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生成AI

Copilot・Gemini・ChatGPTを比較|3社の違いと選び方を解説

Copilot・Gemini・ChatGPTを比較

生成AIの業務活用が広がるなかで、「Copilot・Gemini・ChatGPTのうち、どれを選べばよいのか」という声が組織の中で増えています。

ただ、いざ比較を始めると、

  • Copilot・Gemini・ChatGPTの違いを一言で説明できない
  • 自社の業務基盤(M365・Google Workspace)と組み合わせて、どれを選ぶべきか判断できない
  • 稟議や社内展開の場面で「CopilotやGeminiで足りるのでは?」に答えられない

といった悩みを抱えている方も少なくないでしょう。

そのためこの記事では、3社の開発元・料金・機能の違いと、組織で選ぶときの決め方を1本で整理しました。「結局どれを選べばよいのか」とお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。

生成AIの選定に迷ったら、まず「使ってみて選ぶ」が一番の近道

3社の違いを机上で並べても、実際に自社の業務にはめてみないと判断は付きにくいものです。

会議業務を軸にAI活用を進めたい方は、会議業務を丸ごと自動化するAIエージェント「Otolio」を、まず自社の会議で試してみることをおすすめします。

Copilot・Gemini・ChatGPTとは?

3社はそれぞれMicrosoft・Google・OpenAIが手がけており、設計思想が違います。Copilotは業務アプリへの統合、Geminiは情報収集とマルチモーダル、ChatGPTは汎用の対話に軸足があります。組織で選ぶときは、業務基盤・主要用途・ガバナンス要件の3軸で判断します。

3社は同じ「生成AI」というくくりで語られがちです。ただ、開発元と生い立ちが違うため、得意な役割にも違いが出ます。

Copilot(コパイロット)とは

CopilotはMicrosoftが提供する生成AIサービスの総称です。最大の特徴は、Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsといった業務アプリの内側に組み込まれている点にあります。文書を開いた状態で下書きを頼む、Excelの表を指して傾向の要約を頼む。日常の業務アプリと地続きの使い方ができます。

背景となる技術はOpenAIの言語モデルです。Copilot単体で提供される機能に加えて、Microsoft 365 Copilotとして法人向けに統合されるプランもあります。組織内のメール・チャット・ファイルを対象に検索や要約ができる点は、Microsoft 365を全社で使う組織にとって大きな意味を持ちます。

一方で、真価を発揮するのはMicrosoft 365の中に業務が集約されている場合です。Google WorkspaceやSlack、独自の業務システムが業務の中心なら、Copilot単体の効き目は限定的になります。

Gemini(ジェミニ)とは

GeminiはGoogleが提供する生成AIサービスです。Gmail・Googleドキュメント・スプレッドシート・Google Meetといった、Google Workspaceの各アプリと一体で使える点に強みがあります。加えて、Google検索と組み合わせて最新の情報を参照しやすい点も特徴です。画像・音声・動画といった複数の情報形式(マルチモーダル)も扱いやすくなっています。

たとえば、Google Meetの会議中や会議後に議事メモを自動で作る機能があります。Gmailで受け取った長文メールの要点を、画面の右側に示す機能も標準で組み込まれています。Google Workspaceが業務基盤の組織なら、ツールを増やさずに生成AIを日常業務へ組み込めます。

一方で、Microsoft 365中心の組織で採用しても、業務アプリとの連続性という強みが十分には効きません。Geminiを選ぶ判断は、業務データがどこに集まっているかと表裏の関係にあります。

ChatGPT(チャットジーピーティー)とは

ChatGPTはOpenAIが提供する対話型生成AIサービスで、幅広い用途に自然な文章で応じられることが強みです。文章の下書き、要約、翻訳、アイデア出し、コードの説明など、業務アプリの外側で単発の作業を頼むシーンで力を発揮します。

有料プランでは機能の幅も広がります。外部の情報源を参照した回答、ファイルを渡した上での要約・分析、独自の指示を組み込んだ「GPTs(ジーピーティーズ)」の利用などです。特定の業務アプリに縛られないため、Microsoft 365・Google Workspaceのどちらの組織でも導入できます。

一方で、業務アプリと直接つながっているわけではありません。社内のファイルやメールを対象にした自動処理を組むなら、別途の連携設計が必要です。まずは「単発の相談相手」として始め、社内展開の段階で連携を考えるのが自然な順序です。

Claudeを含めた4つの生成AIをまとめて比較したい方は、次の記事で詳しく整理しています。Anthropic社が提供するClaudeの特徴と、ChatGPT・Geminiとの違いを別軸で確認できます。

参考記事:Claudeとは?ChatGPT・Geminiとの違いとモデル別の選び方を解説

開発元・料金・機能から見た3社の違い

開発元・料金・機能の3軸で並べると、3社の性格の違いがはっきりします。押さえておくと、社内の説明資料にもそのまま使えます。

開発元と設計思想の違い

3社の性格を分けているのは、それぞれの開発元が持つ既存の強みです。Microsoftは業務アプリ、Googleは検索・Workspace・スマホ、OpenAIは対話モデルそのものを起点にしています。それぞれの起点が、3社の設計思想の違いになっています。

項目Copilot(Microsoft)Gemini(Google)ChatGPT(OpenAI)
開発元MicrosoftGoogleOpenAI
立脚するモデルOpenAIの言語モデルなどGoogle独自のGeminiモデルOpenAI独自のGPTモデル
設計思想業務アプリの中に埋め込むWorkspace・検索と一体化汎用対話・単発利用に強い
主な生かし方業務アプリを起点に効率化情報収集・要約・マルチモーダル下書き・要約・アイデア出し全般

CopilotとGeminiは、それぞれ自社の業務スイートと一体で価値を出す設計です。ChatGPTは業務アプリに紐づかない分、単独の対話サービスとしての使いやすさに軸足を置いています。この違いを押さえておくと、「うちはM365だからCopilot」という判断がなぜ自然なのかも見えやすくなります。

料金プランと提供形態の違い(個人向け/法人向け)

法人向けの料金は、金額よりも「何に対して払うのか」の構造が3社で違います。Copilotは既存ライセンスへの追加、Geminiはプランへの標準搭載、ChatGPTは単体契約です。この違いが、稟議の通し方をそのまま変えます。

区分CopilotGeminiChatGPT
無料版Webやアプリのチャットを無料で利用できるGeminiアプリを無料で利用できる無料プランでチャットを利用できる
個人向け有料Copilot Pro(Microsoft 365 Personal/Familyと組み合わせ)Google AI ProChatGPT Plus
法人向けMicrosoft 365 CopilotGoogle Workspaceの各プランに標準搭載ChatGPT Business/Enterprise
費用の構造既存のMicrosoft 365ライセンスに追加ライセンスを重ねるWorkspaceのプラン料金に含まれる(2025年に追加ライセンスを廃止)Microsoft・Googleとは別の単体契約
法人の基本料金(2026年7月時点)Copilotアドオンが年契約で1ユーザー月額3,148円(税抜)Business Standardが1ユーザー月額1,600円(税抜)でGeminiを含むBusinessが年払いで1ユーザー月額20ドル

金額の比較でとくに誤解が生まれやすいのが、Geminiです。かつては「Gemini for Google Workspace」という追加ライセンスがありました。それが2025年1月以降にWorkspaceの各プランへ標準搭載され、追加ライセンスは廃止されています。「Geminiには別途アドオン費用がかかる」という前提で試算すると、実際より高い金額で稟議を組んでしまいます。

一方のCopilotは、いまも追加ライセンス方式です。Microsoft 365のベースライセンス(Business StandardやE3など)の上に、Copilot分を重ねます。稟議では「既存ライセンス費用+Copilot分」の合計で見る必要があります。ChatGPTはさらに構造が違い、OpenAIとの契約が1本増えます。

参照:Microsoft 365 Copilot プランと価格 – ビジネス向けの AI | Microsoft 365

参照:Google Workspace の料金プラン

参照:ChatGPT Plans | Free, Go, Plus, Pro, Business, and Enterprise

なお、生成AIの料金は改定が頻繁です。上記は2026年7月時点の公表価格のため、契約前に各社の公式サイトで最新のプラン内容を確認してください。金額そのものより先に、「入力したデータがAIの学習に使われないか」「管理者から利用状況が見えるか」を押さえておくと、後戻りが減ります。

機能・得意領域の一覧比較

機能の核心(文章生成・要約・翻訳)はどこも共通です。違いが出るのは、周辺の得意領域と組織利用での観点です。

項目CopilotGeminiChatGPT
文章の下書き・要約Word・Outlookを開いたまま指示できるドキュメント・Gmailのサイドパネルから指示できる独立した対話画面で指示する
表データの分析Excelの表を選んで要約・数式作成スプレッドシートの表を選んで整理・関数提案ファイルを添付して分析させる
画像・音声・動画画像の生成・認識に対応画像・音声・動画・PDFまで幅広く対応有料プランで画像生成・音声対話に対応
社内データの参照メール・予定表・ファイル履歴を踏まえて回答Workspace内のメール・ファイルを踏まえて回答その場で渡した情報が基本
最新情報と出典Web検索と連携し、参照元のリンクを示すGoogle検索と直結し、出典を示しやすい検索機能で最新情報を参照する
会議での使い方TeamsのIntelligent Recapで会議を要約Google Meetの議事メモ・要約・翻訳別途用意した文字起こしを貼り付けて要約

表のとおり、3社は「どのアプリから呼び出せるか」で性格が分かれます。Copilotは業務アプリに埋め込まれ、Geminiはブラウザ上のWorkspaceに寄り添い、ChatGPTは独立した画面で使う。日常の8割の時間をどのアプリで過ごしているかが、そのまま使用頻度の差になります。

社内データの参照と出典の見え方は、業務利用で地味に効いてきます。最新の法改正や市況を回答に反映できるか、根拠のリンクが示されて自分の目で確かめられるか。この2点は、稟議に持ち込む前段階での安心材料になります。

なお、この表は「全体像で意思決定に足りる粒度」でまとめています。Excelでの数式生成やスプレッドシートでの関数提案といった細かい勝ち負けは、この記事では扱いません。CopilotとGemini、CopilotとChatGPTを1対1で比べた記事で個別に整理しています。

Microsoft 365とGoogle Workspaceのどちらを軸にするかで迷っている場合は、2社を1対1で比べた記事が近道です。業務アプリの統合・料金の構造・扱える文章量など6つの軸で並べ、会議環境から選ぶ判断フローまで整理しています。

参考記事:CopilotとGeminiを比較|違い・料金・自社に合うのはどちら?

Microsoft統合型と単体の対話AIという性格の違いを掘りたい場合は、こちらをご覧ください。料金の請求単位・業務データの扱い・拡張の方向性の違いと、組織導入の4つの判断ポイントを扱っています。

参考記事:CopilotとChatGPTを比較|違い・料金・組織での選び方を解説

組織で失敗しない使い分けの決め方

3社の違いを押さえたら、次は「自社ではどれを選ぶか」です。機能表の勝ち負けで決めないことが肝心で、業務基盤・主要用途・ガバナンスの3軸が判断を安定させます。

業務基盤で選び方はどう変わる?

結論から言えば、選び方は変わります。組織の業務データがどこに集まっているかで、生成AIが日々の業務に食い込める深さが大きく変わるためです。

  • Microsoft 365中心の組織:Copilotが第一候補になります。Word・Excel・Outlook・Teamsに直接組み込まれるため、追加の学習コストを最小限にして生成AIを日常業務に取り込めます
  • Google Workspace中心の組織:Geminiが第一候補になります。Gmail・Googleドキュメント・スプレッドシート・Google Meetと一体で使えるため、Google中心の業務フローを崩さずに導入できます
  • どちらでもない・独自業務システム中心の組織:ChatGPTを起点にしつつ、必要な業務ごとに専用ツールを組み合わせる形が扱いやすくなります。業務アプリ縛りが弱い分、汎用対話ツールとして先に触れておく価値があります

ただし、業務基盤に沿って「まずはこれ」を決めても、その先に部署ごとの用途差が控えています。Otolioが実施した250件以上の導入企業アンケートでは、DX・情シス担当者からこんな声が寄せられました。「営業はChatGPTを使い、企画はCopilot、開発はGeminiで、と部署ごとに個別契約が散在してしまっている」という悩みです。

基盤ツールを決めることは、出発点にすぎません。部署単位の判断を全社の判断につなげる仕組みまで用意しないと、契約とセキュリティ設定が横に散らばっていきます。

会議・議事録用途で選ぶときの見極めポイント

会議・議事録の用途でどれを選ぶかは、「その会議ツールに何が組み込まれているか」で見ていきます。Teamsが会議の中心ならCopilot、Google Meetが中心ならGeminiが素直な選択肢です。ChatGPTは会議録音や文字起こしを外部で取ったうえで、まとめや要約を頼む使い方が向いています。

見極めのときに押さえておきたいのは、「AIがつくった要約をそのまま業務で使えるか」という点です。文字起こしの精度は、会議の音声品質・話者数・専門用語の多さで大きく変わります。精度が落ちた分は、そのまま担当者の見直し時間に跳ね返ります。会議数が多い部署ほど、この後戻りは積み上がります。カタログ上の機能ではなく、自社の会議音声で試したときの精度で判断してください。

もし議事録用途を主目的に選ぶのであれば、汎用生成AIだけでは埋まりにくい領域が出てきます。「録音・話者分離・全社ナレッジ蓄積」の要件が強い場合は、専用のAIエージェントとの組み合わせを想定しておくと安全です。

ChatGPT・Geminiでどこまで議事録に踏み込めるかは、次の2記事で機能単位・料金単位で詳しく比較しています。

参考記事:ChatGPTとAI議事録ツールを徹底比較|カスタムGPTsで本当に議事録作成は効率化できる?

参考記事:【徹底比較】GeminiとAI議事録ツールどちらを選ぶ?議事録効率化の成功ポイントを解説

セキュリティとデータ学習で見るべき3点

全社導入を検討する場面では、機能や料金より先にセキュリティとデータの取り扱いを見る必要があります。無料版と法人向けプランでは、入力したデータがAIの学習に使われるかどうか、管理者から利用状況が見えるかどうかが異なります。ここを混同したまま社内展開を進めると、後から情報漏えいリスクの整理に追われる原因になります。

3社の選定に共通してチェックしたい観点は次の3つです。

  • 入力データの学習利用:契約プランごとに「入力データがモデルの学習に使われない」条件が明示されているか
  • アクセスと監査:シングルサインオン(SSO)や、誰が何を入力・出力したかを追える監査ログが提供されているか
  • データの保管場所と持ち出し:入力・出力のデータがどこに保管され、社外に持ち出される可能性がないか

Otolioが実施した250件以上の導入企業アンケートでは、DX・情シス担当者からこんな声も寄せられました。「稟議の場で『CopilotやGeminiで足りるのでは?』という問いが必ず一度は出る」というものです。ここに答えるには、機能単位の勝ち負けより先にすべき整備があります。学習利用・アクセスと監査・保管場所の3点を、部署間で同じ基準で判断できる状態にしておくことです。

さらに、少し先まで見ておくべき観点として「データが誰に紐づくか」という視点があります。個人アカウント(ID)に紐づく設計だと、担当者が異動・退職した瞬間に組織のナレッジが持ち去られてしまいます。組織全体の資産として蓄積したいなら、「組織(環境)」に紐づく設計のサービスを選ぶと安全です。後から統合し直す手間も減らせます。

Copilotに絞って「入力したデータが学習に使われないか」を組織として説明できる状態にしたい場合は、次の記事で確認箇所を整理しています。種類ごとの学習ポリシーの違いと、個人設定・管理画面・契約の3か所で担保する手順を扱っています。

参考記事:Copilotに入力したデータは学習されるのか?組織で防ぐ設定と契約

会議業務まで任せたいなら|汎用AIと専用AIの役割の違い

3社の使い分けを整理していくと、「会議業務は結局どれで完結するのか」という問いに必ずぶつかります。ここは汎用生成AIと専用AIエージェントで役割が分かれる場所です。

CopilotやGeminiで会議業務は完結する?

短い答えは、「単発の要約や下書きなら成立するが、会議業務全体の完結は難しい」です。

Copilot・Geminiは、Teams・Google Meetと連携して会議中のメモ生成や会議後の要約を担います。単発で「今日の会議のポイントを3行で」と頼むだけなら、汎用生成AIで十分に足ります。

ただし、会議業務の実態はもう少し広く、次のような一連の流れを含みます。

  • 会議前の準備(アジェンダ整理・参加者への事前資料共有)
  • 会議中の録音・話者分離・専門用語への対応
  • 会議後の要約・決定事項の整理・関係者への共有
  • 議事録の全社ナレッジとしての蓄積・検索

このうち汎用生成AIが得意なのは、「録音・文字起こし済みのデータをまとめる」段階です。会議前の準備、専門用語を含む音声の高精度な文字起こし、全社ナレッジとしての蓄積。ここまで一貫して任せようとすると、汎用生成AIだけでは埋まらない領域が残ります。稟議で「CopilotやGeminiでできるよね」と問われたら、単発の要約と会議業務全体の自動化を分けて考えます。それが答えの起点になります。

汎用AIと専用AIエージェント、届く領域の線引き

ここでは、1本の会議を「事前準備→会議中→会議後→ナレッジ蓄積」まで完了させるまでに、どのくらい人手のステップが残るかで整理します。

汎用AIチャットで会議業務を回した場合の想定ステップ

  1. 会議ツールで録音する
  2. 録音ファイルを別ツールに読ませて文字起こしする
  3. 文字起こしを整えてから汎用AIチャットにコピーする
  4. 要約・決定事項・ToDoの整理をプロンプトで頼む
  5. 出力を確認・修正して社内の共有先に貼り付ける
  6. 蓄積場所(ドキュメントやナレッジベース)に手作業で保管する

専用AIエージェントで会議業務を回した場合の想定ステップ

  1. 会議ツールに専用エージェントを参加させる
  2. 会議終了後にエージェントが自動で要約・議事録・ToDoまで生成する
  3. 生成物を確認して共有・蓄積する

汎用AIチャットの場合、ステップの数が多いだけでなく、ツール間の切り替えごとに情報の欠落や再入力が発生します。専用AIエージェントは、録音・文字起こし・要約・蓄積までを1本の流れで扱えるため、担当者側の手数と判断負荷を大きく減らせます。会議数が多い部門ほど、この差はそのまま業務時間の差として表れます。

Teams Copilotで議事録運用を実際に組み、社内でどこまで回るかを試したい方は、手順・プロンプト・つまずきどころを次の記事で解説しています。

参考記事:Copilotの議事録作成|手順・プロンプト・使えないときの対処法

専用AIエージェント「Otolio」の位置づけ

汎用AIチャットで届かない領域を埋める選択肢のひとつが、会議業務を丸ごと自動化するAIエージェント「Otolio」です。累計8,000社以上・59,000人以上にご利用いただいた実績があります。単発の要約ツールではなく、会議業務を一連のプロセスとして自動化する位置づけです。

Otolioは、会議の音声を録音した瞬間から動き出します。話者を分けた文字起こし、要点・決定事項・ToDoの整理までを自動で行います。データは個人アカウントではなく組織(環境)に紐づく設計です。そのため担当者の異動や退職があっても、議事録・要約・過去の会議ナレッジは組織の資産として残ります。部署ごとに散らばる会議の記録を、ひとつに束ねる土台として使えます。

全社導入の例として、ニッコンホールディングス株式会社があります。同社は東証プライム市場に上場する国内有数の物流企業で、SaaSの導入が稀な自前主義の企業風土のなかでOtolioを採用しました。重要な定例会議は機密情報を多く含むため、議事録は特定の社員が一人で作成していました。その担当者は他業務との兼務で、完成までに複数日を要する状態でした。導入後は、会議終了後に文字起こしを実行すれば、あとはまとめるだけになりました。翌営業日には議事録を共有できるようになっています。総務課の名取さま・清水さまが旗振り役となり、SaaSの導入が難しい社内文化のなかでも会議業務の自動化を全社に広げた事例です。

参考記事:システムも自前主義の老舗企業が、あえてSaaSのOtolioを導入した理由とは?

Copilot・Gemini・ChatGPTを日々の業務全般で使う土台として押さえたうえで、会議業務は専用のAIエージェントを組み合わせる。この二段構えが、汎用生成AIと組織の会議業務を無理なくつなぐ現実的な選択肢になります。

組織で使うときに共通する注意点3つ

3社どれを選んでも共通で押さえたい注意点があります。導入前に対応の型を決めておくと、社内展開のあとで発生する火消し工数を減らせます。

シャドーAIと入力データの取り扱いルール

シャドーAIとは、会社の許可を得ないまま個人で無料の生成AIを業務利用してしまう状態のことです。悪気があるわけではなく、「便利だから」「早くやりたいから」という理由で自然発生します。ただ、無料版は入力データの学習利用ポリシーが法人向けと異なる場合があり、機密情報や個人情報を入れてしまうと後戻りできない事故につながります。

対応の型は次の3つを押さえておくと堅くなります。

  • 入力してよい情報と、入れてはいけない情報を先に線引きする:契約情報・顧客情報・未公表の財務情報などを明確にNG対象として示す
  • 使ってよいプラン・アカウントを一本化する:無料版ではなく法人向けプランに集約し、個人アカウントでの業務利用を制限する
  • 窓口とルールを社内で共有する:ルールが分からずに個人アカウントに戻ってしまう状態を避けるため、質問先を明示する

いきなり全社統制まで持っていこうとすると導入が止まりがちです。まずは部署単位で「ここまでは使ってよい」を決めて回し、全社展開に段階的につなげていく流れが現実的です。

プロンプト依存による属人化と品質バラつき

生成AIの出力は、指示(プロンプト)の書き方で大きく変わります。同じ「議事録を要約して」と頼んでも、担当者の書き方次第でアウトプットの水準が揃わない状態は、どの3社を選んでも起こります。

属人化を放置しておくと、次のような問題が積み上がっていきます。

  • 上手なプロンプトを書ける人がいなくなると業務が止まる
  • 同じ会議でも担当者ごとに要約の粒度・観点が変わる
  • 部署間で「AI活用の型」が共有されず、全社の学習が進まない

打ち手としては、業務ごとの標準プロンプトを社内で持ち寄って共有する運用が有効です。個人のノウハウにせず、部署の資産・全社の資産として言葉にしていきましょう。会議業務のように出力の型が決まっている場面では、専用AIエージェントの標準テンプレートを起点にする手もあります。属人化を防ぎながら、品質のばらつきも抑えられます。

ハルシネーションと出力チェックの型

ハルシネーションとは、生成AIが事実ではない内容を、あたかも事実のように出力してしまう現象のことです。3社どれを使っても完全にはゼロにできないため、「出た内容をそのまま使わない」型を運用でつくっておく必要があります。

チェックの型は、業務のリスク水準で分けて考えるのが扱いやすくなります。

  • 社外に出す文書・数字を含む文書:担当者が原典と突き合わせて確認する。生成AIの出力を初稿として使い、最終確認は必ず人が行う
  • 社内向けのメモ・下書き:出力をそのまま使ってよい範囲を上長が指定する。修正はチーム内で回す
  • AIが根拠として提示したURL・数字:出典が本当に存在するか、数字の年度・単位が正しいかを開いて確認する

ここまで整えたら、いよいよ全社展開の段階に入ります。順序は、無料版で個人利用の感触を確かめる→有料版・法人版で部署単位に広げる→専用ツール・専用AIエージェントで業務を絞って自動化する、の3段階です。この順で踏むと、失敗のリカバリコストを抑えながら組織の学習を前に進められます。

まとめ|Copilot・Gemini・ChatGPTの選び方と次の一歩

Copilot・Gemini・ChatGPTは、それぞれMicrosoft・Google・OpenAIが手がける生成AIです。設計思想は、業務アプリ統合・Workspace連携とマルチモーダル・汎用対話と3社で異なります。組織で選ぶときは、業務基盤(M365中心・Google中心・どちらでもない)・主要用途・ガバナンス要件の3軸で判断します。

そのうえで、会議業務全体を任せたい場合は、汎用生成AIだけでは埋まらない領域が残ります。録音・話者分離・全社ナレッジ蓄積までを一貫させたいのであれば、専用のAIエージェントを組み合わせる二段構えが現実的です。

次の一歩は、立ち位置によって変わります。2社まで絞れているなら、その2つを1対1で比べた記事で細部を詰めてください。まだ全体像を掴む段階なら、この記事の3軸(業務基盤・主要用途・ガバナンス要件)を自社に当てて、第一候補を1つ決めるところから始めます。決めた1つを部署単位で試し、その手ごたえを見てから全社へ広げる。この順で進めると、後戻りが最小になります。

3社の違いや使い分けを机上で並べてみると、どれも「自社の使い方次第」に見えてきます。実際、AIの選定は自社の業務にはめてみないと結論を出しにくい領域です。特に会議業務は、会議の音声品質・参加人数・専門用語の多さで結果が大きく変わります。他社の評価表よりも「自社の1本の会議で試した結果」のほうが、判断の役に立ちます。

生成AIの選定に迷ったら、まず「使ってみて選ぶ」が一番の近道

3社の違いを机上で並べても、実際に自社の業務にはめてみないと判断は付きにくいものです。

会議業務を軸にAI活用を進めたい方は、会議業務を丸ごと自動化するAIエージェント「Otolio」を、まず自社の会議で試してみることをおすすめします。

よくある質問とその回答

Q. Copilot・Gemini・ChatGPTのどれを選べばよいですか?

自社の業務基盤(M365中心/Google中心/どちらでもない)と主要用途、ガバナンス要件で決めます。M365中心ならCopilot、Google Workspace中心ならGemini、幅広い用途に汎用対話を使いたいならChatGPTが第一候補です。まずは1つに絞って部署単位で試し、全社展開はその手ごたえを見てから広げていくと安全です。

Q. 無料版と有料版・法人版はどう違いますか?

無料版は基本機能を試すのに向いていますが、入力データの学習ポリシー・管理機能・使用量の上限が有料・法人版と異なります。組織で継続的に使うのであれば、データ学習の扱いと管理機能を法人向けプランで確認したうえで、社内展開を進めるほうが後戻りは少なくなります。

Q. 議事録用途に使うならどれが向いていますか?

Teamsが会議の中心ならCopilot、Google Meetが中心ならGemini、まずは単発の要約から試すならChatGPTが入り口です。ただし、会議業務全体(前準備・録音・話者分離・共有・蓄積)まで任せたい場合は事情が変わります。汎用生成AIだけでは埋まりにくい領域が残るため、専用のAIエージェントを組み合わせる形が現実的です。詳細は本文の「会議業務まで任せたいなら」の章と、参考記事の「Copilotの議事録作成」をご覧ください。

Q. Copilot・Gemini・ChatGPTを全社導入するときの注意点は?

導入前に整えておきたいのは次の3点です。シャドーAI(勝手利用)を防ぐ入力データの運用ルール、個別契約が散らばらないようにする標準ツールの選定、出力の正確性チェックです。いきなり全社統制を目指すより、部署単位でルールと運用を試し、段階的に広げていく流れをおすすめします。

Q. CopilotやGeminiで議事録は完結しますか?

単発の要約や下書きなら成立する場面もあります。ただし、会議前準備・録音・話者分離・組織ナレッジとしての蓄積までを継続的にこなす場合は事情が変わります。会議業務全体を自動化する専用AIエージェントとの組み合わせが必要になるケースが多く見られます。汎用AIチャットで届く領域と届かない領域の線引きは、本文の「会議業務まで任せたいなら」のセクションで解説しています。

この記事を書いた人
エピックベース株式会社|マーケティング部|青木喬平

2023年にエピックベースに入社し、累計利用社数8,000以上「Otolio」のマーケティングを担当。 本ブログでは、議事録・文字起こし・生成AI・AIエージェントに関するノウハウや、企業が業務効率化の実現・DXの推進に必要な情報を現場のリアルな視点からお届けしています。 ※ 本ブログはOtolio運営元であるエピックベース株式会社の社員が執筆・編集しています。

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