基本的な会議・ミーティングの進め方とは?進め方を6つのステップでご紹介

企業に所属し業務をしていると、様々なミーティングや会議に参加したり、自分で開催する人も多くいると思います。ミーティングや会議を実施することで、自分一人では得られない視点や意見を取り入れたりすることが可能です。
ただし、会議やミーティングは複数名の従業員の時間を使うため、上手く進めないと企業にとっては大きなコストになるケースがあります。そこで本記事では、改めてミーティングや会議の目的、進め方についてご紹介します。「会議が上手く進められない」「改めて会議の目的や進め方を整理したい」とお悩みの方はぜひ本記事を参考にご覧ください。
- ミーティング中は話に集中したいため、メモが取れない
- ミーティング後に話をした内容をまとめるのに時間がかかっている
- ミーティングの発言の温度感やニュアンスを共有したい
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会議の3つの目的
そもそも会議にはどのような目的があるのでしょうか。普段なんとなく実施しているケースも多いかと思いますが、改めて会議を実施する目的についてご紹介します。
1. 情報共有をする
会議の最も基本的な目的の一つが「情報共有」です。同じ組織やチームで業務をしていると、それぞれが担当している業務が多く存在しているため、関係者全員が常に同じ情報を把握しているとは限りません。それぞれの担当者が持っている進捗状況や、部署間の連携情報、外部環境の変化、経営層からの方針などを関係者にて正確に共有する場として、会議やミーティングは重要な役割を果たします。
情報共有が適切に行われていないと、それぞれが持っている情報にズレが生じてしまい、業務全体に大きな影響を与えてしまうケースがあります。そのため、定期的に会議を設けて情報を可視化し、誰もが「今、何が起きていて、次に何をすべきか」を明確に理解できる状態をつくることが重要になります。
また、単なる事実を共有するだけではなく、「なぜその情報が重要なのか」「その情報を受けてどんな行動が必要なのか」という「文脈」も一緒に伝えることが、情報共有の質を高めるポイントです。文章やチャットでは伝わりにくいニュアンスや温度感も、会議の場では直接的に伝えることができ、誤解や齟齬を防ぐ効果があります。
またAI議事録ツールを活用することで、会議に参加していない人にも音声情報を共有することが可能です。実際に「スマート書記」というサービスを利用して正確に情報共有を行った事例もぜひ参考にご覧ください。
2. 意思決定をする
次に重要な目的は「意思決定の場」としての会議やミーティングです。業務の中には、関係者の合意を得て推進していくケースもあるため、複数人が集まり議論を重ねて最終的な方向性を決定することが必要になります。
意思決定には、「何を選択するか」だけでなく、「なぜその選択が最適なのか」「他の選択肢はなぜ除外されたのか」といったプロセスの透明性も欠かせません。このプロセスを会議の場で明文化・可視化しておくことで、後になって議論がぶり返されたり、決定に対する納得感が得られないという事態を防ぐことが可能になります。
意思決定にはスピードが求められる一方で、参加者全員の納得も必要です。意見が対立したときに、どのように共通点を見出し、合意に導くかという進め方が重要です。また意見が出ないときに、どのように場をほぐして参加者の声を引き出すかなど、意思決定を目的とした会議やミーティングでは、進め方の工夫が、意思決定の質とスピードを両立させる鍵になります。
3. アイディアを出す
3つ目の目的は「アイディア出し」です。これは、課題解決や新しい施策の立案、新規事業の創出など、ゼロから何かを生み出す必要がある場面で特に重要な会議の役割です。
アイディア出しの会議では、正解がまだ存在しないテーマを扱うことが多いため、自由な発想や多様な視点が求められます。そのため、会議の進行としては「間違ってもよい」「反対意見も歓迎する」という心理的安全性をつくることが第一歩です。
このような目的の会議やミーティングでは、専門性を持っていない人の意見が普段と違う視点となり、突破口になるケースがあります。たとえば、マーケティングの施策を検討している場で、開発チームのメンバーが日常の顧客対応から得たヒントを提供し、そこから全く新しい視点のアイディアが生まれるケースもあります。部門を越えたメンバーを会議に呼ぶことで、固定観念にとらわれない発想が可能になります。
このように、会議には「情報共有」「意思決定」「アイディア出し」という3つの基本的かつ重要な目的があります。これらを意識せずにただ何となく会議を行っていると、時間ばかりかかって成果が得られないという事態に陥りがちです。逆に、目的を明確にした上で適切に会議を設計・運営することで、ビジネスの推進力を高める強力な手段になります。
会議の進め方6ステップ
では具体的にどのように会議やミーティングを進めればいいのかと悩んでいる方も多くいらっしゃると思います。ここでは会議の進め方を6つのステップに分けてご紹介します。
1. 目的やゴールを明確化
会議を効果的に進めるために、最も重要な第一歩は「目的やゴールを明確にすること」です。これは単に「話し合うテーマを決める」という意味ではありません。最終的にその会議を通じて何を達成したいのかを明文化し、参加者全員に事前に共有することが肝要です。目的が曖昧な会議は、時間だけが過ぎて結論が出ず、参加者の不満や混乱を招く原因にもなります。
たとえば「今期のマーケティング施策を共有する」というのと、「今期のマーケティング施策の中で予算配分を確定する」というのでは、会議の進め方や参加者の準備のレベルが大きく違ってきます。単なる情報共有であれば、資料を読めば問題ないかもしれませんが、意思決定を伴う場合には、関係者全員が十分な準備をして参加する必要があります。
また、目的を明確にするだけでなく「なぜこの会議が必要なのか」という背景や意図も合わせて明確にするようにしましょう。
2. アジェンダの整理
会議の目的が明確になったら、次はアジェンダを整理しましょう。アジェンダとは会議やミーティングで取り扱うテーマやトピックの一覧であり、議論の順序や配分時間なども含めた「会議の設計図」のようなものです。これを曖昧にしたまま会議を開催してしまうと、話が脱線したり時間切れが起きやすくなってしまい、最終的な結論に辿り着けないという事態を招きかねません。
まずは目的に沿って、何をどこまで議論すべきかを洗い出します。その上で、各議題に対して「所要時間」「担当者」「準備すべき資料」などをセットで明記するようにしましょう。たとえば「新機能リリースのタイムライン確認(15分):担当・プロダクトマネージャー、資料:最新版ガントチャート」というように記載すると、誰が何を準備すべきかが明確になります。
ここで重要になるのが、アジェンダの順番です。会議の最初に情報共有に関するアジェンダを設定しておくと、その後の意思決定に必要な土台ができているため、議論が円滑に進みやすくなります。逆に、結論を急ぎたいアジェンダを後半にまわしてしまうと、会議の時間が足りなくなってしまう可能性もあるため注意が必要です。
また、あえてその会議で「議論しない項目」を明確にすることも、アジェンダ設計の工夫の一つです。「今回の会議ではコストに関する詳細は議論の対象外にする」と明記することで話の脱線を防ぐことが可能になります。このようにアジェンダは、ただ議題が羅列されるものではなく、意図的に会議やミーティングをどうコントロールするかの戦略的な道具として活用するのがポイントです。
3. 必要メンバーのアサイン
アジェンダが決まれば、そのアジェンダに関係する参加メンバーを選定するようにしましょう。どんなに完璧な目的やアジェンダがあっても、意思決定ができる人やそのアジェンダに関する情報を多く持っている担当者が不在では、建設的な議論をすることができません。逆に、関係のないメンバーが多すぎても発言が散漫になり、時間の浪費につながってしまいます。
まずは、会議の目的とアジェンダに照らして「このトピックに誰が関わっているか」「誰が意思決定権を持っているか」「誰の意見を聞く必要があるか」を整理するようにしましょう。その上で、本当に必要な人だけを招集することが重要です。とくに、経営層や意思決定者は日々多忙であるため、要点を絞った上で参加を依頼することが求められます。
ここでさらに重要なのが会議やミーティングの場の「話しやすい雰囲気作り」を念頭においたメンバー構成です。上下関係が強すぎると、若手や現場担当者が意見を出しにくくなるケースがあります。その場合は、上司とは別に1on1で事前にヒアリングしておく、あるいはファシリテーターが全員に均等に発言を促す工夫を取り入れるようにしましょう。
このように、目的・アジェンダ・参加者の3点が揃うことで、会議やミーティングは初めて「設計された時間」となり、生産性の高い議論が可能になります。
4. 会議の実施
会議の実施は、事前準備の成果を形にする場であり、会議の成否を左右する重要なステップです。うまく進行すれば、参加者全員が納得感を持って議論を終えることができますが、逆に段取りが悪いと、時間ばかりが過ぎて何の結論も出ず、関係者の信頼を損ねることにもつながります。ここでは、会議の場で意識すべき進行方法や工夫について詳しく解説します。
まず大前提として、進行役であるファシリテーターの存在は欠かせません。ファシリテーターは、議論の方向性を見失わないように舵を取りつつ、全員が発言しやすい空気をつくることが求められます。特定のメンバーの発言が多くなりすぎていないか、逆に発言できていない人はいないかを常に意識し、必要に応じて話を振るなどの対応が重要です。
会議の冒頭では、目的やゴールの再確認を行いましょう。事前に共有していたとしても、参加者が同じ認識を持って会議に臨めるよう、改めて口頭で確認することに意味があります。特に、意思決定が目的の会議であれば、最終的にどんな決定が求められているのかを明示することで、議論がブレにくくなります。
議論の中では、論点を明確にしながら進めることが求められます。複数の話題が並行して進んでしまうと、結論が出ないまま時間切れになってしまうこともあるため、「今はこのテーマについて話している」と都度整理しながら進行すると効果的です。また、論点が拡散しすぎた場合には、「このテーマは別途議論の機会を設けましょう」と切り分ける判断力も大切です。
また最近では、リアルとオンラインのハイブリッド会議も増えてきています。この場合、発言者の声が聞こえづらかったり、画面越しの参加者が置き去りになりがちだったりと、対面のみの会議とは異なる配慮が必要になります。マイクやカメラの設置場所、発言の際の指名方法、チャットツールの活用など、テクニカルな工夫も会議の円滑な進行には欠かせません。
以上のように、会議の実施は単に人を集めて話をする場ではなく、目的達成に向けた「設計された対話」であるべきです。段取りよく進めるためには、進行役の手腕だけでなく、参加者一人ひとりが目的意識を持ち、積極的に会議に関与する姿勢が求められます。
5. 会議の内容をドキュメントに残す
会議の内容を記録として残すことは、組織の意思決定や業務推進を支える重要なステップです。会議の内容が残っていないと、せっかくの議論や決定事項が曖昧になってしまい後々「言った・言わない」のトラブルにつながるリスクもあります。また、参加していない関係者への情報共有や、次回の会議の土台にもなるため、記録は会議の質を左右するといっても過言ではありません。
特に大切なのは、「誰が」「どのように」ドキュメントに残すかを事前に決めておくことです。担当者が明確でないと、記録漏れや不正確な内容になる可能性があります。また、記録の内容は「客観性」と「簡潔さ」が求められます。発言者の名前や口調、感情に左右されず、何が議論されたのか、どのような結論に至ったのかを第三者が読んでも理解できるようにまとめることが大切です。特に意思決定が行われた場面や、ToDoについては、誰がいつまでに何をするのかを明記するようにしましょう。
記録を残すことは、時間がかかる作業と思われがちですが、後工程での混乱や手戻りを減らし、組織全体の生産性を高める投資でもあります。AI議事録ツールの導入や記録フォーマットの整備といった工夫により、効率化しつつ高品質なドキュメントを実現することが可能です。
AI議事録ツールを検討するために、もっと詳しい情報を知りたい方は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にご覧ください。
6. 関係者へ情報を共有する
会議の内容をドキュメントに残したら、次はその内容を関係者にタイムリーかつ正確に共有することが重要です。会議に参加していないメンバーにも影響があるアジェンダである場合は、その情報を共有しないことで、誤解や業務を進めていくうえでズレが生じる恐れがあります。逆に、しっかりと情報が共有されていれば、チーム全体の方向性が一致し、意思決定のスピードや業務の遂行力が高まります。
情報共有の方法としては、メールやチャットツール、社内ポータルなど、会社の文化や体制に合わせたチャネルを選ぶようにしましょう。特にビジネスチャットを活用している組織では、決定事項やToDoを簡潔にまとめた要約文を投稿することで、情報の見落としを防ぐことができます。また、共有するときは「伝え方」も重要です。ただ事実を並べるだけでなく、なぜその結論に至ったのか、何を期待しているのかを一言情報を追加することで、受け手の理解が深まりやすくなります。
さらに、情報共有のタイミングも重要です。会議が終わった直後は、参加者の記憶が新鮮であり、勢いのあるうちにアクションにつなげやすいため、可能な限り早く共有することが理想的です。遅れることで情報の鮮度が落ちてしまい、意思決定のスピードも下がってしまいます。できるだけ早く会議のドキュメントを関係者に共有するようにしましょう。
まとめ
会議やミーティングは複数名の従業員の時間を使うため、企業にとっても目的を整理し上手く進めていくことが重要です。企業によって異なりますが、会議は「情報共有をする」「意思決定をする」「アイディアを出す」という3つの目的に分類することが可能です。
開催する会議がどの目的に該当するものなのかをしっかりと整理して、会議に臨むようにしましょう。また会議を上手く進めるためには、事前準備が欠かせません。会議を開催する目的やゴールを事前に共有し、それらを達成するためのアジェンダの設計が重要です。また会議で会話した内容をしっかりとドキュメントに残し、参加していない関係者にも共有することで、企業としてスムーズに業務を推進していくことが可能になります。
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