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【徹底比較】GeminiとAI議事録ツールどちらを選ぶ?議事録効率化の成功ポイントを解説

GeminiとAI議事録ツールを比較

会議のあとに議事録をまとめる作業は、多くの職場で当たり前のように続いています。Geminiのような生成AIに任せて、この負担を軽くしたいと考える方も増えました。

一方で、次のような悩みもあります。

  • Geminiで作った議事録が、そのままでは共有できる形にならない
  • 会議ごとに指示を書き直す手間が減らず、この先も続けられるか不安がある
  • 専用のAI議事録ツールに切り替えるべき基準がわからない

そのためこの記事では、GeminiとAI議事録ツールの違いを「会議業務のうち、どの工程を人が担うか」で整理します。そのうえで、自社の会議に当てはめて選べる5つのチェックポイントまで解説します。

無料のAIで試したけれど、手作業が減らないと感じていませんか

Otolioは、会議の録音から文字起こし、要点や決定事項の整理までを自動で実行するAIエージェントです。会議前の録音準備から会議後のメールの下書きまで任せられます。毎回の指示や、別のツールへの貼り付け作業が残りません。これまで累計8,000社以上にご利用いただいた実績があります。14日間の無料トライアルで、普段の会議をそのまま試せます。

目次

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Geminiで議事録を作る操作の手順や、そのまま使えるプロンプト例はGeminiで議事録を作成する方法にまとめています。まず手を動かして試したい方は、そちらからどうぞ。この記事が答えるのは、その手前にある「Geminiで足りるのか、議事録に特化したツールが必要なのか」という選択です。

GeminiとAI議事録ツールは何が違う?

GeminiとAI議事録ツールを分けているのは、AIの賢さではありません。会議にまつわる作業は、録音・文字起こし・整形・共有の4つです。この4つのうち、どこまで人が担うかで違いが生まれます。

Gemini APIやGoogle AI Studioでは、会議の音声ファイルをそのまま読み込んで文字起こしや要約ができます。1回の指示で扱える音声は最大9.5時間です。話者を区別するよう指示することもできます。

ただし、会議が始まったら自動で録音するという動きはありません。録音してファイルにする作業、毎回の指示出し、出来上がったものを共有先へ反映する作業は、人の側に残ります。

その前提が、2026年9月末に動きます。Googleは9月22日、3人以上の会議で自動メモを取る新しい設定について、9月29日から利用者への適用を順次開始すると案内しました。Business StandardとBusiness Plusでは、この設定が既定でオンになります。作られたメモは、会議の主催者のGoogleドライブに保存されます。

1. 8項目でみる違いの一覧

違いを、会議が始まってから議事録が共有されるまでの流れに沿って並べます。

比較項目 Gemini(アプリ/AI Studio) AI議事録ツール
会議の録音 自分で録音してファイルを用意する 予定に合わせて自動で録音される製品が多い
音声の文字起こし 音声ファイルを直接読み込める。上限は入口で異なる(AI Studio/APIは1回最大9.5時間) 標準機能として備える製品が多い
話者の区別 話者を分けるよう指示できるが、音質や話し方の影響を受ける 自動で分ける製品が多い
専門用語・固有名詞 プロンプトや参照情報で補う 用語登録や個別最適化に対応する製品がある
要点・ToDoの整理 プロンプトで指示する 自動処理やボタン操作で出力する製品が多い
議事録の形式 指示次第で自由に変えられる テンプレートに沿って自動で整う製品が多い
共有・保管 出力後に保存・共有先へ反映する操作が必要 ツール内で共有・保管まで完結する製品がある
費用 GeminiアプリやAI Studioには無料で使える範囲があり、有料プラン・有料枠もある 有料が一般的(利用量や人数で変動)

※Google Meetの自動メモ生成は、このファイル読み込み型とは別の使い方として後述します。

この表のGemini側は、音声ファイルを読み込んで議事録を作る場合を想定しています。自由に形式を変えやすい一方、録音・指示・共有の手作業が残ります。Google Meetの自動メモ生成はこの流れとは別で、対象プランでは会議中のメモ作成と保存の一部が自動化されます。

なお、表の右側は議事録づくりに特化したツールという類型を指します。Otolioはこの類型とは立ち位置が違い、会議業務を丸ごと自動化するAIエージェントです。会議前の準備から会議後のフォローアップまでを引き受け、文字起こしや議事録づくりはそのうちの一工程にあたります。

2. Geminiで議事録を作る3つの入口

入口は大きく3つに分かれます。ブラウザやスマートフォンのGeminiアプリ、Google AI Studio、そしてGoogle WorkspaceとGoogle Meetの連携機能です。どこから入るかで、扱える音声の長さや自動化できる範囲が変わります。

Geminiアプリでも音声ファイルを直接追加できます。音声の上限は無料利用では合計10分、Google AI ProまたはGoogle AI Ultraでは合計3時間です。より長い音声を扱うなら、Google AI StudioやGemini APIでは1プロンプトあたり最大9.5時間の音声を扱えます。

参照:Gemini アプリでファイルをアップロードして分析する

ファイルを読み込ませ、文字起こしと議事録化をまとめて指示できます。対応する形式はWAV・MP3・AIFF・AAC・OGG・FLAC・MPEG・M4A・L16・Opus・ALAW・MULAW・WebMの13種類です。話者の区別や、特定の時間帯だけを抜き出す指示にも応じます。

参照:Audio understanding | Gemini API | Google AI for Developers

3つ目のGoogle Meetには、会議中のやり取りから自動でメモを作る機能が備わっています。使うには、対象のGoogle WorkspaceエディションかGoogle AIプランへの登録が要ります。対応するのは8言語ですが、1回の会議で使えるのは1言語だけで、複数の言語が混ざる会議には対応していません。

この入口は、2026年9月29日から既定値の扱いが順次変わります。自社のプランで何が起きるのかは、このあとのMeetの節で整理します。

参照:Google Meet の「自動メモ生成」

操作の流れを画面に沿って追いたい場合は、Google AI Studioでの手順とプロンプト例をご覧ください。要点抽出やToDo整理に使える指示文も紹介しています。

3. Geminiを使うときに残る作業と費用

GeminiアプリやGoogle AI Studioに音声ファイルを読み込ませる方法では、録音してファイルを用意する、Geminiに読み込ませて指示する、出力を確かめて直す、体裁を整える、共有するという工程が人の側に残ります。

一方、Google Meetの自動メモ生成を使える環境では、会議中のメモ作成と保存の一部が自動化されるため、同じGeminiでも残る作業は入口によって異なります。

ファイル読み込み型では、指示文(プロンプト)が出来上がりを左右します。「会議の要点をまとめて」だけでも要約できますが、決定事項やToDo、出力形式まで指定すると、用途に合わせた議事録に整えやすくなります。

一度作った指示文は使い回せますが、モデルが更新されると出力の傾向が変わることもあります。

費用のほうは、法人利用の前提が2025年に切り替わりました。かつては、Gemini BusinessなどのアドオンをGoogle Workspaceに足す形でした。このアドオンはすでに販売を終えており、AI機能はBusinessとEnterpriseの各プランに最初から含まれています。

参照:Gemini AI 機能が Google Workspace サブスクリプションで利用可能に

Google Workspaceの月額は、2026年9月時点で次のとおりです。年間契約の場合、1ユーザーあたりの月額料金は、Business Starterが800円、Business Standardが1,600円、Business Plusが2,500円です(税別)。割引が適用される期間もあるため、申し込み前に実際の金額を確かめてください。

同じ契約でも、プランによってGeminiを使える範囲が変わります。Business StarterでもGmailのGemini AIアシスタントやGeminiアプリなどを利用できます。

一方、BusinessエディションでGoogle Meetの自動メモ生成を利用できるのはBusiness StandardとBusiness Plusです。会議の音声をMeet側で扱いたい場合は、利用したい機能が自社プランの対象か確認してください。

個人向けは、Google OneのGoogle AIプランにまとめられました。Google AI Plus、Google AI Pro、Google AI Ultraの3つです。この領域は料金も対象機能も改定が続くため、申し込む前に公式サイトで最新の内容を確かめてください。

参照:柔軟な価格プラン オプションの比較 | Google Workspace

4. AI議事録ツールが引き受ける範囲

議事録づくりに特化したツールのなかには、録音・文字起こし・要点整理・共有を一つの流れで処理できる製品があります。会議の録音から共有までが1つの画面でつながっている点が特徴です。

指示文を書かなくてよい点も、実務では効いてきます。議事録向けの処理があらかじめ組み込まれているため、出来上がりが使う人の腕前に左右されにくくなるためです。AIに詳しい人が数人しかいない組織ほど、このばらつきの小ささが助けになります。

もうひとつは、会議の前後まで含めて手が離れることです。カレンダーの予定に合わせて録音が始まり、会議が終わると要点とToDoが整理されています。関係者への共有まで1つの画面で済む製品もあります。1回あたりの手数が減る分、会議の本数が多い組織ほど差が積み上がっていきます。

ここまでは、汎用の生成AIというやり方と、議事録に特化したツールというやり方の比較でした。Gemini自体を他の生成AIと比べたい場合は、Microsoft 365とGoogle Workspaceのどちらを土台にするかという観点で整理した記事があります。料金や連携できるアプリの違いをまとめています。

参考記事:CopilotとGeminiを比較|違い・料金・自社に合うのはどちら?

どちらを選ぶ?5つのチェックポイント

自社の会議を5つの点から確かめます。まずは表で、自分がどちら側に立っているかを見てください。

自社の会議を見る点 Geminiで足りる側 専用ツールを検討する側
会議の本数と定例の割合 月に2〜3回の単発が中心 週に何本も定例がある
専門用語・固有名詞の多さ 一般的な言葉で話が進む 型番・社内略語・部署名が頻繁に出る
機密情報と権限管理 利用するGemini環境のデータ利用条件と共有設定を確認できる 会議記録専用の権限・保管設計まで求める
記録が個人に残るか組織に残るか 一時的に数本作れればよい 数年単位で会社に残したい
誰が担当しても同じ品質になるか 書く人が固定されている 担当者が持ち回りで変わる

右側に当てはまる項目が多いほど、専用ツールを比較検討する理由が増えます。さきほどの8項目の表が「何ができるか」を並べたものだったのに対し、この表は「自社がどちらに向いているか」を見るためのものだと考えてください。

1. 会議の本数と定例の割合

打ち合わせが月に2〜3回で、しかも単発が中心なら、すでに使えるGemini環境の範囲で試しやすいことと、出力形式を柔軟に変えられることが利点です。追加費用の有無は、Geminiアプリ、Google AIプラン、Google Workspaceなど利用環境によって変わります。

部署内の会議のように形式が固まっていない場では、指示文を書き換えて出力を調整できることが強みです。

逆に、週に何本も定例があると話が変わります。録音の準備、指示の入力、体裁の調整という3つの手数が会議のたびに発生し、本数の分だけ積み上がるからです。どこまで自動で進むかの範囲が、そのまま毎週の負担の差になります。

ただし、減らせる時間は会議の種類でかなり変わります。発言録に近い議事録と要点だけの議事録では、同じツールを使っても効果の出方は別物です。この差が生まれる理由はAI議事録「最大90%削減」は本当?で4つのパターンに分けて解説しました。

2. 専門用語・固有名詞の多さ

型番や製品名、社内の略語、部署名などが飛び交う会議では、文字起こしの誤変換がそのまま手直しの時間になります。人名や事業名が崩れた議事録は、直すまで誰にも配れません。

確かめ方は簡単です。直近の議事録を1本開き、手で直した箇所を数えてください。そのうち専門用語や固有名詞が占める割合が高ければ、会社ごとに認識を寄せていける仕組みを持つツールのほうが向いています。

3. 機密情報と権限管理

経営会議や人事の面談、労使の協議など、社外に出せない話を扱うなら、入力したデータがどう扱われるかを先に押さえてください。あわせて、誰がどこまで議事録を見られるかという権限の設計も要ります。

利害が対立する会議では、記録そのものの正しさが論点になります。「片方が録音を持って手を入れたら、都合よく切り取られるのではないか」という声が出るためです。録音という元の記録が残り、要点から発言までさかのぼって確かめられる形なら、こうした懸念に対応しやすくなります。

4. 記録が個人に残るか組織に残るか

記録が誰に紐づくかは、機能の比較表にはまず載りません。GeminiアプリのチャットやMy Driveに記録を置く運用では、担当者単位の管理になりやすいため、組織として保存先と引き継ぎ手順を決める必要があります。

ただし、Google Workspaceでは管理者がDriveファイルの所有権を別のユーザーへ一括で譲渡できるため、担当者が退職すると記録を必ず辿れなくなるわけではありません。

専用ツールでも、データの保存先や権限設計は製品ごとに異なります。数年単位で会議記録を資産化するなら、退職時の引き継ぎ、権限管理、組織単位での保管方法まで確認してください。

数人で一時的に議事録を作るだけなら、個人単位の管理でも大きな支障が出ない場合があります。数年かけて会議の記録を資産にしていくなら、保存先と引き継ぎの仕組みが分かれ目になります。

5. 誰が担当しても同じ品質になるか

Otolioが実施した250件以上の導入企業アンケートでは、品質のばらつきを挙げる声が数多く寄せられました。「担当者によって議事録の品質が違う」「人によって内容が変わる」という悩みです。属人化をなくしたいという動機は、時短よりも強く出ることがあります。

Geminiで品質を揃える方法の一つは、指示文やテンプレートを組織で統一することです。テンプレートを共有する運用も有効ですが、それを整えて配り続ける人が要ります。持ち回りで担当が変わっても同じ品質の議事録が出せるかを、先に確かめておくと安心です。

Otolioのカスタムテンプレート機能は、この統一を仕組みの側で支えます。カレンダーに予定を入れておけば、決めておいた形式の議事録が会議の後に出来上がるためです。誰が担当しても同じ形で記録が残るので、揃えるための努力を人に求めずに済みます。

Meetの自動メモが既定になると何が変わる?

「Geminiで十分では」という問いの前提は、2026年9月末に変わります。Google Meetには、3人以上の会議だけ自動メモを取る設定が追加されました。Business StandardとBusiness Plusではこの設定が既定でオンとなり、9月29日から順次ユーザーに適用されます。

1. 9月29日から既定が変わるプラン

既定でオンになるのは、Business StandardとBusiness Plusです。Enterprise Standard、Enterprise Plus、Frontline Plus、Google AI Pro for Educationのアドオンでは既定でオフです。同じGoogle Workspaceでも、契約プランによって既定値が異なります。

管理者向けの設定はすでに展開されています。当初、利用者への影響は9月21日以降と案内されていましたが、Googleは9月22日の更新で、適用開始日を9月29日に変更しました。

9月29日以降は、自社の会議で自動メモが付く設定になっていないかを確認してください。プラン別の既定値と、管理者が選べる3つの設定を確認したうえで、自社の運用に合う設定へ変更します。

参照:New Google Meet 'Take notes for me' settings for admins and end users take effect September 29th

2. 自動で付くメモと議事録に使える記録の差

メモが自動で付くことと、議事録として使える記録が組織に残ることは、同じではありません。自動メモ生成で作られたメモは、会議の主催者のGoogleドライブにGoogleドキュメントとして保存されます。誰が読めるかは、メモを開始したときに主催者または共同主催者が選んだ共有設定で決まります。

選べる範囲は3つあり、すべての招待済みゲスト(組織外を含む)、組織内の招待済みゲスト、主催者と共同主催者のみから選択できます。どれを選んでも、原本は主催者の手元にあります。

ここが、記録が個人に残るか組織に残るかという点にまっすぐつながります。主催者が異動や退職をしたとき、その人のドライブにある記録を誰がどう引き継ぐのかという問題が残るためです。会議の記録を数年単位で会社の資産にしたいなら、保存先と閲覧範囲を組織の側で設計できるかどうかを見てください。

参照:Google Meet の「自動メモ生成」

精度の差はどこで生まれる?

文字起こしの精度を決めるのは、録音された音声の品質と、製品が提供するAIの品質の掛け算です。片方だけを比べても、期待したほどの差は出ません。

「精度が足りない」と感じたときは、ツールを乗り換える前に録音の仕方を見直したほうが早い場面が多くあります。マイクとの距離、まわりの雑音、発言の重なりの3つが結果をいちばん動かします。具体的な整え方は文字起こしの精度を上げる4つの方法にまとめました。

1. 型番や社内用語が文字にならない

製造業のお客様との商談では、「専門的な用語が一発で変換できないのが正直なところ」という言葉をよく伺います。ご自身でWeb会議ツールの文字起こしを試された方ほど、「型番は本当に出ない」と口にされます。

やっかいなのは、この誤変換が手直しの時間になって戻ってくることです。議事録の値打ちは、決まったことと誰の発言かが正しく残る点にあります。製品名や部署名が崩れた文字起こしは、読む人より書く人の仕事を増やすだけです。

用語を辞書に登録して補う手もありますが、登録語が増えるほど、重複の整理や追加・更新の判断に手間がかかります。辞書運用が必要な製品では、登録できるかどうかだけでなく、継続的なメンテナンス負荷も確認してください。

2. 精度は「今の数字」より「上げ続ける仕組み」で見る

精度を上げる取り組みは、2つの層に分かれます。ひとつは利用者の全員に効く層です。条件を満たすAIエンジンを定期的に検証して採り入れ、表記の揺れやフィラーを整えます。もうひとつは会社ごとに効く層で、その企業の表記や固有名詞に合わせて認識を寄せていきます。

汎用の生成AIを使い続けるだけで、その企業固有の用語認識が自動的に改善されるとは限りません。会社固有の表記や固有名詞を継続的に反映したい場合は、参照情報や個別最適化の仕組みがあるかを確認する必要があります。

会議業務を丸ごと自動化するAIエージェント「Otolio」が力を入れているのは、この会社ごとの層です。過去に作った議事録のテキストをAIが参照することで、用語を前もって登録しなくても認識が合ってくる仕組みを備えています。この仕組みは特許を取得済みです。お客様のデータと音声をAIの学習に使うことはありません。公表している文字起こしの精度は90%以上です。

ここから、選び方の観点がもうひとつ出てきます。AIの性能は数か月で塗り替わるためです。契約した時点の精度だけで決めると、しばらくして「別のAIのほうがよいらしい」という声が社内から出て、比較のやり直しが始まります。今の数字より、精度を上げ続ける取り組みが提供側で続いているかどうかを見てください。

3. 専門用語の多い経営会議で60%削減した例

応用地質株式会社の経営企画本部では、1回3〜4時間におよぶ経営会議の議事録を担当していました。経営を扱う場なので、各部門の専門用語がとめどなく出てきます。聞き慣れない言葉は一度では書き取れず、会議のあとに意味を調べる時間も必要でした。こうして、会議そのものの倍以上の時間が議事録づくりに消えていたといいます。

打ち手は、録音から文字起こし、要点の整理までをAIに任せる形への切り替えでした。それまで最も時間を食っていた「聞き直したい箇所を探す」作業と、「音声を聞きながら文章を書き出す」作業がまるごと消えています。担当者に残るのは、発言の意図を読み取って議事録の形にまとめる仕事です。

結果として、議事録の作成時間はおよそ60%削減されました。あわせて録音の環境にも手を入れています。参加者全員にマイクが行き渡るよう、連結できるタイプを選びました。集音性能の高いマイクへ入れ替えたところ、体感の文字起こし精度は80〜90%まで上がったといいます。精度が録音と仕組みの両方で決まることを、現場の実感として示した例です。

参考記事:聞き直したい音声を探す時間がゼロに。専門用語が多い経営会議の議事録作成時間を60%削減し働き方改革を実現

なぜ社内で「Geminiで十分では」と言われるのか

この声が出るのには理由があります。前述の導入企業アンケートで最も多く挙がった課題は、議事録づくりの負担でした。「時間を取られ、本来の業務に手がつかない」「会議の数に議事録が追いつかない」といった答えが並びます。負担が重いからこそ、まず手元の無料の手段でどうにかならないかという発想が先に立つわけです。

Otolioの商談でも、DX推進の担当者から「もっと安いツールがあるよね」「Geminiでできるよね」と社内で必ず言われるという本音を伺います。この問いかけ自体は的を射ています。

単発の会議を1本要約するだけなら、汎用の生成AIでも十分に成立するからです。そこを頭から否定すると、かえって社内説明の説得力が落ちます。答えるべき問いは別にあります。毎週続く会議で、担当者が入れ替わっても同じ品質の記録が残るかどうかです。

議事録作成は日常業務に近く、効果も測りやすいため、デジタル化の着手領域として選ばれやすい仕事でもあります。何から手をつけるかで迷っている場合は、DXがつまずく原因と最初の一歩の選び方が判断材料になります。

併用しながら切り替える3ステップ

どちらか一方に決めてしまう必要はありません。順に確かめていくほうが、投資判断を誤りにくくなります。

  1. 自社のプランの既定値を見る:Google Workspaceを使っているなら、自動メモが既定でオンになるプランかどうかを先に確かめます。
  2. 手元の会議を数本、Geminiで議事録にしてみる:見たいのは品質よりも、どの工程に時間がかかっているかです。
  3. 残った手作業を数えてから、専用のツールを試す:会議1本あたりの手数が数字で出ると、社内の説明もしやすくなります。

最初の確認を足したのは、9月29日以降、試す前から自動でメモが作られる設定になっている可能性があるためです。自社がその側なら、比べる対象がひとつ増えます。

2つ目で対象を選ぶときは、使うGemini環境のデータ利用条件を確認してください。Google AI Studioの無料サービスでは、入力内容と生成結果がGoogleの製品・サービス改善に使われ、人間のレビュアーが確認する場合があるため、機密情報・個人情報を送信しないよう規約で案内されています。

一方、Cloud Billingが紐づく有料サービスでは、プロンプトや回答を製品改善に使用しないとされています。経営会議や人事に関わる会議は、利用条件を確認した環境で試してください。

参照:Gemini API Additional Terms of Service

3つ目で数えるのは、録音の準備、指示の入力、出力の修正、体裁の調整、共有先への反映の5つです。そのうえで専用のツールを試すときは、文字起こしの精度だけを見ないでください。自社の会議室でちゃんと音が録れるか、専門用語が文字になるか、共有までが1つの流れで終わるかの3点を、普段どおりの会議でそのまま確かめます。

無料で試す段階と、業務に組み込む段階では、見るべきものが入れ替わります。前者で問うのは「使えるかどうか」、後者で問うのは「続けられるかどうか」です。

まとめ|GeminiとAI議事録ツールは会議の条件で選ぶ

GeminiとAI議事録ツールのあいだに、どちらが上という答えはありません。分かれるのは、会議のどの作業を人が持ち続けるかという設計です。

5つのチェックポイントをまとめると、会議の本数、専門用語、機密情報と権限管理、記録の残し方、品質の揃えやすさです。その中でも長期運用で差が出やすいのは、精度を上げ続ける仕組み、記録を組織に残す設計、担当者が変わっても品質を揃えられる仕組みです。ここを押さえておくと、数か月後に判断が揺り戻されにくくなります。

前提そのものも動きます。現に、会議ツールの標準機能は今年も変わりました。その時々の機能の有無で決めるより、自社の会議の条件で線を引いておくほうが、判断は長持ちします。まずは直近の議事録を1本開いて、手で直した箇所を数えてみてはいかがでしょうか。

5つのチェックポイントに自社を当てはめても、最後に一点だけ残ります。「うちの会議で、本当に成立するのか」という問いです。会議室のマイクの位置、その日の参加人数、飛び交う専門用語といった条件は、比較表をいくら読んでも確かめられません。比べ続けるより、次の定例を1本そのまま通してみるほうが、答えは早く出ます。

次の定例を1本、共有まで通して確かめる

Otolioは、用語を事前に登録しなくても、過去の議事録を参照して認識精度が上がる仕組みを備えています(特許取得済)。顧客のデータと音声をAIの学習に使わず、グループ単位の権限設定にも対応しています。カレンダーに予定を入れておけばBotが自動で会議に入って録音し、Web会議ツールは問いません。カスタムテンプレートを使えば、担当者が変わっても同じ形の議事録が残ります。14日間の無料トライアルでは、10時間相当の会議まで、ユーザー数の制限なくお試しいただけます。

この記事を書いた人
エピックベース株式会社|マーケティング部|青木喬平

2023年にエピックベースに入社し、累計利用社数8,000以上「Otolio」のマーケティングを担当。 本ブログでは、議事録・文字起こし・生成AI・AIエージェントに関するノウハウや、企業が業務効率化の実現・DXの推進に必要な情報を現場のリアルな視点からお届けしています。 ※ 本ブログはOtolio運営元であるエピックベース株式会社の社員が執筆・編集しています。

よくある質問とその回答

Q. GeminiとAI議事録ツール、結局どちらを選ぶべきですか?

録音・ファイルの準備、指示、修正、共有を人が行っても負担が小さい単発の会議なら、Geminiから試しやすいです。定例会議が多く、専門用語への対応、組織での保管、担当者が変わっても同じ品質を保つ仕組みまで必要なら、専用ツールを比較する価値が高まります。機密情報を扱う場合は、どちらを使う場合でも契約環境のデータ利用条件と権限設定を確認してください。会議の本数、専門用語、機密性、記録の残り方、品質の揃い方の5点を順に当てはめると線が引けます。

Q. Geminiは会議の音声をそのまま文字起こしできますか?

できます。Gemini APIやGoogle AI Studioに音声ファイルを読み込ませれば、文字起こしも要約も指示できます。1回の指示で扱える音声は最大9.5時間です。ただし会議を自動で録音する機能はないため、録音とファイルの用意は自分で進めることになります。

参照:Audio understanding | Gemini API | Google AI for Developers

Q. Google Meetの自動メモ生成が既定でオンになったら、専用のツールは要らなくなりますか?

自動でメモが残ることと、議事録を組織の記録として残せることは別なので、専用のツールが不要になるとは限りません。既定でオンになるのはBusiness StandardとBusiness Plusで、Enterprise Standardなどは既定でオフのままです。作られたメモは会議の主催者のGoogleドライブに保存されるため、記録を会社の資産として残したいなら、保存先と閲覧範囲の設計が別に必要になります。まずは自社のプランで既定値がどちらなのかを確かめてください。

Q. Geminiで作った議事録の精度が低いときは何を見直せばいいですか?

最初に見直すのは録音です。マイクとの距離、まわりの雑音、発言の重なりが、精度を大きく動かします。そのうえで、出力の形式や抜き出したい項目を具体的に指示してください。それでも型番や社内用語の誤変換が残るなら、会社ごとに認識を寄せていける仕組みを持つツールを検討する段階です。

Q. ChatGPTでも同じことができるのでは、と社内で言われます

単発の会議を要約するだけなら、ChatGPTでも同じことができます。分かれ目になるのは、毎週続く会議で同じ品質を保てるか、そして記録が組織に残るかの2点です。ChatGPTとの比較は別の記事で詳しくまとめているので、社内説明の材料としてお使いいただけます。

参考記事:ChatGPTとAI議事録ツールを徹底比較|カスタムGPTsで本当に議事録作成は効率化できる?

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