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企画会議の進め方5ステップ!意識したい5つのポイントも紹介

企画会議とは

多くの企業では、新しいサービスや施策の方向性やアイデアを考えるときに企画会議を実施しています。企画会議は企業の未来を作っていく会議といっても過言ではなく、企画会議をより良いものにしていくことは企業にとっても重要です。

しかし、実際には企画会議を実施して、会議自体は盛り上がったが出てきたアイデアがありきたりなものばかりで、あまり意味がなかった、次のアクションにつなげることができなかったなど、上手くいかないケースも存在します。

そこで本記事では、そもそも企画会議とはなにか、その目的や進め方、意識したいポイントについてご紹介します。「初めて企画会議を実施するが、どのような目的で実施すればいいか分からない」「もっと上手く企画会議を進めたい」「どんなポイントを意識すればいいか知りたい」とお悩みの方は、ぜひ本記事を参考にご覧ください。

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企画会議とは

企画会議とは「方向性やアイデアを検討する」ための会議です。主に新しいサービスや施策、プロジェクトを立ち上げるときに実施されます。企業にとっては新しい価値を生み出す源泉となる場であり、企業が成長するためにも欠かせない会議の一つです。

企画会議は単なるアイデア出しの場ではなく、戦略性・実行性・心理的安全性など、さまざまな観点が複雑に絡み合う会議です。一見地味に見える会議運営の工夫が、企業に革新をもたらすこともあります。

企画会議が重要な3つの理由

ではなぜ企画会議が企業にとって重要なのでしょうか。ここでは企画会議が重要である理由を3つのポイントにわけてご紹介します。

1. 企業の未来を左右する

企画会議が重要な理由の一つ目は、企業の未来を方向づける点にあります。新たな製品・サービスの開発、新市場への進出、組織の改革など、あらゆる企業活動は「企画」というステップを経て、実際に具体化されていきます。つまり、良い企画がなければ、どれほどリソースや技術があっても成果に繋がることがありません。

たとえば、新たなプロダクトの立ち上げを考えているときに、そのターゲット市場や課題設定、提供価値の設計が曖昧であれば、実際にプロダクトを出しても顧客には響かず、事業として立ち上がらないリスクを高めてしまいます。こうした状況を未然に防ぐためにも、企画会議は事前段階で多角的に検討し、戦略の妥当性を見極める必要があります。

また、企画の質は企業全体の競争力にも影響を与えます。市場変化のスピードが早い現代において、単に現状維持するのではなく、次の一手を先手で打ち出せるかどうかが企業の成長を分けます。その意味でも、企画会議は単なる会議体ではなく、未来への投資活動とも言えます。

2. 多様な視点を取り入れることで企画が洗練される

優れた企画は、必ずしも一人の天才的な発想から生まれるものではありません。むしろ、違う立場や経験、専門性を持つ人たちの意見や視点が交わることで、より現実的かつ説得力のある内容へとブラッシュアップされていきます。企画会議が重要である二つ目の理由は、まさにこの「多様性の力」を最大限に活かせるからです。

たとえば、営業部門の視点からは「この機能があると提案が通りやすい」マーケティングの視点からは「この表現では訴求が弱い」カスタマーサクセスの視点からは「運用でトラブルが起きやすい」など、実際の顧客接点に基づいた意見が多数寄せられます。これらは単なる意見ではなく、現場での知見やデータに裏付けられた貴重なヒントとなり、企画の完成度を高めることが可能です。

また、多様な視点を取り入れることで、思わぬリスクや機会にも気づくことが可能になります。ある部門からは見えなかったリスクが他の部門から指摘されることで、事前に対策が講じられるケースは少なくありません。さらに、多様な視点を歓迎する文化があること自体が、社内の心理的安全性を高め、イノベーションが生まれやすい環境を作ることにも繋がります。つまり、企画会議は、ただ企画を練る場であるだけでなく、組織文化の健全性を育む手段としても機能しているのです。

3. 社内の合意形成を得る

企画会議の3つ目の重要な目的は「社内の合意形成を促す」です。企画の実行には営業・開発・サポート・マーケティングなど複数部門の協力が必要となるケースがほとんどです。それぞれの部門にとって「自分たちの業務にどう影響があるのか」「追加業務が発生するのか」「顧客対応は変わるのか」など、懸念点や関心事が異なります。企画会議を通じて、これらの点を事前に整理し、合意を得ながら進めていくことで、プロジェクトの進行はスムーズになります。

また、合意形成を前提とした企画会議は、単なる「承認プロセス」ではなく「共創のプロセス」として位置づけることが可能です。部門を超えた対話が生まれることで、思わぬシナジーや協力体制が生まれることもあり、結果として社内の結束力強化にもつながります。

このように、企画会議は企業の進む方向性を定める戦略的な場であると同時に、多様な知見を取り入れながら、実行フェーズにおいても高い成果を出すための「組織的な準備」の場でもあります。

企画会議の進め方5ステップ

企画会議をどのように進めればいいか迷っている人も多いと思います。ここでは企画会議の進め方を5つのステップにわけてご紹介します。

1. 目的とゴールを明確にする

企画会議を成功させるうえで、最初にやるべきことは「何のためにこの会議を行うのか」という目的と、最終的にどのようなアウトプットを得たいのかというゴールを明確にすることです。

この目的とゴールが曖昧なまま企画会議を実施してしまうと、議論が脱線したり、参加者の意識もバラバラになってしまいます。たとえば、新規プロジェクトのアイデア出しが目的なのか、既存の施策を改善するための打ち手を検討するのが目的なのかでは、必要な情報も進め方も大きく異なります。

また、ゴールの設定には「会議後に何が決まっていれば成功と言えるのか」という視点が重要です。アイデアを出すだけで終わるのではなく、「3つの候補に絞り込む」「次のアクションを明確にする」など、会議終了後のアウトプットを最初に描いておくことで、全体の設計がぶれにくくなります。

2. 適切なメンバーをアサインする

企画会議は参加メンバーの選定によって質が左右されると言っても過言ではありません。目的とゴールを明確にしたあとは、それらを達成するために必要なメンバーをアサインするようにしましょう。

このときにただ役職や所属で選ぶのではなく、会議の目的に応じて「その視点を持つことで議論が深まるかどうか」という観点でメンバーを選定していくことが重要です。たとえば、現場の課題感を肌で感じている営業担当、施策実行時のリスクを把握している開発担当、ユーザーインサイトを掴んでいるマーケティング担当など、異なる立場からのリアルな意見が交わされることで、机上の空論ではない実効性のある企画が生まれます。

また、同じ部署内であっても、あえて違う意見を持つ人を入れることで議論が広がることもあります。というのも、全員が同じ方向を向いていると議論が早くまとまる反面、視野が狭くなってしまうことがあります。多様な視点を意図的に取り入れることで、「予想外」の切り口が生まれやすくなるため、あえて違う意見を持つ人をアサインすることも検討してみましょう。

3. アイデアの発散と収束を意識して実施する

適切なメンバーをアサインした後は、早速企画会議を実施していきましょう。企画会議では、自由な発想を歓迎する「発散」と、方向性を定めて選択肢を絞る「収束」の両方のプロセスが重要になります。この2つを意識的に切り分けて進行することで、効率的かつ創造的な会議運営が可能になります。

発散フェーズでは、とにかく多くのアイデアを出すことが重要です。この段階では、アイデアの質より量を重視し、他の人の意見を否定せずに肯定的に受け入れる姿勢が大切になります。企画会議のファシリテーターが「どんなアイデアでも歓迎」と明言することで、発言のハードルを下げ、参加者の思考の枠を外すことができます。

一方、収束フェーズでは、発散されたアイデアを整理し、目的に沿って絞り込んでいきます。このとき役立つのが「評価軸」の設定です。たとえば、「実現可能性」「市場性」「自社との親和性」など、複数の観点でアイデアを分類・評価することで、定性的な議論に説得力を持たせることができます。

この発散と収束を何度か繰り返すことで、斬新さと現実性を兼ね備えた企画が形になっていきます。発想をただ集めるだけで終わらせず、成果に結びつけるにはこのプロセスの明確な設計が鍵となります。

4. 判断基準を共有し、意思決定する

企画会議の最後に収束したアイデアの中から、実際にどのアイデアを実行に移すのかを意思決定します。ここで判断基準が明確でないままアイデアを選定しようとすると、主観的な意見に流されたり、誰の意見を重視するのか曖昧になったりして、結論に対する納得感を得ることができません。

まずは「この会議で何を優先して判断するのか」を全体で合意します。たとえば、新規性を重視するのか、それとも短期間での実現性を重視するのか。判断軸を明確にすることで、意見が分かれたときにも建設的な議論ができ、最終的な決定に対しても納得しやすくなります。

さらに、意思決定の形式もあらかじめ明確にしておくとよいでしょう。全会一致で決めるのか、多数決にするのか、あるいは最終的な決定権を誰が持つのか。こうしたルールを事前に伝えておくことで、会議が無駄に長引くことを防ぎ、結論の質も高まります。

加えて、判断基準の共有は会議後の説明責任にも有効です。「なぜこの案になったのか」を第三者に説明する場面があった場合でも、判断基準に沿って説明できるため、社内の合意形成がスムーズに進みやすくなります。

5. 議事録とToDoを残す

企画会議が終わった後は、その内容を議事録にまとめ、会議で決定したアクションを明記するようにしましょう。企画会議は、話し合って終わりではありません。むしろ、会議の後に「誰が、何を、いつまでにやるか」を明確にし、次のアクションにつなげることがとても重要です。

議事録には、ただ会話した内容を記録するだけでなく、決定事項、保留事項、今後の検討課題などを整理して記録するようにしましょう。あわせて、会議内で出た重要なキーワードや議論の背景なども残しておくと、後から読み返した際に意図を正確に理解することが可能になります。

また、ToDoには担当者と期限も必ず設定するようにしましょう。たとえば「次回会議までに資料案を作成(担当:田中、期限:5/15)」のように記載すれば、誰が責任を持つのかが明確になります。これにより、実行フェーズにおける抜け漏れを防ぎ、スピード感を持ったプロジェクト推進が可能になります。

さらに、これらの情報は会議に参加していない関係者にも共有します。チーム全体が方向性を理解し、同じ目的に向かって動けるようにするために、議事録とToDoの共有は欠かせないプロセスです。

とはいえ議事録とToDoを残すのは時間がかかる大変な作業です。この時間を削減したい場合はAIで会議の内容を自動でまとめてくれるAI議事録ツールの利用も検討しましょう。AI議事録ツールについて詳しく知りたい方は以下で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にご覧ください。

参考記事:【2025】AI議事録ツールおすすめ14選!事例や機能についても解説

企画会議で意識したい5つのポイント

企画会議を成功させるためにどんなことを意識すればいいのか迷っている方もいると思います。ここでは企画会議で意識したいポイントを5つご紹介します。

1. 発散時間を上手く活用する

企画会議では、まず多くのアイデアを出す「発散」のフェーズが欠かせません。ここで重要なのは、限られた時間の中でいかに自由に、かつ効率的に発想を広げられるかという点です。会議冒頭から結論や具体策を急ぎすぎると、参加者の発想が狭まったり、本来生まれるはずだったユニークなアイデアが失われてしまうことがあります。

発散時間では、あえてテーマから少し離れた話題に脱線しても問題ありません。むしろ、その脱線の中から新たな視点が見つかることもあります。時間を決めた上で「今は自由に考える時間」と宣言し、安心してアイデアを出せる雰囲気づくりを意識するようにしましょう。

このときに、ファシリテーターが積極的に雰囲気を盛り上げることも有効です。また、発散の時間を活用する上でポイントとなるのが、参加者全員に発言機会を与える工夫です。たとえば、順番にアイデアを出してもらう「ラウンドロビン方式」や、ポストイットなどで無記名で意見を出す方法を取り入れることで、口数の少ない人の意見も拾いやすくなります。

発散は質より量、そして多様性を重視する時間です。しっかりと確保し、自由な空気の中で新しい発想を引き出す工夫を凝らすことが、良質な企画につながる第一歩となります。

2. アイデアに対して批判しない

企画会議の初期段階では、アイデアの数を増やすことが重要です。そのためには、出されたアイデアに対してすぐに否定や批判をしないことが鉄則です。たとえ突飛な発想であっても、参加者が自由に発言できる環境を守ることが、創造的な会議には不可欠です。

「それは無理だろう」「前にもやったが失敗した」といった否定的な反応は、他の参加者の意見表明も萎縮させてしまいます。アイデアを出す段階では、良し悪しを判断するのではなく、すべての意見を歓迎し、受け入れる姿勢を意識するようにしましょう。

加えて、出てきたアイデアを目に見える形で記録することも効果的です。ホワイトボードやオンラインツールを使えば、すべての意見が「認められたもの」として見える化され、安心して意見を出せる環境が整います。批判を避けることで、思い切った発言やユニークな視点が生まれやすくなり、結果として質の高い企画へとつながります。

さらに、批判を避けることで得られるもう一つのメリットは、チーム内の信頼関係の醸成です。参加者全員が「自分の意見が尊重される」と感じることで、次の会議でも積極的に関与しようという意識が高まります。否定しない姿勢は、会議の成果だけでなく、チームづくりにも好影響を与える重要なポイントです。

3. 関係なさそうなアイデアも残す

企画会議では、一見するとテーマから逸れているように思えるアイデアでも、安易に排除せずに残しておくことが重要です。なぜなら、革新的なアイデアや新たな切り口は、往々にして「異質」や「突飛」と思われる発想の中から生まれるからです。

たとえば、新商品開発の会議で「展示会に出すだけでなく、アート作品として見せてみては?」という提案が出たとします。一見冗談のように思えても、そこから「ブランディングの新しい方法」といった方向へ発展する可能性があります。そのためにも関係なさそうなアイデアが出たとしても、それらを貴重なアイデアと捉え、議事録に残すようにしましょう。

4. 多様な視点を持つ人をアサインする

企画会議の質を高めるには、参加メンバーの構成が極めて重要です。単に関連部署のメンバーを集めるだけでは、発想が偏りやすく、既存の枠を越えたアイデアが出にくくなります。そこで有効なのが、あえて異なる視点を持つ人を意識的に会議に招くことです。

たとえば、マーケティングの会議にカスタマーサポートの担当者を入れることで、現場の声が反映された実行性の高いアイデアが生まれるかもしれません。また、年齢層や社歴、バックグラウンドが異なるメンバーを組み合わせることで、多角的な視点が会議に持ち込まれ、アイデアの幅が格段に広がります。

さらに、異業種から転職してきたメンバーや、現場でお客様と直接対話している人など、従来の枠にとらわれない意見が出やすい人材も貴重な存在です。多様性は単なる「見た目の違い」ではなく、経験値や価値観の違いがもたらす思考の幅にこそ価値があります。

メンバー構成を意識的にデザインすることは、会議前の準備段階でできる最も重要な工夫の一つです。結果として、意外な人から意外な切り口が出て、企画が一段と洗練される効果が期待できます。

5. 企画会議後のアクションを決める

企画会議は、アイデアを出すだけで終わっては意味がありません。むしろ、出されたアイデアをどのように実行に移すかという「アクション設計」が成功のカギとなります。

会議の最後には、必ず具体的な次の一手を明確にしましょう。「誰が」「いつまでに」「何をするのか」を言語化し、全員で確認するプロセスが重要です。また、口頭で合意するだけでなく、ToDoリストやタスク管理ツールに記録し、参加者全員に共有することで、実行フェーズへの移行がスムーズになります。

さらに、会議の記録を議事録として残すことも欠かせません。最近では、AI議事録ツールを活用すれば、会話を自動で文字起こしし、要点を抽出してくれるため、作業負荷を減らしつつ、精度の高い記録が可能です。

こうした記録は、後日の振り返りや他メンバーへの共有にも役立ちます。加えて、アクションの進捗確認の場を設けることもおすすめです。たとえば、1週間後に10分だけ「進捗共有ミーティング」を設けることで、実行が促され、アイデアが具体的な成果へとつながります。企画会議は、アイデアを出す場であると同時に、行動につなげる出発点であるという意識を持ちましょう。

まとめ

「方向性やアイデアを検討する」ための会議として企画会議は多くの企業で実施されています。企画会議で出たアイデアが企業の成長を支えると言っても過言ではなく、つまり企業の未来を支える重要な会議です。

企画会議を開催するときは、まず目的とゴールを明確にすることが重要です。それらを達成するために必要なメンバーを選定し、そのメンバーで発散と収束を繰り返しながら、企画を洗練させていきます。また企画会議で会話した内容はできるだけ議事録として記録に残し、ToDoをしっかりと実行することで、初めて意味ある企画会議を実践できたと言えます。

「初めて企画会議を実施するが、どのように目的な実施すればいいか分からない」「もっと上手く企画会議を進めたい」「どんなポイントを意識すればいいか知りたい」とお悩みの方はぜひ本記事でご紹介した内容をもとに、よりよい企画会議を実践していきましょう。

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この記事を書いた人
スマート書記ブログチーム

エピックベース株式会社が運営する「スマート書記」のブログ編集部です。議事録や文字起こし、生成AIやAIエージェントに関するノウハウなど、企業が業務効率化を実現し、さらにはDXを推進するための情報をお届けします。

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