2022年4月より自治体のDX推進の一環として、山形県寒河江市さまにスマート書記をご導入いただいております。自治体で議事録の効率化を求めていた背景や、スマート書記選定の決め手、今後の期待を寒河江市デジタル戦略課の佐藤さまにお伺いしました。
- 企業名
- 山形県寒河江市役所
- 業種
- 自治体 ・公共団体
- 担当者名
- デジタル戦略課 佐藤 さま
音声を確認して会議の議事録を作成する時間が少なく、業務の効率化が求められていた
このたびはスマート書記をご導入いただき、誠にありがとうございます。まずはじめに佐藤さまの所属するデジタル戦略課の業務の内容からお伺いしてもよろしいでしょうか。
デジタル戦略課は昨年度に立ち上がり、主に国のデジタル化計画に沿った寒河江市のDX推進に携わっています。昨年度は本市のデジタル戦略計画を策定しました。今年度は計画に基づいて具体的な施策を実行していく段階です。
今年度は基幹システムのクラウド化やネットワークの効率化などに着手していく予定ですが、議事録の作成にシステムを活用して業務の効率化を図っていく「行政事務DX」も、計画の一部となっていました。
自治体としてのDX戦略の中に議事録作成の効率化が組み込まれていらっしゃったのですね。今回寒河江市さまのDXの施策実行の初年度の取り組み事項として「議事録の効率化」が計画されたのにはどんな背景があったのでしょうか?
本市で会議を行う際は、ICレコーダーを使って会議を録音し、その音声データを活用して議事録を作成しています。ただし、音声データを何度も聞き直しながら議事録を作成するための時間を作ること自体が、かなり厳しい状態でした。会議の議事録作成はどの部門でも行われていることなので、議事録作成の効率化は本市全体に関わる重要な課題のひとつでした。
音声を聞き直して議事録作成する場合は、多くのみなさまが「時間がない」とおっしゃられますね。寒河江市さまとして、議事録作成に時間を使うのが難しい事情もおありだったのでしょうか?
本市だけではないと思いますが、職員はプロジェクトなどに兼務で関わる場合が多いです。通常業務をやりながら、様々なプロジェクトに関わり、かつ議事録作成の時間を捻出することも難しいという事情はあったと思います。例えば、本市の選挙管理委員会では通常月1回の会議を実施しますが、選挙期間は月に5〜6回程度会議が実施され、選挙関連の業務も増えるので、議事録作成の時間は更に取りづらくなります。
通常業務にプラスで業務が増える時期は、議事録の作成が重要と理解されていても、他にも重要な業務や急ぎの作業も多いので、優先度が下がってしまう側面はありますよね。
そうですね。議事録作成は重要な業務ではあり、データの入力業務に近い側面もあると思っています。昨年、一昨年とデータ入力業務の改革として、RPAやAI-OCRの検討を進め、実際にAI-OCRは昨年度に導入に至っています。AIを活用した世の中の業務自動化の流れもとらえて、次は議事録作成の効率化だなという流れで導入の検討に至ったという面もあります。
スマート書記選定の決め手は必要な機能が揃っている点と直感的に操作できる操作性
実際のサービスの検討の経緯についてお話を聞かせてください。議事録作成の工数削減に対しては、どのような流れで検討がされてきたのでしょうか?
寒河江市にはNTTさんから派遣されているデジタル戦略アドバイザーがおりましたので、アドバイザーや地元企業から具体的な解決手段の紹介を受けたり、インターネットでの検索なども活用したりし、様々なサービスを検討しました。
あらゆるところから情報収集をして、累計で8つほどサービスを検討しました。
課題解決をしてくれるサービスに望んでいたことや、期待していた条件などはございましたか?
期待していたことは議事録作成の効率に直結する、文字起こしの精度の高さですね。録音環境を整える前提ではありますが、100%完全ではないまでも、しっかりと発言が書き起こされる方が望ましいという思いでした。
加えてサービスの使いやすさですね。ある程度システムを使ったことがある方であれば、感覚的に操作ができるようなわかりやすいユーザーインターフェイスであることを期待していました。一から百まで説明が必要なシステムでは、現場の会議で職員が各々で利用していくことは正直厳しいというのが実情です。日常の業務がある中で、新しいことを覚えるのは大変なので、簡単に使えることも重要な条件でした。
精度と使いやすさを念頭に置いた中で、実際にスマート書記をトライアルいただいて率直な感想としてはいかがでしたか?
当時貴社スマート書記にはLG-WAN版とインターネット版があったので、正直なところ当初はLG-WAN版を使いたかったんです。ただLG-WAN版を提供している会社がほとんどなく、貴社もLG-WAN版は終了予定という状況でした。そのためインターネット版でトライアルしてみたところ、LG-WAN版でなくとも使用には問題なさそうと感じたので、インターネット版にて検討を進めました。
※スマート書記 for LG-WANは2022年4月1日にてサービスの提供を終了しております。
使ってみてですが、操作性はいいなと思いました。インターフェースがしっかりしていて、わかりやすく使いやすいですね。
また書き起こされた文章を直接編集するのではなく、編集画面と書き起こし画面が分かれているので、書き起こし内容が原本として保存されるのもいいなと思っています。書き起こし内容を直接編集した場合だと、前の方が良かったかな?ということは実際にあるんですよね。そういうときに、元々の書き起こし内容はどうだったかな?とすぐ見ることができるのは他社さんにはない利点だと思います。
あとはスマホのアプリでサービスを使えるのもいいなと思いました。アプリだと場所に関わらず手軽に録音や音声で会議内容の確認を行うことができるので、ここはインターネット版でないとできないことでしたね。
ただ、インターネット版ならではの機能の良さはあるものの、文字起こしの精度はLG-WAN版の方が良かったと感じるところもあります。「あー」とか「えー」とかが書き起こされなかったり、単語についてもインターネット版の方は強制的に意図しない変換がかけられていたりしている印象を持ちました。
フィードバックいただき、ありがとうございます。LG-WAN版が提供終了となったのは大変恐縮なのですが、インターネット版にてご期待に応えしていければと思います!ちなみに「あー」「えー」の削除は文字起こしのフィルター機能で、単語の変換は用語登録機能(α版)でそれぞれ改善が可能になっていますので、改めてぜひご案内させてください!
他にも多くのサービスをピックアップしていたと思いますが、ぜひ比較検討した感想もいただけますと幸いです!
他社さんのサービスで気になったのは、業務を1サービスで完結できない点です。具体的には、音声から文字起こしはオンラインでできるが編集ソフトはオンプレミスになっていたり、編集した内容をWordファイルで出力できなかったり、こちらが求める機能が一部不足していると感じました。
ただし、発言者を認識させる機能があるサービスもあり、その点は魅力的に映りましたが、事前に参加者の音声を入れて登録しないとこのような話者認識できないという煩わしさもあり、本市では使い勝手の面で導入の後押しにならなかったのが正直なところです。
いくつかのサービスを比較してみて、最終的に必要な機能が網羅されている点と操作性の良さが決め手となって、スマート書記を選定したという流れです。
かしこまった会議以外のシーンでも利用を展開し、余裕を持った仕事をできる環境へ
詳細なフィードバックをいただき、ありがとうございます。ここからは今後の活用について、お話を伺わせてください。庁内でのスマート書記利用の推進はまさにこれからですが、今後の活用展開のイメージをお聞かせいただけますか?
1から音声を聞いて議事録を作成するよりも、文字起こしされた内容をベースに編集していく方が早いというのは、トライアルしてみてわかっています。実際に議会の分科会の議事録作成を行った際は、すべて手作業で行うよりも圧倒的に時間は短縮されました。
また庁内の各課にスマート書記を展開したところ、特に編集作業をせずに、文字起こしした内容をそのまま展開している事例もありました。編集作業を入れずに、早く共有して見てもらいたいというシーンでも、とても役立っています。
個人的に、スマート書記はいろいろなシーンで使えるので、かしこまった会議でしか利用できないような固定観念を持たれないようにしたいなと思います。そのために庁内の事例を紹介して様々な使い方を展開していきたいと考えています。
ーまさに音声と文字起こしで会議内容をスピーディに共有するのは、当社がおすすめしている使い方でもあります。ぜひ庁内で様々な使い方を展開いただければと存じます!ではスマート書記による議事録作成の効率化で捻出できた時間は、どのように活用いただけそうでしょうか?
作業が減った分、余裕を持って仕事に取り組めるようにしていきたいですね。一定の余裕がないといい仕事はできないと思っています。時間に追われる部分を減らし、いいアイデアを企画することに時間を使えるようにしていきます。
よろしくお願いします!最後になりますが、今後のスマート書記に要望・期待することがあれば教えてください!
リアルタイムで音声を文字起こしする機能は今後提供を期待しています。耳が不自由な方への対応に筆談の代わりとなる会話のリアルタイム文字起こしなど、実際に窓口のスタッフから要望も挙がっており、議事録システムと一緒に利用できればと考えています。
導入を検討してからこれまでも、スマート書記はアップデートが頻繁に行われていて、進化の可能性を感じています。今後どのような機能が展開されるかを聞いても答えてもらえない企業が多い中、スマート書記はアップデートの情報提供も多いので、スマート書記なら我々が求めている機能が今後ある程度実現されていくという期待を持っています。
今後のアップデートへのご期待、ありがとうございます。ストリーミング方式での文字起こしは要望も多いため、現在検討しております。機能のアップデートについては、今後随時情報を展開させていただきますので、よろしくお願いいたします!
これから寒河江市さまが利用を進めていくにあたってのフォローも、全力で行ってまいりますので、今後も引き続きスマート書記をよろしくお願いします!
本日はお時間をいただき、ありがとうございました!
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