうとすると、必ず合わない会議が出ます。経営会議向け・営業商談向け・現場MTG向けと、用途別に2〜4種類を用意して、会議種別ごとに紐づけておくのが現実的な落としどころです。
社内に複数フォーマットを置くときは、フォルダ構造やテンプレート名を統一すると、運用が定着しやすくなります。
読みやすい議事録を書く7つのコツ
フォーマットを用意しても、書き方が曖昧なままだと議事録は読まれません。ここでは、実務でそのまま使える7つのコツを紹介します。
1. 客観的に記載する
議事録は、事実に基づいて客観的に書きます。感情的な表現や主観的な評価は避け、誰が読んでも同じ意味で理解できる文にします。
- NG:Aさんの説明が少し曖昧だった
- OK:Aさんより、仕様の詳細は次回会議までに確認する旨の発言があった
重要な意思決定や取引先との合意事項ほど、中立的な表現で残すことが大切です。
2. 結論を先に書く
長い議論の経過を時系列で並べる前に、まず結論を1行で出します。読者が「会議の結論」を最短経路で取り出せるかどうかで、議事録の使いやすさが決まります。
たとえば、決定事項のブロック冒頭に「新機能Aは6月末リリースで進行」と1行先出しすると、詳細を読まなくても要点が伝わります。
3. 「誰が・何を・いつまでに」を具体的に書く
タスクや決定事項では、曖昧な表現を捨てて具体名を入れます。
- NG:資料を確認する
- OK:営業資料の修正版を田中さんが6月25日までに確認する
数値・期限・担当者名を明示すると、会議後の行動につながりやすくなります。
4. 議題ごとに見出しで分ける
議題が複数ある会議では、議題ごとに見出しを切ります。スクロールやCtrl+Fで目的の議題に素早くたどり着けるようにするためです。
- 議題ごとに小見出し
- 決定事項・保留事項・タスクを別ブロックで
- タスクは一覧化
長文を1ブロックにまとめると、必要な情報を探す側のコストが大きく増えます。
5. 会議中に要点だけを記録する
会議終了後に記憶だけで議事録を作ると、重要な発言が抜けます。会議中は、すべてを書き取るのではなく、要点だけメモします。
- 決定事項
- 保留事項
- タスク
- 担当者
- 期限
- 数値や条件
- 重要な発言
会議後は記憶が新しいうちに、メモをもとに本文を整えます。
6. 重要な反対意見も記録する
採用された意見だけでなく、意思決定に影響した反対意見や懸念点は議事録に残します。少数意見をすべて詳細に書く必要はありませんが、今後の検討に関わる発言は文脈ごと残すと、後で「なぜこの結論になったのか」を辿れます。
ここまでに紹介したコツの背景や、NG例とOK例の対比を増やして読みたい方には、書き方の詳細を別記事にまとめています。会議別の書き方の落とし穴と8つのコツ、フォーマットの選び方まで一緒に押さえられます。
参考記事:議事録の書き方|会議別テンプレートとNG/OK例・8つのコツを解説
7. 共有前に見直す
議事録は、書いた直後に必ず見直します。
- 誤字脱字がないか
- 決定事項に抜けがないか
- 担当者と期限が明確か
- 次回会議日時が正確か
- 参考資料や添付ファイルのリンクが正しいか
- 主観的な表現が入っていないか
重要会議では、参加者に内容確認を依頼するとさらに精度が上がります。
フォーマットだけでは解決しない議事録作成の3つの負担
フォーマットを整えると、書き方のばらつきや必須項目の抜けは減らせます。しかし、議事録作成そのものの負担が消えるわけではありません。フォーマットで整え終えた後に「結局、作成時間を十分に短縮できない」という現実にぶつかります。
1. 会議音声の聞き取り・文字起こしに時間がかかる
会議中にメモを取り切れなかった場合、会議後に録音を聞き直しながら確認します。1時間の会議でも、聞き直して文字起こしや要点整理を行なうと、会議時間以上の作業時間がかかることが少なくありません。
特に以下のような会議で、議事録作成の負担は大きく増えます。
- 参加者が多い会議
- 発言が重なりやすい会議
- 専門用語が多い会議
- オンライン音声が聞き取りにくい会議
- 決定事項やタスクが多い会議
音声が不明瞭だと、同じ箇所を何度も聞き直す必要が出ます。導入企業へのアンケートでは、60〜90分の会議1本に対し、文字起こしと議事録作成で半日〜1日を費やしているという声が繰り返し挙がっています。
2. 会議中のメモに集中して議論に参加できない
議事録担当が会議中にメモを取り続けると、議論への参加が難しくなります。発言の意図を理解しながら重要な内容を記録する必要があるのに、メモに意識が向くと次のような問題が起きます。
- 発言の背景や文脈を理解しきれない
- 重要な発言を聞き逃す
- 自分の意見を発言する余裕がなくなる
- 決定事項と雑談の区別がつきにくくなる
- メモが断片的になり、後から整理しづらい
経営会議や役員会議では、議事録担当が一人で発言録の作成を一手に担い、本来の議論に参加できていないという構造的な悩みも聞かれます。録音を回しておく方法もありますが、必要な部分を探す作業や聞き直しに時間がかかるため、必ずしも効率化につながるとは限りません。
3. 担当者の経験で議事録品質がばらつく
議事録の品質は、作成者の経験やスキルに左右されやすい業務です。同じ会議でも、作成者によって以下のような違いが出ます。
- 決定事項の書き方
- タスクの粒度
- 発言の要約方法
- 重要度の判断
- 議論内容の整理方法
- 共有までのスピード
品質がばらつくと、会議後に確認や修正の手間が増えます。決定事項やタスクが曖昧なまま共有されると、認識のズレや対応漏れも起きやすくなります。特に複数部門が関わる会議では、誰が読んでも同じ内容を理解できる議事録にすることが重要です。
つまり、フォーマットは「何を書くか」を整える道具ですが、「聞き取る」「要約する」「整理する」「品質をそろえる」作業は、人が手作業で担うままです。議事録作成の負担を本当に減らしたい場合、フォーマットの整備に加えて、作成プロセスそのものを仕組みで自動化する選択肢を検討する段階に入ります。
AI議事録ツールでフォーマット運用を自動化する
ここまで整理した「フォーマット運用」の負担を仕組みで解決する選択肢が、AI議事録ツールです。AI議事録ツールとは、会議音声の録音・文字起こし・要約・要点整理などを支援し、議事録の作成・編集にかかる時間を削減するツールです。
AI議事録ツールでフォーマット運用を自動化すると、課題は次のように変わります。
| 議事録作成の課題 | AI議事録ツールでの解決 |
|---|---|
| 会議中のメモが追いつかない | 音声を自動で文字起こしできる |
| 録音の聞き直しに時間がかかる | 発言内容をテキストで確認できる |
| 要点整理に時間がかかる | AIが自動で要約・要点を整理する |
| 決定事項やタスクが漏れる | 決定事項やToDoを抽出しやすくなる |
| 担当者ごとに議事録品質がばらつく | 一定の形式で出力しやすくなる |
| 会議後の共有が遅れる | 整理・共有作業を短縮できる |
実際の導入事例でも、議事録作成時間を大幅に削減した例が複数あります。コクヨ株式会社の導入事例では、議事録作成時間が約4時間から約30分になり、約90%削減できたと紹介されています。
参考記事:専門用語が多い会議の議事録作成時間を90%削減。Web会議ツールとOtolioの文字起こしの違いとは|コクヨ株式会社
AI議事録ツールの主な機能
AI議事録ツールが備える主な機能は次の通りです。
- 文字起こし機能:音声をリアルタイムでテキスト化
- 話者識別機能:誰が発言したかを区別
- 要約・要点整理機能:AIが自動で要点を抽出
- タスク・決定事項の抽出機能
- 議事録テンプレート機能:フォーマットの自動入力
- 共有・検索機能:会議後の共有と振り返り
このうち、フォーマット運用と特に関係が深いのは、議事録テンプレート機能です。あらかじめ会議種別ごとのフォーマットを登録しておけば、AIが会話内容をもとに、決まった形に整えて議事録を自動で組み立てます。
AI議事録ツールを比べるときの判断軸
AI議事録ツールを比較するときは、月額単価だけで選ぶと判断を誤りやすいです。説明会・活用支援・問い合わせ対応・テンプレート設計支援などが基本料金に含まれるか別料金かも、組織導入時の比較ポイントになります。
そのうえで、最適なツールは利用者像で分かれます。
- 少人数で、ITリテラシーが高く、サポートが不要:月額の安さで選んでも問題が起きにくい
- 利用人数が多く、ITリテラシーに差があり、今後拡大の可能性がある:サポート体制(専属担当・有人対応)が決め手になる
要約や議事録自動化を担うAIの選び方を、ツール比較の視点で深掘りしたい方は、要約AIの比較記事も参考になります。無料プランから議事録までカバーするAIを横並びで見られます。
参考記事:【2026年版】要約AIおすすめ13選|無料あり・議事録まで効率化できるAIを比較
Otolio:会議業務を自動実行するAIエージェント
Otolioは、議事録作成にとどまらず、会議前の準備〜会議中の記録〜会議後のフォローアップまでを一貫して自動化するAIエージェントです。

フォーマット運用の文脈では、次の3点が選定軸として挙がります。
- 議事録のフォーマットそのものを自動で整える:カレンダーに予定を入れておくだけで、会議ごとに最適なフォーマットの議事録が自動で組み上がる(カスタムテンプレート機能)
- 議事録作成時間の削減実績:累計8,000社以上の組織でご利用いただいた実績があり、議事録作成時間を約90%削減した導入事例(コクヨ)がある
- 機密でも内製運用できるプライバシー設計:入力した音声を外部のAI学習に使わない設計のため、機密性の高い会議でも内製で運用できる
機能を単に比較するよりも、フォーマット運用の悩み(毎回テンプレを開き直す・品質がばらつく・会議に集中できない)に直結する強みから検討すると、判断しやすくなります。
まとめ|フォーマットとAIで議事録運用を仕組み化しよう
議事録は、会議の決定事項やタスクを社内に行き渡らせ、組織のナレッジを蓄積する重要な文書です。本記事では、議事録フォーマットの基本6項目、定例会議・役員会議・商談で使える会議別テンプレート3種、フォーマットを選ぶ判断軸、読みやすく書く7つのコツ、そしてフォーマットだけでは解決しない作成負担とAI議事録ツールでの自動化までを一気通貫で解説しました。
フォーマットを整えるだけでも、書き方のばらつきや必須項目の抜けは減らせます。しかし、会議音声の聞き取り・要約・整理・品質均一化までは、人の作業として残ります。次の一手は、議事録運用そのものを仕組みで自動化することです。フォーマットの整備とAI議事録ツールの活用を組み合わせると、議事録の品質を保ったまま、作成時間を大きく圧縮しやすくなります。
会議の効率化と組織のナレッジ蓄積のために、フォーマット運用の見直しから始めてみてはいかがでしょうか。
テンプレを並べ替えて書き方を見直すだけでは、減らせる時間にどうしても上限がきます。「集めたテンプレを毎回開き直す」習慣そのものを抜け切れるかが、次の分岐点です。比較検討だけで判断するよりも、一度自社の会議で試すことで、運用に合うかを判断しやすくなります。
Otolioは、会議前の準備から会議中の記録、会議後のフォローアップまでを引き受けるAIエージェントです。議事録作成時間を約4時間から約30分まで圧縮した導入事例(コクヨ)があります。自社の会議でそのまま試せます。
よくある質問とその回答
Q. 議事録に最低限必要な項目は何ですか?
議事録に最低限必要な項目は、以下です。
- 会議名
- 開催日時
- 参加者
- 議題
- 決定事項
- タスク
- 担当者
- 期限
特に重要なのは、決定事項・担当者・期限の3点です。この3つが明確であれば、会議後に誰が何を進めるべきかを迷わずに確認できます。
Q. WordとExcel、どちらの形式で議事録を作るのがおすすめですか?
用途で使い分けるのが基本です。Wordは、報告書として体裁を整える場合や、取締役会など公式な記録に向いています。Excelは、複数の議題やタスクを一覧で管理したい場合や、ToDoリストで進捗管理も兼ねたい場合に使いやすい形式です。リアルタイムで共同編集したい場合は、GoogleドキュメントやNotionのようなクラウド型ツールを議事録フォーマットとして活用する企業も増えています。
Q. 議事録フォーマットを社内で1種類に統一すべきですか?
1種類に絞らないほうが現実的です。同じ社内でも、役員会議や法務関連の会議は「発言レベルで詳細に残したい」、営業商談や日常MTGは「決定事項とToDoだけで十分」と、議事録に求める粒度が用途で分かれます。1種類のテンプレートに統一すると、詳細派からは「情報が足りない」、要点派からは「冗長で読まれない」と両側から不満が出やすくなります。経営会議向け・営業商談向け・現場MTG向けに2〜4種類を用意し、会議種別ごとに紐づけて運用するのが落としどころです。
Q. 議事録の作成時間を短くするには何から始めればよいですか?
会議前に分かっている項目をテンプレートに先に埋めておくことから始めます。具体的には、会議日時・会議場所・参加者・アジェンダ・報告予定の数値・参考資料などです。会議中は、決定事項・保留事項・タスクに絞って記録します。会議後は、記憶が新しいうちに要点を整理すると、作成時間を短縮できます。さらに削減したい場合は、AI議事録ツールで文字起こし・要約・決定事項の抽出を自動化する方法があります。
Q. AI議事録ツールを使えばフォーマットは不要になりますか?
フォーマットは引き続き必要です。AI議事録ツールは、会議音声をもとに文字起こしや要約を行ない、登録しておいたテンプレートに沿って議事録を組み立てます。フォーマットがない状態だと、AIの出力もばらつくため、「どの会議でどの形式に整えるか」を先に決めておくほうが運用は安定します。AI議事録ツールでフォーマット運用を自動化すると、テンプレを毎回開き直す手間や、会議ごとに項目を入れ替える作業がなくなる、という関係です。