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キャリア面談を実施する3つの目的とは?うまく進めるための5つのステップも紹介

キャリア面談とは

キャリア面談は、従業員と上司や人事が定期的に対話し、業務の振り返りと将来のキャリアビジョンをすり合わせる場です。評価とは切り離し、本人のキャリア観を掘り下げていきます。

ただ、いざ実施しようとすると、次のような迷いを抱える方も多いのではないでしょうか。

  • そもそもキャリア面談は何のために行うのか
  • 評価面談や1on1と何が違うのか
  • どのような手順で進めれば形だけの面談にならないのか

この記事では、キャリア面談の目的や評価面談との違い、進め方5ステップ、成功させるための3つのポイントをわかりやすく解説します。

面談の日程を押さえ、聞きたいことを用意しても、いざ始まると相手の言葉を書き取ることに気を取られてしまう場面はないでしょうか。記録に追われるほど、本来もっとも大切な「相手の話をじっくり聞く時間」は削られていきます。

面談の記録から解放され、相手の本音に向き合う時間へ

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キャリア面談とは?評価面談・1on1との違い

ここでは、キャリア面談の定義と、混同されやすい評価面談・1on1との違いを整理します。

キャリア面談の目的と位置づけ

キャリア面談とは、評価を目的とせず、従業員のキャリアに関する希望・不安・将来像を上司や人事が1対1で聞き取り、育成やサポートの方法を検討する面談です。エンゲージメント向上・キャリア意識の向上・企業と従業員のミスマッチ防止の3つを主な目的として実施します。

相手となるのは、直属の上司や人事担当者です。従業員のキャリア形成を後押しし、会社としてどう支援できるかを一緒に考えます。適切に運用できると、次のような効果が期待できます。

  • 従業員の本音を早い段階で把握できる
  • 不満や悩みを早期にキャッチできる
  • 離職を防ぎやすくなる
  • エンゲージメント(仕事や組織に対する前向きな関わり)の向上につながる

たとえば「今の仕事にやりがいを感じられない」という気持ちは、日常業務のなかではなかなか言葉になりません。定期的に対話の場を設けることで、こうした小さな違和感を早めにすくい上げられます。

キャリア面談と評価面談・1on1は何が違う?

キャリア面談は「中長期の将来像」を扱う点で、評価面談や1on1とは目的が異なります。評価面談は一定期間の成果や行動を評価し、処遇に反映するための面談です。一方でキャリア面談は評価と切り離し、本人が「どうなりたいか」を軸に対話します。

1on1は上司と部下が短いサイクルで行う対話で、目の前の業務やコンディションの共有が中心になりやすい場です。キャリア面談は、その1on1のなかで浮かび上がったテーマを、より長い時間軸でじっくり掘り下げる位置づけと捉えるとわかりやすいでしょう。

評価面談の進め方については、以下の記事で目的や注意点を詳しく解説しています。キャリア面談と混同しないよう、あわせて確認しておくと役立ちます。

参考記事:評価面談の目的や進め方とは?成功・注意したいポイントもご紹介

キャリア面談が求められる3つの背景

ここでは、なぜ今キャリア面談を実施する企業が増えているのか、その背景を3つに分けて解説します。

1. 働き方が多様化した

終身雇用や年功序列を前提とした働き方から、テレワーク・副業・フリーランスといった選択肢が広がりました。従業員一人ひとりのキャリア観も多様になっています。

そのため、会社が想定するキャリアと本人の希望との間にズレが生まれやすくなりました。このズレを放置すると、モチベーションの低下や離職につながりかねません。従業員が今どのような価値観を持ち、どんな働き方を理想としているのかを把握し、適切に支援することが求められています。

2. キャリアに対する意識が変化した

「会社が用意したレールを進む」という考え方から、「自分でキャリアを描く」という意識への変化が進んでいます。経済や技術の変化が速く、従業員自身が主体的にキャリアを考える必要性が高まっているためです。

たとえば「3年後にどんな仕事をしていたいか」「何を大切に働きたいか」といった内面への問いかけは、本人のキャリアに対する考えを引き出します。こうした対話は、結果として組織全体のパフォーマンス向上にもつながっていきます。

3. リスキリングの需要が高まっている

DX(デジタル技術による業務変革)やAIの普及、産業構造の変化により、企業が求めるスキルは急速に移り変わっています。従業員がリスキリング(新しいスキルの学び直し)に取り組む必要性が高まっています。

ただ、何を学べばよいかを個人だけで判断するのは簡単ではありません。「学び直しが必要なのはわかるが、方向性が定まらない」という声も少なくないでしょう。キャリア面談でリスキリングの必要性を共有し、前向きなメッセージとして伝えることが、企業の戦略的な支援になります。

キャリア面談を実施する3つの目的

ここでは、キャリア面談を実施する3つの目的を具体的に見ていきます。

1. 従業員のエンゲージメント向上

キャリア面談は、従業員のエンゲージメントを高める有効な手段です。一対一でじっくり向き合う時間そのものが、「会社は自分を見てくれている」という実感を生みます。

この実感は、日々の仕事の意味づけを変えていきます。具体的には、次のような変化が期待できます。

  • 上司との信頼関係が深まる
  • 自分の仕事の意義を再認識できる
  • 主体的な行動や提案が増える
  • 組織全体の活性化につながる

エンゲージメントは、給与や役職だけで高まるものではありません。「話を聞いてもらえた」という体験の積み重ねが、継続的に信頼関係を築くうえで重要です。

2. 従業員のキャリア意識の向上

日常業務に追われていると、長期的な視点を持ちにくくなります。キャリア面談は、自分自身を棚卸しし、将来のイメージを言葉にする貴重な機会になります。

特に若手社員やキャリアの初期段階にある人材にとって効果的です。適切な問いかけとフィードバックがあると、職種の変更やスキルアップ、部署異動といった選択肢を「自分ごと」として考えられるようになります。漠然としていた将来像が、具体的な目標へと変わっていきます。

3. 企業と従業員のミスマッチ防止

人材の流動性が高まる今、従業員の価値観や希望と、企業の方針との間にズレが生じやすくなっています。このズレを放置すると、優秀な人材の離職につながります。

キャリア面談で従業員のキャリア意識を正確に把握できると、次のような打ち手を取れます。

  • 配置や育成方針を見直す機会が得られる
  • 早い段階で課題に対応できる
  • 適材適所を実現し、パフォーマンスを引き出せる

たとえば「本当は企画職に挑戦したい」という希望を早めに把握できれば、異動やプロジェクト参加といった形で応えられます。ミスマッチが深刻になる前に、小さな軌道修正を重ねられる点が価値です。

キャリア面談の進め方5ステップ

ここでは、キャリア面談を形だけで終わらせないための進め方を、5つのステップに分けて解説します。

1. 目的を共有する

面談の前に、その目的を従業員へ明確に伝えます。目的が不透明なままだと、従業員は身構えてしまい、本音を語りにくくなるためです。

伝えておきたいのは、次のような内容です。

  • 評価や査定には関係しないこと
  • 中長期的なキャリア形成を支援する場であること
  • 一緒に将来を考えたいという前向きな姿勢

この一言があるだけで、面談に向かう従業員の心理的なハードルは大きく下がります。

2. 情報を収集する

面談の質は、事前にどれだけ相手を理解しているかで変わります。以下のような情報を、あらかじめ集めておきます。

  • 現在の業務状況と過去のキャリア
  • 今後の希望やスキル、パーソナリティ
  • 過去の評価データや自己評価シート

社内インタビューやアンケート、業務レポートの確認などが有効です。なお、これらは個人情報を含むため、適切に管理し、目的外に利用しないよう配慮します。

3. 傾聴を軸に面談を実施する

面談の場では、傾聴の姿勢が何よりも大切です。一方的に話すのではなく、従業員の言葉にじっくり耳を傾け、信頼関係を築きます。

質問は具体的にすると答えやすくなります。「今後どうなりたいですか」という抽象的な問いより、「3年後にどのような業務を担当していたいですか」「これまでで最もやりがいを感じた仕事は何ですか」といった問いのほうが、本人の言葉を引き出せます。

ここで見落とされやすいのが、面談者自身が記録に追われてしまう問題です。前述のとおり、Otolioの導入企業アンケートでも、記録作成の負担が本来の対話を圧迫し、担当者が対話そのものに集中できないという声が最も多く挙げられています。

面談も同じです。相手の話をメモに書き取ろうとするほど、視線は手元に落ち、うなずきや表情の変化を見逃してしまいます。

実際に、人材紹介事業を手がける株式会社Warisの導入事例では、導入前のロールプレイングでメモに意識が向き、表情についてフィードバックを受けた経験が紹介されています。録音を前提に記録から手を離したことで、目の前の相手に寄り添い、本音を引き出せるようになったといいます。

商談とキャリア面談では目的は異なりますが、共通するのは「記録から手を離すほど、相手の表情や声のトーン、ふとした沈黙といった言葉にならない情報に気づける」という原理です。手元のメモに視線を落としている間は、こうした非言語のサインを見逃しやすくなります。

キャリア面談でも、記録を気にせず聞くことに集中できる状態こそ、本音を語ってもらう前提になります。

参考記事:Otolioはもはや育成ツール。導入後にメンバーの商談スキル向上を実現した方法とは(株式会社Waris導入事例)

4. 面談内容を記録し共有する

面談は、実施して終わりではありません。話した内容を記録し、従業員と共有することで、「次のアクション」と「目標設定」の共通認識をつくります。

このとき、記録は残すこと自体が目的ではない点に注意します。従業員が内容を確認し、認識のズレを修正できる仕組みを整えることが大切です。共有時には、本人がリアクションやコメントを返せるようにしておくと、対話が一度きりで終わりません。

記録の負担が大きいと、この工程は後回しになりがちです。そこでAIが録音から文字起こしや要約までを自動で行うと、面談者はメモ作業から解放され、記録は自動で残ります。

さらに、要約された議事録だけでなく会話の音声そのものを残しておくと、後から関係者がニュアンスまで確認できます。要約では削られてしまう「本人の話し方や感情のニュアンス」を、必要な人が一次情報として振り返れる点も利点です。

5. フォローアップをする

面談で設定した目標やアクションプランは、フォローアップがあってはじめて行動に結びつきます。ここを省くと、面談は「話しただけ」で終わってしまいます。

振り返りのタイミングを事前に決めておきましょう。たとえば1か月後や四半期ごとなど、定期的な面談のなかで進捗を確認し、必要に応じて課題を再検討します。継続的なやり取りを重ねることで、従業員は「自分のキャリアが組織から大切にされている」という実感を得られます。

面談後のフィードバックの伝え方に悩む場合は、以下の記事も参考になります。

参考記事:フィードバック面談とは?重要性や目的・進め方を6ステップに分けてご紹介

キャリア面談を成功させる3つのポイント

ここでは、キャリア面談をより実りあるものにするための3つのポイントを紹介します。

1. 事前準備を徹底する

面談の質を高めるには、事前準備が欠かせません。従業員の実績や評価、過去の面談記録を確認し、どのような業務に携わり、何を成果とし、どこに課題を感じていそうかを事前に把握します。

事前アンケートやキャリアシートを活用し、従業員自身にも価値観や希望を言語化してもらうと、当日の対話がスムーズになります。想定される相談内容に対して、複数のシナリオを頭に入れておくと、その場で慌てずに対応できます。

2. 従業員の話を傾聴する

傾聴の基本は、話を遮らない、評価しない、共感を持って聞くことです。アドバイスをしたくなる気持ちを一度抑え、まずは相手の本当の感情を理解することを優先します。

じっくり聞いてもらえると、従業員は自分の思いやキャリア観に気づきます。漠然としていた不満や目標が言葉になり、次の行動が明確になっていきます。前のステップでも触れたとおり、面談者が記録に気を取られず「聞くこと」に専念できる環境を整えることが、傾聴を成立させる土台になります。組織全体で「対話を重視する文化」を育てる意識も大切です。

3. 面談を面談者自身の育成にもつなげる

キャリア面談は、面談を行う側のスキル向上にもつながります。傾聴力や質問力は、経験を振り返ることで磨かれていくためです。

この点で有効なのが、面談の会話を音声として蓄積し、後から聞き返すことです。先ほどの株式会社Warisの例では、うまくいかなかった会話を本人が繰り返し聞き直したり、良い対話をチームで共有してフィードバックし合ったりすることで、面談スキルそのものが向上したと語られています。営業未経験のメンバーが、良い商談を何度も聞くことで早期に自走できるようになったという声もあります。

これはキャリア面談にも応用できます。うまく聞き出せた面談を共有すれば、面談者ごとに品質がばらつく属人化を防げます。面談を「その場限りのイベント」で終わらせず、組織の面談力を底上げする教材として活かす視点を持つと、面談の価値はさらに高まります。1on1の進め方とあわせて磨いていくと、日々の対話全体の質が上がっていきます。

参考記事:1on1とは?進め方や話すべき内容、意識したいポイントも紹介

まとめ|キャリア面談は「傾聴できる状態づくり」から

キャリア面談は、企業と従業員がキャリアの方向性を共有し合う場です。評価ではなく、支援や育成計画を一緒に考える機会として実施します。働き方の多様化やキャリア意識の変化、リスキリング需要の高まりを背景に、取り組む企業が増えています。

改めて、キャリア面談を実施する3つの目的を整理します。

  • 従業員のエンゲージメント向上
  • 従業員のキャリア意識の向上
  • 企業と従業員のミスマッチ防止

そして、これらを実現する鍵は、面談者が記録に追われず、相手の本音にじっくり耳を傾けられる状態をつくることにあります。準備と傾聴を軸に、まずは一人の従業員との対話から始めてみてはいかがでしょうか。

ここまで進め方とポイントを確認してきて、手順は理解できても「面談中に本当に聞くことへ集中できるだろうか」という不安が残る方もいるかもしれません。その不安は、記録の負担を仕組みで軽くすることで、かなり小さくできます。

まずは一度、記録を任せて「聞くだけ」の面談を体験する

Otolioで面談を録音すれば、文字起こしと要約は自動で残ります。面談者はメモから解放され、相手の言葉と表情に集中できます。残った会話は、面談スキルを振り返る教材としても活かせます。自社の面談に合うかどうかは、実際の運用で確かめるのが近道です。

この記事を書いた人
エピックベース株式会社|マーケティング部|青木喬平

2023年にエピックベースに入社し、累計利用社数8,000以上「Otolio」のマーケティングを担当。 本ブログでは、議事録・文字起こし・生成AI・AIエージェントに関するノウハウや、企業が業務効率化の実現・DXの推進に必要な情報を現場のリアルな視点からお届けしています。 ※ 本ブログはOtolio運営元であるエピックベース株式会社の社員が執筆・編集しています。

よくある質問とその回答

Q. キャリア面談はどのくらいの頻度で行うのがよいですか

半年から1年に一度を目安とし、1on1など短いサイクルの対話と組み合わせる方法が取り入れやすいです。頻度そのものより、フォローアップまで続けて対話を途切れさせないことが大切です。まずは無理のない周期で始め、運用しながら調整していくとよいでしょう。

Q. キャリア面談ではどんな質問をすればいいですか

「3年後にどのような業務を担当していたいですか」「これまでで最もやりがいを感じた仕事は何ですか」など、具体的で答えやすい問いが効果的です。抽象的な問いは相手を戸惑わせやすいため、場面や時間軸を区切って尋ねると、本人の言葉を引き出せます。

Q. キャリア面談と評価面談は同時に行ってもよいですか

原則として分けて実施することをおすすめします。評価面談は処遇に関わるため、同時に行うと従業員が身構え、キャリアの本音を語りにくくなります。目的が異なる面談だと事前に伝え、それぞれ別の場として設けると、対話の質が保たれます。

Q. 面談中のメモはどう残すのがよいですか

面談者が書き取りに集中すると傾聴がおろそかになりやすいため、記録は仕組みに任せる方法が有効です。録音や自動の文字起こしを活用すると、面談者は対話に専念でき、記録の抜け漏れも防げます。共有時には本人が内容を確認できるようにしておきましょう。

Q. 形骸化させないためには何に気をつければいいですか

面談を「実施すること」自体を目的にしないことです。目標の共有とフォローアップをセットにし、次の面談で進捗を振り返る流れをつくると、対話が行動につながります。面談者の傾聴力を組織で高めていく視点も、形骸化を防ぐうえで役立ちます。

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